ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【9】
ー大江戸学園:北町奉行所ー
朱金「まさか酉居のヤツが、由比雪那とつるんでいたなんてな……」
酉居葉蔵と由比雪那が裏で手を組んでいたという話しを逢岡さんから聞いて一緒に北町奉行所を訪ね、開かれた臨時の会議。
驚きと憤りを隠せない様子で、朱金が呟いた。
真留「その咎で、すでに生徒会の執行部も、追われたようですね。」
悠「しかし、にわかには信じがたいな……。酉居を擁護するわけじゃないが由比雪那打倒に一番躍起になってし、酉居はそういう真似するバカではないバカと思ってたんだが……。今はいったい誰が、生徒会の実権を握っているんだ?」
想「あぁ、そのことなんですが……」
逢岡さんが何かを言おうとしたそのとき、廊下から誰かの足音が近づいて来て、部屋のまえで止まった。
左近「失礼いたしますよぉ。ちょっと御客様をおつれしましたんでねぇ。」
朱金「おめえは……」
詠美「お久しぶりね、皆さん」
悠「徳河……さん!」
朱金「てめぇ、何しにきやがった……けんかでも売りに来たのか?」
真留「ま、まぁまぁ、遠山様。落ち付いてください……!」
片膝を立てる朱金を、真留が必死に押さえている。
その朱金に向かって、徳河さんは深々と頭を下げた。
朱金「……なっ?」
悠「いったい、なにを……」
詠美「もうみんな知ってると思うけれど……酉居が醜聞で失脚したわ」
想「本当なのですか?酉居さんが、由比雪那と通じていたなど……」
詠美「恐らくそんな事実はないと思うわ。酉居は、嵌められたのかもしれないわね」
悠「……やっぱり」
左近「おやぁ、小鳥遊さんはずばりお見通しでしたか?」
悠「まるっとだ。」
真留「はい?}
悠「いや、真留じゃなくて、まるっとお見通しだ!」
朱金「こえーこえー。他人事みたいに言ってるが、実はおめーがはめたんじゃねーのか?」
真留「遠山様!」
詠美「まぁ事実はどうあれ、この好機は最大限利用させてもらうわ」
悠「それはいったい、どういう?」
詠美「酉居がお役御免となり、執行部の実権は私が握った。そこで、これまでの遺恨は忘れて、執行部とも連携を取って行きたいの。今日はそのお願いに来たのよ」
そういって徳河さんは、右手を差し出した。
真留「な……なるほど、それはすばらしい!ね、遠山様」
朱金「……けっ!」
想「遠山さん。徳河さんもそういっているんだから、仲直りしましょうよ」
左近「このままじゃ街遊びもできないじゃないですか。」
真留と逢岡さんと左近に促され、朱金はしぶしぶ、徳河さんの方を見やる。
朱金「しょうがねぇなぁ……今回だけだぜ?」
といって、差し出された徳河さんの手を取った。
詠美「ありがとう……吉彦さんが消え、光姫さんが消え、酉居まで消えてしまったけど……私はこの学園を、しっかり立て直してみせるわ」
想「ひとりじゃありませんよ」
真留「そうです、私たちも協力させてください。」
徳河さんと朱金の手に、逢岡さんも真留も手を重ねる。そしておれと左近も……。
悠「みんな頑張ろう!」
左近「はい、頑張りましょうね。」
悠「……お前が締めると何かダメだな」
左近「はっはっは、そいつはぁ失礼しました。」
朱金「まさか酉居のヤツが、由比雪那とつるんでいたなんてな……」
酉居葉蔵と由比雪那が裏で手を組んでいたという話しを逢岡さんから聞いて一緒に北町奉行所を訪ね、開かれた臨時の会議。
驚きと憤りを隠せない様子で、朱金が呟いた。
真留「その咎で、すでに生徒会の執行部も、追われたようですね。」
悠「しかし、にわかには信じがたいな……。酉居を擁護するわけじゃないが由比雪那打倒に一番躍起になってし、酉居はそういう真似するバカではないバカと思ってたんだが……。今はいったい誰が、生徒会の実権を握っているんだ?」
想「あぁ、そのことなんですが……」
逢岡さんが何かを言おうとしたそのとき、廊下から誰かの足音が近づいて来て、部屋のまえで止まった。
左近「失礼いたしますよぉ。ちょっと御客様をおつれしましたんでねぇ。」
朱金「おめえは……」
詠美「お久しぶりね、皆さん」
悠「徳河……さん!」
朱金「てめぇ、何しにきやがった……けんかでも売りに来たのか?」
真留「ま、まぁまぁ、遠山様。落ち付いてください……!」
片膝を立てる朱金を、真留が必死に押さえている。
その朱金に向かって、徳河さんは深々と頭を下げた。
朱金「……なっ?」
悠「いったい、なにを……」
詠美「もうみんな知ってると思うけれど……酉居が醜聞で失脚したわ」
想「本当なのですか?酉居さんが、由比雪那と通じていたなど……」
詠美「恐らくそんな事実はないと思うわ。酉居は、嵌められたのかもしれないわね」
悠「……やっぱり」
左近「おやぁ、小鳥遊さんはずばりお見通しでしたか?」
悠「まるっとだ。」
真留「はい?}
悠「いや、真留じゃなくて、まるっとお見通しだ!」
朱金「こえーこえー。他人事みたいに言ってるが、実はおめーがはめたんじゃねーのか?」
真留「遠山様!」
詠美「まぁ事実はどうあれ、この好機は最大限利用させてもらうわ」
悠「それはいったい、どういう?」
詠美「酉居がお役御免となり、執行部の実権は私が握った。そこで、これまでの遺恨は忘れて、執行部とも連携を取って行きたいの。今日はそのお願いに来たのよ」
そういって徳河さんは、右手を差し出した。
真留「な……なるほど、それはすばらしい!ね、遠山様」
朱金「……けっ!」
想「遠山さん。徳河さんもそういっているんだから、仲直りしましょうよ」
左近「このままじゃ街遊びもできないじゃないですか。」
真留と逢岡さんと左近に促され、朱金はしぶしぶ、徳河さんの方を見やる。
朱金「しょうがねぇなぁ……今回だけだぜ?」
といって、差し出された徳河さんの手を取った。
詠美「ありがとう……吉彦さんが消え、光姫さんが消え、酉居まで消えてしまったけど……私はこの学園を、しっかり立て直してみせるわ」
想「ひとりじゃありませんよ」
真留「そうです、私たちも協力させてください。」
徳河さんと朱金の手に、逢岡さんも真留も手を重ねる。そしておれと左近も……。
悠「みんな頑張ろう!」
左近「はい、頑張りましょうね。」
悠「……お前が締めると何かダメだな」
左近「はっはっは、そいつはぁ失礼しました。」