ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【7】
ー大江戸学園:輝の瓦版屋ー
輝「物価は上がってるけど物は有るはずなんだよね。この学園には」
悠「でも学園内の物流を管理している奉行が、そのあたり気づかないのかもな」
輝「奉行自体がグルか、てことさね」
思った以上に大きな黒幕だ。
悠「そんなの、バレないわけが……」
輝「個人なら、バレちゃうかもしれないね。でも、集団で、その役方全員がグルだったらどうだい?」
悠「……なるほど」
全員がグル……。
輝「まあ、ありそうな話しだねえ。図面を書いた奴はよっぽど悪知恵の働く奴だよ。奉行に金を払って物資を隠しておいて、品薄で値上げしたところで一気に放出、ひと儲けさ。それに比べりゃ奉行への付け届けなんか安いもんだろうねえ」
輝はさらりとそこまでいってのける。
悠「でも、こんな堂々と密輸なんてそんな事……五人組だけでできることか?」
やっぱり気になるのはそこだ。相当の役人に賄賂を贈ってるって言っても限界はあるはずだ。
その場で荷物を見逃してもらうならまだしも、密輸船団ごと隠して入港させるなんて……。
輝「そこが今回のキモってわけさ。あいつらには、それをできるだけのバックがついてるのは間違いないね。」
悠「そんな……五人組以上の黒幕がいるってことか」
輝「そうなるね」
悠「誰なんだ……って、さすがにそこまでは分からないか」
輝「残念ながらる~」
悠「でも、何でそこまで調べられたんだ?人足の手配だとか」
輝「まあ、色々あるのさ。船手方にはちょっとつきあいがあるからね~」
悠「友達でも居るのか?」
いや、輝に限ってそんなことはなさそうだけども。
輝「入荷に口きいて貰ってるのさ。部品仕入れるために付け届けで」
悠「あー……」
輝「大魔神完成にはいろいろと必要なのさね」
本気で完成させる気だったんだ、アレ……っか、輝も密輸やってるってことじゃないか。そのお友達もとっ捕まえた方がいいんじゃないか?
悠「ま、なんにしても、ありがとう。これはすごい情報だ」
おれは素直に輝に感心していた。まあ、密輸のための人脈で得た情報だったとしても。
輝「あはは、まあね~」
と、同時に不安にもなる。
悠「で、なんでそんな情報おれにおしえてくれたんだ?情報はお前の商売道具なんだろう?」
輝「あはは、おいらと悠ちゃんのあいだじゃないのさ」
悠「そ、そうか。そうだよな」
輝「だから五人組討伐とか、目安箱なんかでも特ダネがあったら、真っ先においらを呼ぶんだぜ!」
悠「どのへんが「だから」なんだよ!」
一番の特等席で取材させろってことか。まァそのくらいの見返りは仕方ないだろうけどな……。
輝「にひひ」
悠「わかったよ。逢岡さんたちには輝を見逃すようにお願いしておくから」
輝「そうこなくちゃ!やっぱり持つべきものは友達だよね!」
悠「友達……友達ねぇ……。まぁいいや、とりあえずこの表ももらっていっていいよな?」
輝「もちろん。そんじゃ頑張って~」
終わったら終わったですぱっとしてるやつだなホント……。この逞しさはおれも見習うべきなのかもしれないな。
輝「物価は上がってるけど物は有るはずなんだよね。この学園には」
悠「でも学園内の物流を管理している奉行が、そのあたり気づかないのかもな」
輝「奉行自体がグルか、てことさね」
思った以上に大きな黒幕だ。
悠「そんなの、バレないわけが……」
輝「個人なら、バレちゃうかもしれないね。でも、集団で、その役方全員がグルだったらどうだい?」
悠「……なるほど」
全員がグル……。
輝「まあ、ありそうな話しだねえ。図面を書いた奴はよっぽど悪知恵の働く奴だよ。奉行に金を払って物資を隠しておいて、品薄で値上げしたところで一気に放出、ひと儲けさ。それに比べりゃ奉行への付け届けなんか安いもんだろうねえ」
輝はさらりとそこまでいってのける。
悠「でも、こんな堂々と密輸なんてそんな事……五人組だけでできることか?」
やっぱり気になるのはそこだ。相当の役人に賄賂を贈ってるって言っても限界はあるはずだ。
その場で荷物を見逃してもらうならまだしも、密輸船団ごと隠して入港させるなんて……。
輝「そこが今回のキモってわけさ。あいつらには、それをできるだけのバックがついてるのは間違いないね。」
悠「そんな……五人組以上の黒幕がいるってことか」
輝「そうなるね」
悠「誰なんだ……って、さすがにそこまでは分からないか」
輝「残念ながらる~」
悠「でも、何でそこまで調べられたんだ?人足の手配だとか」
輝「まあ、色々あるのさ。船手方にはちょっとつきあいがあるからね~」
悠「友達でも居るのか?」
いや、輝に限ってそんなことはなさそうだけども。
輝「入荷に口きいて貰ってるのさ。部品仕入れるために付け届けで」
悠「あー……」
輝「大魔神完成にはいろいろと必要なのさね」
本気で完成させる気だったんだ、アレ……っか、輝も密輸やってるってことじゃないか。そのお友達もとっ捕まえた方がいいんじゃないか?
悠「ま、なんにしても、ありがとう。これはすごい情報だ」
おれは素直に輝に感心していた。まあ、密輸のための人脈で得た情報だったとしても。
輝「あはは、まあね~」
と、同時に不安にもなる。
悠「で、なんでそんな情報おれにおしえてくれたんだ?情報はお前の商売道具なんだろう?」
輝「あはは、おいらと悠ちゃんのあいだじゃないのさ」
悠「そ、そうか。そうだよな」
輝「だから五人組討伐とか、目安箱なんかでも特ダネがあったら、真っ先においらを呼ぶんだぜ!」
悠「どのへんが「だから」なんだよ!」
一番の特等席で取材させろってことか。まァそのくらいの見返りは仕方ないだろうけどな……。
輝「にひひ」
悠「わかったよ。逢岡さんたちには輝を見逃すようにお願いしておくから」
輝「そうこなくちゃ!やっぱり持つべきものは友達だよね!」
悠「友達……友達ねぇ……。まぁいいや、とりあえずこの表ももらっていっていいよな?」
輝「もちろん。そんじゃ頑張って~」
終わったら終わったですぱっとしてるやつだなホント……。この逞しさはおれも見習うべきなのかもしれないな。