ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【10】
ー大江戸学園:大江戸城門前ー
はじめ「……アルバイトだっていったね?もしかして雇い主は」
伊都「山吹ちゃんですわ。さっきそこで逢いましてぇ~、相変わらず面白い人ですわ。ねぇダイちゃん」
伊都と越後屋の間にどんな取引があったかは分からない。
しかし、助っ人として伊都を送り込んできたのは間違いなく越後屋だ。
直接戦う力を持たなくてもできることはある。これが越後屋山吹の戦い方。
そうこうしている間に大魔神は体勢を立て直した。いつでも斬りこめるように腰を押して刀を構える。
伊都「あらあらあら。意外と頑丈なお人形ですのね。うふふ、少しは楽しいお仕事になるのかしら?」
刀を抜き放った伊都が妖しく微笑む。
朱金「油断はすんなよ。さすがのお前でも、正面からあの一撃を受けたら無事じゃすまねぇぜ」
伊都「大丈夫ですわ。あんなのろのろ、わたくしにはかすりもしませんから」
輝「言ってくれるねぇ。一人増えたぐらいでどうにかなるほどおいらの大魔神は優しくないよ」
伊都「ひとり?ふたりの間違いでは?ダイちゃんごー」
そうして第三幕が開始された。
伊都を交えて五人となった朱金たちは、大魔神に対してもまったく引けをとっていなかった。
互角に打ち合い。しかしそれも長くは続かない。
真留「はぁはぁはぁ、っまだまだです!」
朱金たちが生身の人間なのに対して、相手は疲れ知らずのカラクリロボット。
体力の減少に合わせて、徐々にではあるがその戦力に差が開きはじめる。
魁人「ふぅ……伊万里。いい加減に、さっさと雑魚処理を済ませてこっちに来なさい!」
伊万里「うるせぇ!こっちだって必死にやってんだろうが!」
両手で木偶の頭部を握りつぶす。しかし、蟻の巣を突いたように次から次へと木偶人形は湧いて出てきている。
朱金「みのままじゃやべぇな。あんにゃろう……弱点とかねぇのかよ」
はじめ「……そんなものがあるなら、こんな苦労はしていない」
朱金「わぁーってるよ!」
伊都「……やっぱり、この剣筋」
真留「ど、どうかしましたか拝神様?」
大魔神の戦闘が始まってからなぜかまったくしゃべらなくなっていた伊都がポツリとつぶやいた。
伊都「まったく……あれほど忠告してあげましたのに、情けないですわ。ねぇダイちゃん」
朱金「どうした伊都!何かあったのか!」
伊都「あったというよりは、見つけたというべきですわねぇ。」
魁人「見つけた?」
伊都「ええ。とってもお馬鹿なわたくしの幼なじみを……ね。ねぇ酉居君?お人形遊びなんて、あなたいつからそんなメルヘンチックな趣味を持ったのかしら?」
伊都が大魔神に向かって一歩踏み出した。呼びかけに大魔神の動きがぴたりと止まる。
朱金「酉居って……まさかっ!」
輝「へぇ~夜サマよく分かったねぇ。その通り!大魔神のコアは酉居どのなのさ!」
朱金「まじかよ……」
朱金を驚きを隠せない。
輝「でもでもでも、ほんとどうしてわかったの?」
伊都「幼なじみパワーとでも言っておきますわ。わたくしと酉居君は目には見えない絆で繋がってますの。すご~い」
ばんざいと両手をあげる伊都。
朱金「……それ嬉しいのか?」
伊都「そんなわけないでしょう。次ふざけたこと言ったら、お人形さんより先にぶっ潰しますわよ。」
朱金「理不尽過ぎる!」
そんなこんなやってる間に再び動き出した大魔神が刀を振り下ろす。
しかしその威力は目に見えて落ちていた。朱金たちは余裕を持って回避する。
はじめ「……アルバイトだっていったね?もしかして雇い主は」
伊都「山吹ちゃんですわ。さっきそこで逢いましてぇ~、相変わらず面白い人ですわ。ねぇダイちゃん」
伊都と越後屋の間にどんな取引があったかは分からない。
しかし、助っ人として伊都を送り込んできたのは間違いなく越後屋だ。
直接戦う力を持たなくてもできることはある。これが越後屋山吹の戦い方。
そうこうしている間に大魔神は体勢を立て直した。いつでも斬りこめるように腰を押して刀を構える。
伊都「あらあらあら。意外と頑丈なお人形ですのね。うふふ、少しは楽しいお仕事になるのかしら?」
刀を抜き放った伊都が妖しく微笑む。
朱金「油断はすんなよ。さすがのお前でも、正面からあの一撃を受けたら無事じゃすまねぇぜ」
伊都「大丈夫ですわ。あんなのろのろ、わたくしにはかすりもしませんから」
輝「言ってくれるねぇ。一人増えたぐらいでどうにかなるほどおいらの大魔神は優しくないよ」
伊都「ひとり?ふたりの間違いでは?ダイちゃんごー」
そうして第三幕が開始された。
伊都を交えて五人となった朱金たちは、大魔神に対してもまったく引けをとっていなかった。
互角に打ち合い。しかしそれも長くは続かない。
真留「はぁはぁはぁ、っまだまだです!」
朱金たちが生身の人間なのに対して、相手は疲れ知らずのカラクリロボット。
体力の減少に合わせて、徐々にではあるがその戦力に差が開きはじめる。
魁人「ふぅ……伊万里。いい加減に、さっさと雑魚処理を済ませてこっちに来なさい!」
伊万里「うるせぇ!こっちだって必死にやってんだろうが!」
両手で木偶の頭部を握りつぶす。しかし、蟻の巣を突いたように次から次へと木偶人形は湧いて出てきている。
朱金「みのままじゃやべぇな。あんにゃろう……弱点とかねぇのかよ」
はじめ「……そんなものがあるなら、こんな苦労はしていない」
朱金「わぁーってるよ!」
伊都「……やっぱり、この剣筋」
真留「ど、どうかしましたか拝神様?」
大魔神の戦闘が始まってからなぜかまったくしゃべらなくなっていた伊都がポツリとつぶやいた。
伊都「まったく……あれほど忠告してあげましたのに、情けないですわ。ねぇダイちゃん」
朱金「どうした伊都!何かあったのか!」
伊都「あったというよりは、見つけたというべきですわねぇ。」
魁人「見つけた?」
伊都「ええ。とってもお馬鹿なわたくしの幼なじみを……ね。ねぇ酉居君?お人形遊びなんて、あなたいつからそんなメルヘンチックな趣味を持ったのかしら?」
伊都が大魔神に向かって一歩踏み出した。呼びかけに大魔神の動きがぴたりと止まる。
朱金「酉居って……まさかっ!」
輝「へぇ~夜サマよく分かったねぇ。その通り!大魔神のコアは酉居どのなのさ!」
朱金「まじかよ……」
朱金を驚きを隠せない。
輝「でもでもでも、ほんとどうしてわかったの?」
伊都「幼なじみパワーとでも言っておきますわ。わたくしと酉居君は目には見えない絆で繋がってますの。すご~い」
ばんざいと両手をあげる伊都。
朱金「……それ嬉しいのか?」
伊都「そんなわけないでしょう。次ふざけたこと言ったら、お人形さんより先にぶっ潰しますわよ。」
朱金「理不尽過ぎる!」
そんなこんなやってる間に再び動き出した大魔神が刀を振り下ろす。
しかしその威力は目に見えて落ちていた。朱金たちは余裕を持って回避する。