ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

吉音「それじゃあ、帰るね…」

悠「あぁ、気をつけてな」

吉音「うん、ばいばい。」

悠「……はぁ、目に見えて元気がないな」

久秀「天真爛漫でもメンタルダメージばかり受けることが多いとなるとリカバリー出来ないのでしょ」

悠「うーむ……って、いつから?」

久秀「いつの間にかよ」

悠「姿を隠す気あるのかないのか分からないな」

久秀「大丈夫よ」

悠「なんでだよ。お前の格好は山吹と同じくらい派手だぞ」

久秀「あら?」

悠「あ?」

久秀「トラブルシューターといわれる男の割には察しが悪いわね。」

悠「どういう意味だ」

久秀「久秀はね自慢じゃないけどお金持ってるのよ沢山」

悠「……」

久秀「お金持ってるのよ沢山」

悠「聞こえてるよ!」

久秀「聞こえてるなら返事をしなさい」

悠「へいへい」

久秀「返事は一度鳴けばいいのよ」

悠「ぶひぃ!って、なに言わせるんじゃい!」

久秀「勝手にそっちがいったんでしょ。それで話しは戻るけどお金さえ使えば人間ひとり姿を消すくらい簡単なのよ」

悠「その言い方だと違う意味に聞こえて怖いんだが」

久秀「それに服装の事をいったようだけど久秀の剣魂にもカモフラージュ技能を組みこんであるのよ」

悠「吉音の剣魂以外にもその機能あったのか」

久秀「当然よ。っていうかこの機能は簡単に組み込めるわよ。剣魂改造の知識があるならね。」

悠「輝みたいに?」

久秀「そうね。」

悠「ってか、お前が剣魂改造できるとか初見耳なんだけど」

久秀「聞かれなかったし」

悠「……」

久秀「それになにより……自分の情報をペラペラと話すほど久秀は愚かではないわ」

悠「今話してるが?」

久秀「処理が簡単にできるから良いのよ」

悠「あぁ、おれの口から漏れたことが分かったら爆破するってことね。」

久秀「ええ、そうよ」

悠「躊躇も迷いもねぇよコンチクショー!」

久秀「迷わず悪徳に世界を爆破する。それが久秀よ」

悠「意味がわかりません」

久秀「愚かね」

悠「どこのまでも責められる……」

久秀「咽が乾いたわ。お茶」

悠「へーい…」

久秀「そうだ。一応教えといてあげるわ」

悠「あ?」

久秀「右京山寅、疾迅雷太郎、疾迅風太郎は百目鬼雲水の元に居るわよ」

悠「へー」

久秀「驚かないのね。」

悠「寅はともかく風雷コンビはおっさんの世話になる予想は出来てた」

久秀「ああそう」

悠「しかし、お前はこっちいるにしてはちゃんとあいつらの動きを把握してるんだな」

久秀「毎日報告連絡を入れないと給料が減っていくのを条件にしておいたからね。」

悠「あの猛獣三匹をよく手なずけてます事で……」

久秀「猛獣でも何でも報告連絡くらいできないなら雇わないわよ。それにホウレンソウができない人間は……クズよ?」

悠「あ、はい、ですね。」

久秀「お茶とお茶菓子早くしてちょうだい」

悠「はい、ただいま」