ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「……客こねーー!」
ギッ!ギッ!

久秀「店の中で店主が汗飛ばしながら腹筋してる店に入りたがるモノ好きはガチホモだけよ」

悠「スケベぇ」

久秀「ブッ殺すわよ」

悠「久秀さんは軽くブッ殺すって言い過ぎだと思います」

久秀「片方潰すわよ」

悠「どこを?!」

久秀「ふたつある物で潰すって表現が出来る部位よ」

悠「スケベぇ」

久秀「目玉だけど?」

悠「……」

久秀「スケベはどっちよ」

悠「えへっ」

久秀「殴るわ」
パンッ!
悠「痛い!鉄扇はダメだろ!」

久秀「手で殴ったりして久秀が怪我したらどうするのよ」

悠「おれが怪我したらどうするのよ!」

久秀「唾かけてあげるわ」

悠「……なんでやねん!」

久秀「一瞬有りかなって顔になってたわよ」

悠「なってますん!」

久秀「どっちよ」

悠「……ふっ!んっ!」
ギッ!ギッ!

由真「ちょっと」

悠「んっ!ふんっ!むんっ!」
ギッ!ギッ!ギッ!

久秀「っていうか、毎日飽きないわね」

悠「腹筋こそが今回の鍵に……」

由真「おい、コラ!」

悠「む?」

久秀「あら、誰かと思えばお向かいのツンデレ」

由真「誰がツンデレよ!」

悠「由真」

由真「うっさいバカ!」

悠「んっ!むっん!」
ギッ!ギッ!

久秀「何かよう?暇だから話ぐらいは聞いたげるわよ」

由真「なんで上から目線よ」

悠「そういう女なんだ気にするな」
ギッ!ギッ!

由真「アンタは腹筋やめなさいよ!」

悠「なんなんだよ。もしかして客か?」

由真「そうじゃないけど、その話よ」

悠「あ?」

由真「何横のお店、お客さん入ってないじゃない」

悠「ホントにな」

久秀「本当にね」

由真「アンタらねぇ…」

悠「仕方ないだろ。客が入らないのおれのせいじゃない」

久秀「現状では悠に原因がある気もするわ」

悠「なんですと?!どこがだよ!」

久秀「今の姿」

由真「そりゃ店はいっていきなり筋トレしてたらドン引くわよ」

悠「客が入らない合間にトレーニングしてるんだけどなぁ。」

久秀「つまりずっとよね。」

悠「あ、確かに」

由真「駄目だコイツら…」