ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【9】
ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー
吉音「ええええええ?」
吉音の素っ頓狂な声が響き渡る。
想「ですから、目安箱は撤去となります」
悠「どういうことなんですかそれは?」
逢岡さんの話は、おれにとっても寝耳に水だった。
想「まあ、あくまで一時的な措置ですが……」
吉音「じゃあじゃあ、いつ戻してもいいの?」
想「それは、この騒動が終わるまで、ですね」
悠「騒動、っていってもなぁ……五人組の件も解決したってのに、、なんで全然落ち着かないんだ?」
ここ最近頻発している暴動の事だろうけど……
想「時間が解決してくれると良いのですが」
そう、時間。待つ事しかできない。
なぜなら、原因が分からないからだ。
吉音「でも、納得できないよ!困ってる人のためのものなんだよ?みんな、困ってるからこんな風になっちゃってるんでしょ?」
役人が襲われたり、打ちこわしがあったり……
この島全体が、今は不穏な空気に包まれている。
悠「……」
吉音「こういう時こそ、目安箱の出番じゃないの?」
それが正論だという事は、逢岡さんもよく分かってるんだと思う。
想「目安箱は、姿勢の不安をあおる行為だと、上層部は判断しています」
理解していて、なおそれを否定しなくてはならないつらさは、表情を見ればわかる。
悠「そんな……」
想「今は、秩序が必要なのです。日常を取り戻すための、固い秩序が……みなさんの、いえ、私たちの護りたい日常は、そんな秩序のうえに成り立っているのです。だから……」
逢岡さんは、おれたちに頭を下げた。
悠「!」
想「ごめんなさい……必ず、再開させますから」
悠「わかりました」
吉音「え、えええええ!悠はそれでいいの?」
悠「五人組の事件も、完全に片付いたわけじゃないんだ。抱きこまれていた役人も多いし。その件に関しては、みんな不安になってる。最近の目安箱も、役人が不正をしているんじゃないかっていうのばっかりじゃないか。今は、とにかく不安を鎮めないと」
吉音「そりゃそうだけどさ……」
輝「事件だ事件だーい!!って、おっとこりゃおそろいで」
吉音「あれ?てる?」
駆けこんできたのは輝だった。
輝「って、それどころじゃなくて!ちょっと、きいておくれよ悠ちゃんに新ちゃんに、それにお役人さん!おいらの瓦版が発行禁止にされちまったよ!あああ!もう!」
輝が怒り狂っている。
吉音「ああ、とうとう……」
輝「そうじゃなくて!おいらのとこだけじゃないよ。ほかの瓦版屋もなんだってさ!こりゃ権力の横暴だよ!」
悠「それって、やっぱり……」
おれは逢岡さんを見る。
輝「なに、なにか知ってるの?悠ちゃん!ねえってば!おいらの生きる楽しみがかかってるんだよ?」
想「同じ理由ですね」
輝「だから、どういうことさ?ああもう!お金が入らないと大魔神もつくれないよお!!」
悠「いいから、落ち着けって輝」
吉音「どういうもこういうも、目安箱も禁止されちゃったんだよ」
輝「え、ええええー?目安箱もなのかい?そんなあ……」
今度はがっくりと肩をおとす。
吉音「ええええええ?」
吉音の素っ頓狂な声が響き渡る。
想「ですから、目安箱は撤去となります」
悠「どういうことなんですかそれは?」
逢岡さんの話は、おれにとっても寝耳に水だった。
想「まあ、あくまで一時的な措置ですが……」
吉音「じゃあじゃあ、いつ戻してもいいの?」
想「それは、この騒動が終わるまで、ですね」
悠「騒動、っていってもなぁ……五人組の件も解決したってのに、、なんで全然落ち着かないんだ?」
ここ最近頻発している暴動の事だろうけど……
想「時間が解決してくれると良いのですが」
そう、時間。待つ事しかできない。
なぜなら、原因が分からないからだ。
吉音「でも、納得できないよ!困ってる人のためのものなんだよ?みんな、困ってるからこんな風になっちゃってるんでしょ?」
役人が襲われたり、打ちこわしがあったり……
この島全体が、今は不穏な空気に包まれている。
悠「……」
吉音「こういう時こそ、目安箱の出番じゃないの?」
それが正論だという事は、逢岡さんもよく分かってるんだと思う。
想「目安箱は、姿勢の不安をあおる行為だと、上層部は判断しています」
理解していて、なおそれを否定しなくてはならないつらさは、表情を見ればわかる。
悠「そんな……」
想「今は、秩序が必要なのです。日常を取り戻すための、固い秩序が……みなさんの、いえ、私たちの護りたい日常は、そんな秩序のうえに成り立っているのです。だから……」
逢岡さんは、おれたちに頭を下げた。
悠「!」
想「ごめんなさい……必ず、再開させますから」
悠「わかりました」
吉音「え、えええええ!悠はそれでいいの?」
悠「五人組の事件も、完全に片付いたわけじゃないんだ。抱きこまれていた役人も多いし。その件に関しては、みんな不安になってる。最近の目安箱も、役人が不正をしているんじゃないかっていうのばっかりじゃないか。今は、とにかく不安を鎮めないと」
吉音「そりゃそうだけどさ……」
輝「事件だ事件だーい!!って、おっとこりゃおそろいで」
吉音「あれ?てる?」
駆けこんできたのは輝だった。
輝「って、それどころじゃなくて!ちょっと、きいておくれよ悠ちゃんに新ちゃんに、それにお役人さん!おいらの瓦版が発行禁止にされちまったよ!あああ!もう!」
輝が怒り狂っている。
吉音「ああ、とうとう……」
輝「そうじゃなくて!おいらのとこだけじゃないよ。ほかの瓦版屋もなんだってさ!こりゃ権力の横暴だよ!」
悠「それって、やっぱり……」
おれは逢岡さんを見る。
輝「なに、なにか知ってるの?悠ちゃん!ねえってば!おいらの生きる楽しみがかかってるんだよ?」
想「同じ理由ですね」
輝「だから、どういうことさ?ああもう!お金が入らないと大魔神もつくれないよお!!」
悠「いいから、落ち着けって輝」
吉音「どういうもこういうも、目安箱も禁止されちゃったんだよ」
輝「え、ええええー?目安箱もなのかい?そんなあ……」
今度はがっくりと肩をおとす。