ｰ大江戸学園:賭場ｰ

寅「邪魔するぜ。」

はじめ「いらっしゃい。」

寅「不良役人いるだろ」

はじめ「どっち?」

寅「どっち?二人いるのか」

はじめ「あっち」

朱金「半!」

左近「ん～……ここは見送りますかね。」

寅「……不良役人が確かに二人いるな」

はじめ「でしょ。騒ぎは起こさないでおくれよ」

寅「安心しろ。そういう用じゃねぇ」

はじめ「そっ。遊んではいかないのかい?」

寅「そんな金ねーよ。」

はじめ「ま、ごゆっくり」

寅「よいしょっ」

左近「おや、寅さんじゃないですか」

寅「お前なぁ…。普通に賭場に居るなよ」

左近「あっはっは。ちょっとした暇つぶしですよ」

朱金「寅…」

寅「なんだ、遊び人」

朱金「金、貸して」

寅「ねぇよ」

朱金「頼むよー!倍にして返すからぁ!」

寅「典型的な駄目な奴の台詞じゃねーか」

左近「それで寅さん、どうしたんです?こんなところまで」

寅「頼みがある」

左近「寅さんが頼みとは珍しい。」

寅「ヤバいゴト(仕事)はねーか?」

左近「単刀直入ですねぇ。っていうか、私にヤバい仕事の斡旋ってどうなんですかい」

寅「ヤバいって言ってもアレだ。強そうな奴を殴れる仕事だ。」

左近「どんな仕事ですか、それ…」

寅「あるだろ」

左近「ないですよ。」

寅「じゃあ、仕事でなくていいから強いやつと喧嘩できるようセッティングしてくれ」

左近「あたしは喧嘩屋のマネージャーじゃないんですけどねぇ」

寅「あ?」

左近「いや、そこで凄まれましてもねぇ…。あ、蒼天塔は」

寅「駄目だ。しばらくは学園から離れねぇ。いつ悠とはちあってもいいようにしとくんだ」

左近｢小鳥遊さんと喧嘩するために此処からは離れなくて小鳥遊さんと喧嘩するためにその準備のために喧嘩相手を探す……なんかワケ分からずになっちゃいません?｣

寅「うるせぇよ」

朱金「左近。ちょっとだけ札貸してくれ」

左近「私は貸したらキッチリ徴収しますからね。とりあえず一筆書いてもらいましょーか。」

朱金「おう!書いてやらぁ!」

寅「……完全にいつか金で身を滅ぼすタイプだな」

朱金「そんなことねーよ!これで勝って倍にして借りた分返して、残りをまた倍にしたらいいんだ!」

寅「なんでお前が役人やってるのかわかんねぇわ」

左近「あはは。こういう人だから良いって場合もあるんですよ。」

寅「そんなもんかなぁ…」