ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【9】
ー大江戸学園:配給所ー
時を同じく、食料の配給所では役人と生徒の間で小競り合いが起きていた。
いざこざの原因はほんの些細なこと。配給係の役人の手違いで、配給の開始時間が少しだけ遅れてしまった。
たったそれだけのこと。
けれども、両者ともに溜まったストレスが、事態を大きく膨れ上がらせた。
男子生徒A「ふざけんな!とっとと配給始めやがれってんだ!」
役人生徒「なんだそのいいかたは!貴様、幕府に歯向かう気か!」
売り言葉に買い言葉。
今にも殴り合いに発展しそうな一触即発の空気を見て、朱金は深々とため息をついた。
朱金「やれやれ、最近ほんとこんなことばっかだな……。真留、いくぜ」
真留「はい」
通報を受けてやってきた朱金や真留、北町奉行所の面々が、小競り合いを仲裁しようと一歩踏み出したそのとき
男子生徒B「ぐあああぁぁぁ~~!」
配給所の役人に噛みついていた一人の生徒が地面に突っ伏した。
朱金「どうした!って、なんであいつが!」
朱金の視線の先、そこには刀を抜いて部隊を率いる酉居の姿があった。
酉居の足元には先ほど崩れ落ちた生徒が転がっている。
酉居「ふんっ、それほどの力しか持たぬくせにわれら幕府に刃向かうか。身の程を知れ!」
男子生徒B「がぁはっ!」
酉居がもうすでに動けない男子生徒を蹴り上げる。
酉居「さぁ貴様ら、そこの反逆者どもに幕府に刃向かえばどうなるか、たっぷりと教えてやれ」
酉居の号令で幕府の生徒たちが刀を抜き放ち、騒ぎを起こしていた生徒たちに斬りかかっていく。
男子生徒A「くそっ!やりやがったな!俺らも負けてられるか!いくぜみんな!」
両者乱れての大立ち回りが始まった。しかし、その戦力差は火を見るより明らかだった。
酉居の率いる部隊は全員が刀持ちに対し、一般の生徒たちの方で刀を持っているのはせいぜい二割。
統率のとれた幕府の部隊と、寄せ集めの烏合の衆とでは話しになるはずもない。
酉居の部隊は武力を持って次々に刃向かうものたちを鎮圧していく。
朱金「……何やってやがんだ、あの野郎」
一般の生徒が斬り倒されるたび、朱金の目には憤怒の炎が浮かんでいく。
そしてついに……
真留「遠山様、私たちも鎮圧に参加した方が良いのではないでしょうか?」
朱金「…………」
真留「遠山様?どうかしましたか?」
朱金「…………ろ」
真留「と、遠山様?いったい何を……」
朱金「やめろって!いってんだろぅがあぁぁ!」
真留「きゃあぁ!」
朱金の怒りが爆発した。
誰にも止められぬ、猛然とした勢いとスピードに乗って、争いの中へと駆けこんでいく。
朱金「りゃああぁぁあぁっ!」
剣徒A「がはぁ!」
朱金「うおぉぉぉっ!」
剣徒B「ぎゃあぁぁぁ!」
朱金「はぁあぁぁぁぁっ!」
剣徒C「ぐああぁぁっ!」
朱金「どぅりゃっあああぁぁっ!」
朱金の脚が次々に酉居の部隊の生徒たちをなぎ倒していく。
突然の乱入者、それも理不尽なまでの力の暴風雨に、周囲の騒ぎが静まりかえる。
時を同じく、食料の配給所では役人と生徒の間で小競り合いが起きていた。
いざこざの原因はほんの些細なこと。配給係の役人の手違いで、配給の開始時間が少しだけ遅れてしまった。
たったそれだけのこと。
けれども、両者ともに溜まったストレスが、事態を大きく膨れ上がらせた。
男子生徒A「ふざけんな!とっとと配給始めやがれってんだ!」
役人生徒「なんだそのいいかたは!貴様、幕府に歯向かう気か!」
売り言葉に買い言葉。
今にも殴り合いに発展しそうな一触即発の空気を見て、朱金は深々とため息をついた。
朱金「やれやれ、最近ほんとこんなことばっかだな……。真留、いくぜ」
真留「はい」
通報を受けてやってきた朱金や真留、北町奉行所の面々が、小競り合いを仲裁しようと一歩踏み出したそのとき
男子生徒B「ぐあああぁぁぁ~~!」
配給所の役人に噛みついていた一人の生徒が地面に突っ伏した。
朱金「どうした!って、なんであいつが!」
朱金の視線の先、そこには刀を抜いて部隊を率いる酉居の姿があった。
酉居の足元には先ほど崩れ落ちた生徒が転がっている。
酉居「ふんっ、それほどの力しか持たぬくせにわれら幕府に刃向かうか。身の程を知れ!」
男子生徒B「がぁはっ!」
酉居がもうすでに動けない男子生徒を蹴り上げる。
酉居「さぁ貴様ら、そこの反逆者どもに幕府に刃向かえばどうなるか、たっぷりと教えてやれ」
酉居の号令で幕府の生徒たちが刀を抜き放ち、騒ぎを起こしていた生徒たちに斬りかかっていく。
男子生徒A「くそっ!やりやがったな!俺らも負けてられるか!いくぜみんな!」
両者乱れての大立ち回りが始まった。しかし、その戦力差は火を見るより明らかだった。
酉居の率いる部隊は全員が刀持ちに対し、一般の生徒たちの方で刀を持っているのはせいぜい二割。
統率のとれた幕府の部隊と、寄せ集めの烏合の衆とでは話しになるはずもない。
酉居の部隊は武力を持って次々に刃向かうものたちを鎮圧していく。
朱金「……何やってやがんだ、あの野郎」
一般の生徒が斬り倒されるたび、朱金の目には憤怒の炎が浮かんでいく。
そしてついに……
真留「遠山様、私たちも鎮圧に参加した方が良いのではないでしょうか?」
朱金「…………」
真留「遠山様?どうかしましたか?」
朱金「…………ろ」
真留「と、遠山様?いったい何を……」
朱金「やめろって!いってんだろぅがあぁぁ!」
真留「きゃあぁ!」
朱金の怒りが爆発した。
誰にも止められぬ、猛然とした勢いとスピードに乗って、争いの中へと駆けこんでいく。
朱金「りゃああぁぁあぁっ!」
剣徒A「がはぁ!」
朱金「うおぉぉぉっ!」
剣徒B「ぎゃあぁぁぁ!」
朱金「はぁあぁぁぁぁっ!」
剣徒C「ぐああぁぁっ!」
朱金「どぅりゃっあああぁぁっ!」
朱金の脚が次々に酉居の部隊の生徒たちをなぎ倒していく。
突然の乱入者、それも理不尽なまでの力の暴風雨に、周囲の騒ぎが静まりかえる。