ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【10】
ー大江戸学園:執行部室ー
スケ『ガ……オオ……オ……!?』
光姫「スケッ!」
銀次「重力場が中和されてる!あいつの尾は他の剣魂の能力を無効化するのか!?」
光姫「重力場が持たん!悠、銀次、逃げろ!」
悠「いやっ!あのドブスの面に一発叩きこむ!」
銀次「馬鹿野郎っ!」
悠「うわわっ!?」
銀次はおれを抱えて走り出した。
エヴァ「だーかーらー逃がさないって!!」
久秀「そう?だったらアンタだけ爆ぜなさい。」
エヴァ「っ?!」
久秀「爆華波」
とっくに逃げてたと思ってた久秀が黒い粒子をエヴァ目がけ撒き散らす。次の瞬間、閃光と爆音。
エヴァ「キュウビ!」
キュウビ『コーーー!』
久秀「ちっ、火力不足ね。」
光姫「だが、今じゃ走れ!」
其処ら中を一瞬にして焦げ付かせた火力を持ってしてもキュウビは倒せなかった。しかし、隙は出来た。その間に何とか全員が執行部室の出口までたどり着いた。
銀次「椿姫!壁を壊してドアを塞げ!」
ヤシチ『クマアアアアア!!!』
壁の崩れるのと同時におれを担いだ銀次がドアを通りぬけた。
エヴァ「こらぁぁーー!!待ちなさい、卑怯者ーーー!!」
がれきの向こうからエヴァの罵詈雑言が聞こえている。
光姫「今のうちじゃ、一旦引くぞ!」
ー大江戸城:廊下ー
なんとか執行部室を脱出したおれ達は、背後を気にしながら大江戸城の廊下を早足に行く。
悠「光姫さん、師匠はキュウビに?」
光姫「悠。逆に尋ねるがお主の師匠はそんなに簡単にくたばるような奴か?」
よほどおれは情けない顔をしていたらしい。光姫さんは呆れたような表情を返した。
悠「いえ……」
久秀「そういう人間ほど死ぬときはあっさり死ぬわよね。」
悠「おいっ!」
光姫「あの女は刀を取り戻せと言ったろう。とどめを刺した自信があるなら追えとは言わぬ」
悠「……はい」
吉音「ミッキーと十兵衛さんってどういう関係なの?仲が悪いと思ってた」
確かに学園内ではそう噂されたいた。
光姫「ふふ。やはりそう見えておるのか」
光姫さんは口の端をにやりと笑った。
やっぱり噂どおりなのか?
悠「……」
光姫「ちなみにお主らは十兵衛のファーストネームは知っておるか?」
光姫さんは唐突に問いかけてきた。
悠「え?十兵衛じゃないんですか?」
光姫「十兵衛は柳生家の宗主が代々名乗るもので本名ではない。そして十兵衛を名乗るものは信頼できる相手にしか真の名を明かさぬ」
悠「光姫さんは、知っているんですか?」
光姫「うむ。ただしその名で呼ぶのは二人きりの時だけじゃがな」
吉音「つまりふたりは特別な関係……ええっ、恋人同士っ!?」
悠「ありだな」
光姫「馬鹿者共。そういう浮ついた話ではないし、有とはなんじゃ」
吉音「そ、そっか。びっくりした。」
光姫「勝手にびっくりしておれ。詠美。お主なら柳宮のことは聞き及んでおろう?」
詠美「はい。柳生家は第十七代宗三殿が創雲様に仕えし時より影より学園を護り、あるひとつの脅威を監視続けてきた家門です。そして現在の指南役は二十代目十兵衛の筈」
光姫「その通りじゃ。柳宮と同じく我が水都家も本家を支え護る役目を持っておる。そこにお互い意気投合するところもあってな。」
久秀「あるひとつの脅威?」
詠美「私もそこについては詳しく知らないのだけど……学園というよりもっと強大な脅威に対しての監視役があるそうよ。ただ、その脅威はもうなくなったと……」
久秀「亡くなった?ひとつの脅威ってまるで特定の人物のことを指しているみたいね」
詠美「ごめんなさい、詳しい事はわからないわ」
スケ『ガ……オオ……オ……!?』
光姫「スケッ!」
銀次「重力場が中和されてる!あいつの尾は他の剣魂の能力を無効化するのか!?」
光姫「重力場が持たん!悠、銀次、逃げろ!」
悠「いやっ!あのドブスの面に一発叩きこむ!」
銀次「馬鹿野郎っ!」
悠「うわわっ!?」
銀次はおれを抱えて走り出した。
エヴァ「だーかーらー逃がさないって!!」
久秀「そう?だったらアンタだけ爆ぜなさい。」
エヴァ「っ?!」
久秀「爆華波」
とっくに逃げてたと思ってた久秀が黒い粒子をエヴァ目がけ撒き散らす。次の瞬間、閃光と爆音。
エヴァ「キュウビ!」
キュウビ『コーーー!』
久秀「ちっ、火力不足ね。」
光姫「だが、今じゃ走れ!」
其処ら中を一瞬にして焦げ付かせた火力を持ってしてもキュウビは倒せなかった。しかし、隙は出来た。その間に何とか全員が執行部室の出口までたどり着いた。
銀次「椿姫!壁を壊してドアを塞げ!」
ヤシチ『クマアアアアア!!!』
壁の崩れるのと同時におれを担いだ銀次がドアを通りぬけた。
エヴァ「こらぁぁーー!!待ちなさい、卑怯者ーーー!!」
がれきの向こうからエヴァの罵詈雑言が聞こえている。
光姫「今のうちじゃ、一旦引くぞ!」
ー大江戸城:廊下ー
なんとか執行部室を脱出したおれ達は、背後を気にしながら大江戸城の廊下を早足に行く。
悠「光姫さん、師匠はキュウビに?」
光姫「悠。逆に尋ねるがお主の師匠はそんなに簡単にくたばるような奴か?」
よほどおれは情けない顔をしていたらしい。光姫さんは呆れたような表情を返した。
悠「いえ……」
久秀「そういう人間ほど死ぬときはあっさり死ぬわよね。」
悠「おいっ!」
光姫「あの女は刀を取り戻せと言ったろう。とどめを刺した自信があるなら追えとは言わぬ」
悠「……はい」
吉音「ミッキーと十兵衛さんってどういう関係なの?仲が悪いと思ってた」
確かに学園内ではそう噂されたいた。
光姫「ふふ。やはりそう見えておるのか」
光姫さんは口の端をにやりと笑った。
やっぱり噂どおりなのか?
悠「……」
光姫「ちなみにお主らは十兵衛のファーストネームは知っておるか?」
光姫さんは唐突に問いかけてきた。
悠「え?十兵衛じゃないんですか?」
光姫「十兵衛は柳生家の宗主が代々名乗るもので本名ではない。そして十兵衛を名乗るものは信頼できる相手にしか真の名を明かさぬ」
悠「光姫さんは、知っているんですか?」
光姫「うむ。ただしその名で呼ぶのは二人きりの時だけじゃがな」
吉音「つまりふたりは特別な関係……ええっ、恋人同士っ!?」
悠「ありだな」
光姫「馬鹿者共。そういう浮ついた話ではないし、有とはなんじゃ」
吉音「そ、そっか。びっくりした。」
光姫「勝手にびっくりしておれ。詠美。お主なら柳宮のことは聞き及んでおろう?」
詠美「はい。柳生家は第十七代宗三殿が創雲様に仕えし時より影より学園を護り、あるひとつの脅威を監視続けてきた家門です。そして現在の指南役は二十代目十兵衛の筈」
光姫「その通りじゃ。柳宮と同じく我が水都家も本家を支え護る役目を持っておる。そこにお互い意気投合するところもあってな。」
久秀「あるひとつの脅威?」
詠美「私もそこについては詳しく知らないのだけど……学園というよりもっと強大な脅威に対しての監視役があるそうよ。ただ、その脅威はもうなくなったと……」
久秀「亡くなった?ひとつの脅威ってまるで特定の人物のことを指しているみたいね」
詠美「ごめんなさい、詳しい事はわからないわ」