ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【10】
ー大江戸学園:ツリー直通エレベーター前広場ー
十兵衛「友情を確かめるのはこの戦いに勝ってからだ。全ての怒りはエヴァに叩き付けろ!さぁ、行くぞ!」
吉音「はい!」
想「微力ながら私もお供します!」
十兵衛「まぁ待て、想。このエレベーターは……」
「通行止めや」
此処に居る誰でもない声がした。同時に、エレベーターのドアが開いて何かが勢いよく飛び出してくる。
悠「ぐっ?!」
死の面『……』
吉音「悠!!」
他に居る誰も彼も無視しておれにぶつかってきたのは因縁……というほどでもないが、以前闇討ちを仕掛けてきた奴だった。
しかも、今回は以前と違って完全に殺す気でかかってきている。
悠「うぅっ…ぬ!!」
死の面『……』
師匠から剣を受け取っていて助かった…。以前と違って奴は無手ではない。ウルヴァリンみたいな鋭利な爪が伸びたリアルアイアンクロー器具をはめていて、片方は首、片方は腹めがけて迫ってきている。なんとか、刀で押し返してはいるものの、おれの身体はジリジリと押され始める。
魁人「伊万里!」
伊万里「魁人!」
一応、おれの護衛担当である二人が緊急事態に気がついて互いの名前を叫んで動こうとした。しかし……。
水玉フード「アッハァん!」
魁人「ぐっ?!」
トライバル柄フード「はぁーー!」
伊万里「なにっ?!」
おれの位置からは何が起こったかちゃんとは把握できなかったが魁人と伊万里の前に誰かが現れておれと同じように突き飛ばされたのが分かった。
寅「なんだ!」
雷太郎「寅、前だ!」
風太郎「よそ見をするな!」
髑髏柄フード「……」
寅「なっ!」
相変わらず状況が把握できないが……寅達の前にも誰かが現れたらしい。
悠「っか……おれも……気が抜けないっ!!」
死の面『……』
ただ、この死の面野郎。おかしなくらい力が強い。体型だけ見たらタッパはおれよりも低いし、筋力だけみたらどう考えても寅や風雷コンビの方が強い。なのに……金剛と押しあってるみたいに重い。
悠「ぐっ……なろぉっ!」
足を振り上げて奴の顎を狙った。しかし、動きを読まれたていたのか、その場で蜻蛉をきって避けらる。
死の面『カカッ!』
悠「ぐっ?!」
真上からの爪による袈裟切り。とっさに後ろに下がって避ける。だが、やつの攻撃は止まらない。次は下段から、斜めから、さらには突きをと連撃を仕掛けられ、おれはエレベーターの扉からドンドン離されて行っている。
まずい、これは非常にまずいぞ。
死の面『クカカキキッ!!』
不気味な笑い声。焦りに拍車がかかっておれは足が絡まった。
悠「しまっ……!!」
倒れはしなかったものの、本当にまずいのは前だ。鋭利な爪がおれに迫っている。刀で払うのは間にあわない。蹴りも駄目………………これは、死。
「なにしてんだよ」
死の面『ぎっ?!』
悠「は?」
ドッとおれは分厚に何かにぶつかった。
死の面の頭には熊のようにでかくてゴツイ手がめり込んでいる。
そして何より、香ってくるドキツイ煙草の臭い……。
拳二「やれやれ、お前の店に行ったら妙な人形には襲われるし、大騒ぎしてる人混みをかき分けて、ようやくお前を見つけたら気色悪いもんに襲われてるし……一体何の祭りだコレ?」
悠「拳二!!」
奴は不機嫌そうに咥え煙草でおれを見下ろして笑った。
悔しいが、今ほどコイツのことをカッコいいと思ったことはない。
十兵衛「友情を確かめるのはこの戦いに勝ってからだ。全ての怒りはエヴァに叩き付けろ!さぁ、行くぞ!」
吉音「はい!」
想「微力ながら私もお供します!」
十兵衛「まぁ待て、想。このエレベーターは……」
「通行止めや」
此処に居る誰でもない声がした。同時に、エレベーターのドアが開いて何かが勢いよく飛び出してくる。
悠「ぐっ?!」
死の面『……』
吉音「悠!!」
他に居る誰も彼も無視しておれにぶつかってきたのは因縁……というほどでもないが、以前闇討ちを仕掛けてきた奴だった。
しかも、今回は以前と違って完全に殺す気でかかってきている。
悠「うぅっ…ぬ!!」
死の面『……』
師匠から剣を受け取っていて助かった…。以前と違って奴は無手ではない。ウルヴァリンみたいな鋭利な爪が伸びたリアルアイアンクロー器具をはめていて、片方は首、片方は腹めがけて迫ってきている。なんとか、刀で押し返してはいるものの、おれの身体はジリジリと押され始める。
魁人「伊万里!」
伊万里「魁人!」
一応、おれの護衛担当である二人が緊急事態に気がついて互いの名前を叫んで動こうとした。しかし……。
水玉フード「アッハァん!」
魁人「ぐっ?!」
トライバル柄フード「はぁーー!」
伊万里「なにっ?!」
おれの位置からは何が起こったかちゃんとは把握できなかったが魁人と伊万里の前に誰かが現れておれと同じように突き飛ばされたのが分かった。
寅「なんだ!」
雷太郎「寅、前だ!」
風太郎「よそ見をするな!」
髑髏柄フード「……」
寅「なっ!」
相変わらず状況が把握できないが……寅達の前にも誰かが現れたらしい。
悠「っか……おれも……気が抜けないっ!!」
死の面『……』
ただ、この死の面野郎。おかしなくらい力が強い。体型だけ見たらタッパはおれよりも低いし、筋力だけみたらどう考えても寅や風雷コンビの方が強い。なのに……金剛と押しあってるみたいに重い。
悠「ぐっ……なろぉっ!」
足を振り上げて奴の顎を狙った。しかし、動きを読まれたていたのか、その場で蜻蛉をきって避けらる。
死の面『カカッ!』
悠「ぐっ?!」
真上からの爪による袈裟切り。とっさに後ろに下がって避ける。だが、やつの攻撃は止まらない。次は下段から、斜めから、さらには突きをと連撃を仕掛けられ、おれはエレベーターの扉からドンドン離されて行っている。
まずい、これは非常にまずいぞ。
死の面『クカカキキッ!!』
不気味な笑い声。焦りに拍車がかかっておれは足が絡まった。
悠「しまっ……!!」
倒れはしなかったものの、本当にまずいのは前だ。鋭利な爪がおれに迫っている。刀で払うのは間にあわない。蹴りも駄目………………これは、死。
「なにしてんだよ」
死の面『ぎっ?!』
悠「は?」
ドッとおれは分厚に何かにぶつかった。
死の面の頭には熊のようにでかくてゴツイ手がめり込んでいる。
そして何より、香ってくるドキツイ煙草の臭い……。
拳二「やれやれ、お前の店に行ったら妙な人形には襲われるし、大騒ぎしてる人混みをかき分けて、ようやくお前を見つけたら気色悪いもんに襲われてるし……一体何の祭りだコレ?」
悠「拳二!!」
奴は不機嫌そうに咥え煙草でおれを見下ろして笑った。
悔しいが、今ほどコイツのことをカッコいいと思ったことはない。