ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました
ー北町奉行所ー
お白州は庭に砂利が敷き詰められており、そこへ座敷がまるで舞台のように突き出す形になっていた。
新「ここがお白州かぁ~。おお~じゃりじゃりだ~。」
悠「その名の通り真っ白なんだな。たしか砂利が白いのは公平さと神聖さを表してるんだっけ?」
真留「はい、そのとおりです」
新「悠は白学だね。」
悠「博学な。っか、なんでおれは声に出したのを文字で解釈出来たんだ…」
真留「小鳥遊さんたちはこちらにお願いします。粗末な場所に座らせてしまい申し訳ないんですが、これがお白州の決まりなので」
砂利の上にはむしろが敷かれていた。
悠「いいさ。郷に入っては郷に従え。」
新「遠足でお弁当を食べるみたいだよね。」
悠「レジャーシートじゃないんだから……ん?あれってもしかして?」
数十人の男子生徒が並んで座っている。
よくみるとみな後ろ手に縄をかけられていた。
真留「はい、面は外させてますが昨夜の天狗党の一味です」
声に天狗党一味の数人がこちらに顔を向けるもののすぐに視線を外してしまう。
悠「あー……なるほど。おれたちの顔を覚えているとまずいってことだな。」
真留「そのとおりです。彼らは容疑を否認しています。」
新「あれは、昨夜捕まってた女の子かな。」
英美「……」
真留「英美さんですね。彼女には被害者としてお白州に出てもらうことになりました。永太さんの方はケガをしていて、お白州に出られる状態ではないので、現在、養成所で治療を受けています」
悠「そうなんだ。」
真留「あ、お白州が始まるみたいです」
北町与力「北町奉行遠山朱金(とうやまあかね)様、ご出席」
新「おお!なんかわくわくするね~」
悠「お前はいつものんきだなぁ…。まぁ、無邪気なのはかわいいけど」
新「にひひ」
真留「コホン、お奉行様がご出座されるときは頭を下げてください!」
悠「あ、はいはい」
新「およ?」
悠「お前もだよ!」
新「あうっ!」
北町奉行「これより、孝岡八郎を始めとする天狗党一味による坂下英美誘拐、ならびに城島永太への暴行傷害の一件について吟味いたす。なお、小鳥遊悠、徳田新の両名を承認として立ち会わせる。」
新「悠、あたしたちのことだ」
真留「しっ!」
悠「しっ!」
北町奉行「一同の者、面をあげい。」
顔をあげるとそこには厳かな衣装を身に付けた凛とした少女がぴんと背筋を伸ばして座っていた。
新「あれがお奉行様?」
悠「だろうな。このタイミングで現れてちがってりゃ相当のバカか空気を読まないやつだ。……っか、あれは…金さ…」
真留「お白州中は私語を慎んで下さい!」
お白州は庭に砂利が敷き詰められており、そこへ座敷がまるで舞台のように突き出す形になっていた。
新「ここがお白州かぁ~。おお~じゃりじゃりだ~。」
悠「その名の通り真っ白なんだな。たしか砂利が白いのは公平さと神聖さを表してるんだっけ?」
真留「はい、そのとおりです」
新「悠は白学だね。」
悠「博学な。っか、なんでおれは声に出したのを文字で解釈出来たんだ…」
真留「小鳥遊さんたちはこちらにお願いします。粗末な場所に座らせてしまい申し訳ないんですが、これがお白州の決まりなので」
砂利の上にはむしろが敷かれていた。
悠「いいさ。郷に入っては郷に従え。」
新「遠足でお弁当を食べるみたいだよね。」
悠「レジャーシートじゃないんだから……ん?あれってもしかして?」
数十人の男子生徒が並んで座っている。
よくみるとみな後ろ手に縄をかけられていた。
真留「はい、面は外させてますが昨夜の天狗党の一味です」
声に天狗党一味の数人がこちらに顔を向けるもののすぐに視線を外してしまう。
悠「あー……なるほど。おれたちの顔を覚えているとまずいってことだな。」
真留「そのとおりです。彼らは容疑を否認しています。」
新「あれは、昨夜捕まってた女の子かな。」
英美「……」
真留「英美さんですね。彼女には被害者としてお白州に出てもらうことになりました。永太さんの方はケガをしていて、お白州に出られる状態ではないので、現在、養成所で治療を受けています」
悠「そうなんだ。」
真留「あ、お白州が始まるみたいです」
北町与力「北町奉行遠山朱金(とうやまあかね)様、ご出席」
新「おお!なんかわくわくするね~」
悠「お前はいつものんきだなぁ…。まぁ、無邪気なのはかわいいけど」
新「にひひ」
真留「コホン、お奉行様がご出座されるときは頭を下げてください!」
悠「あ、はいはい」
新「およ?」
悠「お前もだよ!」
新「あうっ!」
北町奉行「これより、孝岡八郎を始めとする天狗党一味による坂下英美誘拐、ならびに城島永太への暴行傷害の一件について吟味いたす。なお、小鳥遊悠、徳田新の両名を承認として立ち会わせる。」
新「悠、あたしたちのことだ」
真留「しっ!」
悠「しっ!」
北町奉行「一同の者、面をあげい。」
顔をあげるとそこには厳かな衣装を身に付けた凛とした少女がぴんと背筋を伸ばして座っていた。
新「あれがお奉行様?」
悠「だろうな。このタイミングで現れてちがってりゃ相当のバカか空気を読まないやつだ。……っか、あれは…金さ…」
真留「お白州中は私語を慎んで下さい!」