ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【10】
ー大江戸学園:ツリー直通エレベーター前広場ー
再び、死の面との対戦を観戦中のふたり。悠が死地へ踏み込み、両爪を砕いたところで声を漏らす。
ドット柄フード「ほう……さすがは鬼と龍に育てられている男……といいたいところだが、アホか。懐に入れば電撃が……」
白フード「いや、足元を見てみろ」
視線を下げて注視すると、悠の足は死の面の足を払いあげていて地面から離れている。
ドット柄フード「ほぅ……!踏み込んだ足で…」
白フード「地電流は土の氣……足が離れてしまえば使えない。頭ではそう判っていても……カンタンに出来ることではない。天さんの見立て違いと思っていたが……いい根性をしている。」
悠「ふー……ふぅ……」
なんとか息を整えて前を注意する。奴がアレで倒せたとは思えない。
拳二「よくやったな。って……いいてぇところだが」
死の面『カアアァァァ!!』
奴はやはり立ち上がった。上半身の服は粉々になって、顔を隠していた死の面も無くなっている。しかし、そこから現れたモノの姿酷いものだ。身体に直接無数の器具を埋め込み、腕に至っては肘の先からは完全に機械。頭髪こそは自前の髪らしいが顔は潰されたあとちゃんと治療もされずそのまま時間が経ったように唇も鼻も無くむき出しの歯と二つの窪み、そして一番不気味なのは本来、目玉がある位置には球体状の義眼ではない何かがはめ込まれていることだろう。
控え目に言うなら不気味なガイコツみたいなオゾマシイ顔をしている。
拳二「どうやら、ゾンビじゃなくて……ターミネーターだったらしいな……」
悠「ふぅっ!」
拳二「そろそろ替ってやる。」
悠「いいや、やる。鬼にならなかったら、鬼を倒せないなら。おれは鬼になってやる。」
拳二は新しい煙草を咥えて火をつけた。
拳二「やれやれだぜ。おめぇだけは俺ぁとちょっと違うモンだと思ってたんだがなぁ…」
死の面『ギィ!!』
悠「けんっ…!」
死の面はまるっきり隙だらけの拳二に向かって飛びかかった。
拳二「やかましい、ちょっとへっこんでろ」
ゴスッと死の面の頭にチョップを落とした。
死の面『……!!!!???』
拳二「悠、テメェは一体何のために此処に居る?痛ェ思いして怖ェのやせ我慢して、こんなクソ相手に命張って。あいつより俺ぁのが強ェ……俺ぁのがアイツより強いだの。そんなくっだらねぇ背伸びごっこに使うためにテメェの拳はついてんのか?」
悠「……」
死の面『ギギ……ガァァァ!!』
拳二を完全に標的に捉えた死の面は大地を踏みしめて特大の赤龍剄(地電流)を放った。目に見えるほどの電撃が拳二を包む……。
拳二「おめぇが行くべき道はあっちだろ。」
死の面『!?』
電流が直撃しても拳二はそれを完全に無視してエレベーターの方を指差した。バチバチと空気が破裂し続ける雷電のなかを歩き、死の面の前に立つと拳を放つ。
構えも、呼吸も、氣も、関係ない。ただただ無造作に振るった拳の前には何もなくなっていた。
死の面は数……いや、数十メートル先でぼろきれのように横たわり。拳二を中心に岩出も落としたように床のタイルがクレーター情に砕けていた。
満足したように拳二は焦げた煙草を吐き捨ててふぅーっと紫煙を吐きだした。
悠「……」
拳二「さっさと行け、お前が今するべきことは……ターミネーター退治じゃねぇだろ」
悠「拳二、すまん、今度奢る!」
おれはそういって駆けた、そうだ。おれが今するべきことは……吉音たちとエヴァを倒すことだ。
拳二「かかっ、それでいい。それがお前だ。」
再び、死の面との対戦を観戦中のふたり。悠が死地へ踏み込み、両爪を砕いたところで声を漏らす。
ドット柄フード「ほう……さすがは鬼と龍に育てられている男……といいたいところだが、アホか。懐に入れば電撃が……」
白フード「いや、足元を見てみろ」
視線を下げて注視すると、悠の足は死の面の足を払いあげていて地面から離れている。
ドット柄フード「ほぅ……!踏み込んだ足で…」
白フード「地電流は土の氣……足が離れてしまえば使えない。頭ではそう判っていても……カンタンに出来ることではない。天さんの見立て違いと思っていたが……いい根性をしている。」
悠「ふー……ふぅ……」
なんとか息を整えて前を注意する。奴がアレで倒せたとは思えない。
拳二「よくやったな。って……いいてぇところだが」
死の面『カアアァァァ!!』
奴はやはり立ち上がった。上半身の服は粉々になって、顔を隠していた死の面も無くなっている。しかし、そこから現れたモノの姿酷いものだ。身体に直接無数の器具を埋め込み、腕に至っては肘の先からは完全に機械。頭髪こそは自前の髪らしいが顔は潰されたあとちゃんと治療もされずそのまま時間が経ったように唇も鼻も無くむき出しの歯と二つの窪み、そして一番不気味なのは本来、目玉がある位置には球体状の義眼ではない何かがはめ込まれていることだろう。
控え目に言うなら不気味なガイコツみたいなオゾマシイ顔をしている。
拳二「どうやら、ゾンビじゃなくて……ターミネーターだったらしいな……」
悠「ふぅっ!」
拳二「そろそろ替ってやる。」
悠「いいや、やる。鬼にならなかったら、鬼を倒せないなら。おれは鬼になってやる。」
拳二は新しい煙草を咥えて火をつけた。
拳二「やれやれだぜ。おめぇだけは俺ぁとちょっと違うモンだと思ってたんだがなぁ…」
死の面『ギィ!!』
悠「けんっ…!」
死の面はまるっきり隙だらけの拳二に向かって飛びかかった。
拳二「やかましい、ちょっとへっこんでろ」
ゴスッと死の面の頭にチョップを落とした。
死の面『……!!!!???』
拳二「悠、テメェは一体何のために此処に居る?痛ェ思いして怖ェのやせ我慢して、こんなクソ相手に命張って。あいつより俺ぁのが強ェ……俺ぁのがアイツより強いだの。そんなくっだらねぇ背伸びごっこに使うためにテメェの拳はついてんのか?」
悠「……」
死の面『ギギ……ガァァァ!!』
拳二を完全に標的に捉えた死の面は大地を踏みしめて特大の赤龍剄(地電流)を放った。目に見えるほどの電撃が拳二を包む……。
拳二「おめぇが行くべき道はあっちだろ。」
死の面『!?』
電流が直撃しても拳二はそれを完全に無視してエレベーターの方を指差した。バチバチと空気が破裂し続ける雷電のなかを歩き、死の面の前に立つと拳を放つ。
構えも、呼吸も、氣も、関係ない。ただただ無造作に振るった拳の前には何もなくなっていた。
死の面は数……いや、数十メートル先でぼろきれのように横たわり。拳二を中心に岩出も落としたように床のタイルがクレーター情に砕けていた。
満足したように拳二は焦げた煙草を吐き捨ててふぅーっと紫煙を吐きだした。
悠「……」
拳二「さっさと行け、お前が今するべきことは……ターミネーター退治じゃねぇだろ」
悠「拳二、すまん、今度奢る!」
おれはそういって駆けた、そうだ。おれが今するべきことは……吉音たちとエヴァを倒すことだ。
拳二「かかっ、それでいい。それがお前だ。」