ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【9】
ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー
鼎「正確には、小鳥遊さんと徳田さんお二人の力ですけど」
悠「……おれと新の力?」
鼎「はい。これまで色々な事件を解決してきたお二人に、今回の騒ぎを収めるお手伝いをしてほしいんですぅ」
悠「由比さんの件でしたら、おれたちも解決に向けて動いてますよ」
逢岡さんからも頼まれているし、何より大勢の人が困っている。
このまま指を咥えて見ているだけなんて……できないわな。
鼎「いえ……そうじゃないんです……」
しかしおれの返事はどうも先生が望んだものとは違ったようだ。先生はもじもじと顔を伏せた。
悠「そうじゃないって……どういうことですか?」
鼎「…………」
悠「飛鳥先生?」
その瞬間……先生はおれへとすり寄ってピッタリと身体をくっつけてきた。
悠「……あの何を?」
鼎「あのぉ、小鳥遊さん……」
講義の声もそこそこにおれは息を飲んだ。
いつの間にか先生の着物の襟もとは大きく開かれ、はちきれんばかりの胸をこれでもかと強調していた。
おれが慌てふためいていることなどお構いなしに、先生は身体をさらに密着させてくる。
触れたところから伝わる柔らかな感触で一気に頭が沸騰して、みるみる顔が紅潮していくのを自覚する。
悠「あ、飛鳥先生、おぱーいが当たっておりますが……」
おれはゆっくりと身体を離そうとした。
鼎「小鳥遊さん……先生、不安なんです……」
先生は儚げな表情でおれの顔をじっと見つめ、ポツリと気持ちを漏らした。
悠「あ……?」
眼鏡の奥の瞳に涙を湛えた上目遣い。頬は赤みを帯び、何かを堪えるように荒い息遣いを繰り返している。
そんな表情を見せられては無理矢理身体を引き離すなんて出来るはずもない。
鼎「校長代理になったばかりで、大変な事件が立て続けに起ってしまって……先生、もうどうしていいのか……」
悠「先生……」
鼎「小鳥遊さん……これは先生のわがままだってわかってます……。でも……先生の力になって欲しいんです」
悠「それはもちろん」
鼎「ううん。みんなのためじゃなくて、先生のために……」
悠「……あ?」
なんだろうか……おれの中で何かが妙に引っかかった気がした。
鼎「だめ……かしら?」
しかし、喘ぐように半開きの唇とレンズの奥で不安げに揺れる瞳はなかなかそそられる。
悠「おれは……」
今すぐに抱きしめたい欲望と腹の中のどこかでジクジクしてる謎の感覚。
鼎「お願い……小鳥遊さん、先生と一緒に来て?」
さらに大胆に身体を密着させてきた先生はすり合わせるように胸を上下させる。
悠「おふぅ」
鼎「んっ、ほら、小鳥遊さん……先生の身体こんなに熱くなっているんですよ……?」
耳元に吹きかけられる囁きに背筋に甘い電流が走った。理性の鎖が弾け飛ぶまさにその瞬間……
吉音「悠~!大変大変!大事件!」
店先から吉音の声が響き、続いて騒がしい足音が近づいてきた。
悠「っ~~!どっせい!」
鼎「きゃっ!」
弾かれるように身体を跳ね上げたおれは、転がるようにして先生と距離をとる。
先生が慌てて服を整えたのと部屋の襖が開かれるのはほぼ同時だった。
鼎「正確には、小鳥遊さんと徳田さんお二人の力ですけど」
悠「……おれと新の力?」
鼎「はい。これまで色々な事件を解決してきたお二人に、今回の騒ぎを収めるお手伝いをしてほしいんですぅ」
悠「由比さんの件でしたら、おれたちも解決に向けて動いてますよ」
逢岡さんからも頼まれているし、何より大勢の人が困っている。
このまま指を咥えて見ているだけなんて……できないわな。
鼎「いえ……そうじゃないんです……」
しかしおれの返事はどうも先生が望んだものとは違ったようだ。先生はもじもじと顔を伏せた。
悠「そうじゃないって……どういうことですか?」
鼎「…………」
悠「飛鳥先生?」
その瞬間……先生はおれへとすり寄ってピッタリと身体をくっつけてきた。
悠「……あの何を?」
鼎「あのぉ、小鳥遊さん……」
講義の声もそこそこにおれは息を飲んだ。
いつの間にか先生の着物の襟もとは大きく開かれ、はちきれんばかりの胸をこれでもかと強調していた。
おれが慌てふためいていることなどお構いなしに、先生は身体をさらに密着させてくる。
触れたところから伝わる柔らかな感触で一気に頭が沸騰して、みるみる顔が紅潮していくのを自覚する。
悠「あ、飛鳥先生、おぱーいが当たっておりますが……」
おれはゆっくりと身体を離そうとした。
鼎「小鳥遊さん……先生、不安なんです……」
先生は儚げな表情でおれの顔をじっと見つめ、ポツリと気持ちを漏らした。
悠「あ……?」
眼鏡の奥の瞳に涙を湛えた上目遣い。頬は赤みを帯び、何かを堪えるように荒い息遣いを繰り返している。
そんな表情を見せられては無理矢理身体を引き離すなんて出来るはずもない。
鼎「校長代理になったばかりで、大変な事件が立て続けに起ってしまって……先生、もうどうしていいのか……」
悠「先生……」
鼎「小鳥遊さん……これは先生のわがままだってわかってます……。でも……先生の力になって欲しいんです」
悠「それはもちろん」
鼎「ううん。みんなのためじゃなくて、先生のために……」
悠「……あ?」
なんだろうか……おれの中で何かが妙に引っかかった気がした。
鼎「だめ……かしら?」
しかし、喘ぐように半開きの唇とレンズの奥で不安げに揺れる瞳はなかなかそそられる。
悠「おれは……」
今すぐに抱きしめたい欲望と腹の中のどこかでジクジクしてる謎の感覚。
鼎「お願い……小鳥遊さん、先生と一緒に来て?」
さらに大胆に身体を密着させてきた先生はすり合わせるように胸を上下させる。
悠「おふぅ」
鼎「んっ、ほら、小鳥遊さん……先生の身体こんなに熱くなっているんですよ……?」
耳元に吹きかけられる囁きに背筋に甘い電流が走った。理性の鎖が弾け飛ぶまさにその瞬間……
吉音「悠~!大変大変!大事件!」
店先から吉音の声が響き、続いて騒がしい足音が近づいてきた。
悠「っ~~!どっせい!」
鼎「きゃっ!」
弾かれるように身体を跳ね上げたおれは、転がるようにして先生と距離をとる。
先生が慌てて服を整えたのと部屋の襖が開かれるのはほぼ同時だった。