ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー大江戸学園:ねずみ屋ー

悠「そういや……誤魔化されてたけど、なんで崇が居るんだ?」

崇「今更だな」

悠「今更も何も最後の最後にひょっこり現れたんじゃろがい!」

寅「俺は、俺たちがエレベーターで登った後のことを詳しく聞きたい。風雷コンビはどうした?」

雷太郎「ここに」
風太郎「いるぞ」

悠「さっきまでいなかったよな」

雷太郎「魁人さんと」
風太郎「伊万里さんの」

「「様子を見に行ってきた。」」

悠「そういや……あの二人治療中とかいってたな」

寅「誰か順を追って説明できるやつはいないのか?」

久秀「どうやら久秀の出番のようね。」

悠「お前、腕平気なのか?」

久秀「ちょっと手のひらから二の腕の半ばまで血管が破裂してるだけよ」

拳二「それ、重症っーじゃねーのか?」

久秀「穴だらけになった治療中の二人よりはマシよ」

寅「……何があった」

久秀「まず、送られてきた刺客の三人、焔龍(ティアマット)、王蟲(オーム)、泡翠(ラザー)。コイツらは各々が倒したわ。」

悠「省いたな」

久秀「チッ」

悠「舌打ち?!」

久秀「焔龍って奴の能力は分からないけど、ラザーは水に圧を加えて泡の爆弾を作る下品な女だったわ」

悠「圧……紫龍剄か。」

寅「泡で何でそんな大怪我するんだ」

久秀「とんでもない圧を加えた泡の破裂で生まれる衝撃波は桁が違うのよ?それに水の破裂は体内に響く。同じ液体である血液に反応して連鎖破裂するのよ」

寅「……」

久秀「まぁ久秀の華麗な活躍とオマケの逢岡想の機転で倒したけどね。」

想「えぇ、松永さんが居てくださらなければ私ひとりでは前を取れなかったと思います」

悠「前?」

久秀「ラザーの泡は後ろにしか出せないのよ。だから、奴の弱点はフロント。」

想「私は魁人さんに教えていただいたんですけどね。」

悠「ふーん……」

雷太郎「オームは真空の砲弾と真空の刃を放ってきた。」

悠「あ、ちょっと待て」

風太郎「なんだよ。雷の会話に割り込むな。殺すぞ。」

悠「そこまで言われる?!」

寅「それでなんだよ」

悠「いや、その三人も気になるんだけど……拳二、お前あの赤龍使いどうした?」

拳二「えっ……」

寅「そういや……おっさん、途中から居なくなってたな」

拳二「……ふー」

悠「いや、なに一服決めてんだよ」

拳二「いやぁ……実は逃げられちまってな」

悠「あー?」

拳二「殴り飛ばしたあとよぉ。奴を捕まえようと後を追ってたんだが逃げて逃げてされて結局巻かれちまったんだ。俺ぁ、追い詰めて殴るのは得意でも追いかけっこは苦手でな。かっかっか」

悠「かっかっか、じゃねーよ!!なにしてんだよ!お前ド格好つけてたじゃん!」

拳二「うっせーな助けてやっただろ!!」

悠「がるるる!」

寅「じゃあ、おっさんの話しはもういいな」

拳二「おいおい…」

悠「しょせん拳二のピークはあそこだけだったんだな」

拳二「このガキども……」
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