ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

悠「ん~~平和だなぁ。」

新「お客さんがぜんぜん居ないけどね。」

悠「うるさい。乳揉むぞ。」

新「う~ん……ちょっとだけならいいよ。」

悠「マジで!?」

はな「……」

サクッ

悠「痛!は、はなさん?串で刺すのは団子であって小鳥遊さんではないデスよ」
はな「ちゃんと仕事してください。一昨日、昨日とまったくお店に来なかったんだから。」

悠「しゃーねーべ。お白州とか色々あったんだから。」

はな「何でもかんでもトラブルに首突っ込むからでしょう。」

悠「ちゃう、ちゃう。おれじゃなく、新が勝手に電波を受信して突っ走ったせいだよ。おれはむしろ巻き込まれた側だ。」

はな「やっぱり巻き込まれてるんじゃないですか。」

悠「あり?」

新「だって、目の前で困ってる人がいるんだよ?助けなきゃ。」

はな「確かにそれは…」

悠「正義の味方を気取るのはいいけど、いきすぎた正義は毒になるぞ」

新「むっ、じゅあ悠はどーするの?」

悠「見て見ぬふり、関わらない、私は他人…かな。」

新「そんなのダメだ!」

悠「ダメと言われてもなぁ…」

はな「その話しに終わりは無いと思います。逆に新さんはどうしてそこまでの事を?」

新「この国は綺麗だよね。」

悠「あー?ゴチャゴチャしたところだろ」

新「だからいいんだよ。ここに、人が、生活が、人生が、この光と音の数だけぎっしりと詰め込まれた宝石箱!」

悠「新にゃ宝石箱より弁当箱だろ」

新「……なんだとー!」

はな「一瞬悩みましたね…。」

悠「ま、新の気持ちはわかった。」

新「ほんと!」

悠「だけど、今回みたいにいきなり突っ走るのは止めろ。少しは考えてから動くいいな?」

新「ぶー」

悠「返事は」

新「はぁーい」

悠「よろしい。」

ナデナデ

新「えへっ」

はな「なんか釈然としないです」

悠「しばらくは大人しくしてるはずだし多目に見てやってくれ。」

はな「さっきから新さんばっかり責めてますけど、店を空けたのは悠さんもです。っというより、店主である悠さんが堂々と放置しないでくださいです」

悠「返す言葉がございませんです。はい…」

朱金「よぅ。悠、茶をもらえるか」

新「金ちゃんだ!」

悠「らっしゃい。サボりか?」

朱金「嫌味だなぁ。小休止だよ。小休止。」

悠「なんでもいいけど、金あるのか?」

朱金「もちろん……といいたい所だけど、ちょっとさっきサイコロ振るやつにな…」

悠「博打で負けたからうちに来たと?」

朱金「ははは」

悠「ツケでいいよ。ただし、ちゃんと払ってくれよ。」

朱金「悠は話がわかるねぇ。」

悠「払わないと真留に言いつけるからな。」

朱金「わかったっての。」
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