ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました
ー大江戸学園ー
悠「こんなもんか」
あらかじめ書き出しておいた買い物メモを見直してみる。
はな「お茶っ葉もなくなってきたもんね。見落としない?」
悠「あぁ、実際に値段を見て差し替えたものもあるけど、予定していたものは大体買えた感じだ。」
はな「これで材料費が完全に乗ってくるようになるね。」
悠「茶菓子の材料費と合わせたら結構きついな。毎日崇にでも来てもらって300円の茶を1万で飲んでってくれないかな」
はな「それだと、もう二度と逆らえなくならない?」
悠「なるな…。はぁ、帰るか。」
はな「はい。」
橋を渡りきったところで、ふと橋のたもとにどっかで見覚えのある二人が目に入った。
悠「ん?あれは…」
はな「昨日、店で揉めてたカップルじゃない?」
悠「それだ。女の方が男の方に悪い仲間から抜けるように頼んでたんだっけ…。」
妙に気になって橋の上からこっそりと眺めてしまう。
女「昼の放送を…危ない……今なら……自首…」
男「…火盗……絶対に俺は…御前の…」
距離があって完全には聞き取れなかったが「放送」「火盗」「自主」という言葉ははっきりと流れ聞こえた。
悠「おいおい、これは…」
男「密告するつもりなの!?」
女「そ、そんなわけ!」
男「もういい!俺は正しいことをしてるんだ!」
女「ま、待って、永太さん!」
男は走り去り、また昨日と同じように女がその場に残されてしまう。
悠「あの男…放火騒動に関係があるのか?」
「おい」
悠「誰だ!」
金「おっす」
悠「なんだ、金さんか」
金「おい悠、他人の痴話喧嘩を盗み聞きたぁ、ちょっと趣味が悪くねぇか」
悠「いや、あの二人、うちの店でもめてて……ちょっと気になって。なぁ?」
はな「はい」
金「ふぅん」
悠「っか、痴話喧嘩って分かってるってことは、金さんもしばらく眺めてたわけじゃんか。」
金「ばれたか。けどオレは他人の痴話喧嘩とか大好きだし。」
悠「その、開き直りいいな。」
金「悠とはここの強さがちがわぁ」
悠「それって自慢することなのか?」
金「ま、そんなわけでまた店にもいかせてもらうぜ」
悠「いいけど、次はちゃんと金を持ってきてくれよ。」
金「そんな昔のことは早く忘れろよ」
悠「いや、いや、昔じゃないから」
金「あれ、そうだっけ?」
はな「…困った人ですね。」
悠「はは…。」
金「はっはは、それじゃあまたな悠。」
金さんは冗談みたいな本気のようなやりとりを交わして去っていた。
再び橋のたもとに目を戻すとそこにはもう女生徒の姿はなかった。
その頃…
女「永太さんが取り返しの付かないことをしてしまう前になんとかしなくちゃ、もうお奉行所に相談するしか…」
天狗党員A「そをなことをされちゃあ困るぜ」
女「きゃ…!」
天狗党員A「おい、こっちに来い」
女「きゃあ、助け……うっ…」
女にスプレーのようなものを吹きかけると意識を失ってしまう。
天狗党員A「よし、誰かに見つからんうちに早く運べ」
天狗党員B「へい」
天狗党員C「この睡眠スプレーすっ…zzz」
天狗党員A「その馬鹿も運べ…」
悠「こんなもんか」
あらかじめ書き出しておいた買い物メモを見直してみる。
はな「お茶っ葉もなくなってきたもんね。見落としない?」
悠「あぁ、実際に値段を見て差し替えたものもあるけど、予定していたものは大体買えた感じだ。」
はな「これで材料費が完全に乗ってくるようになるね。」
悠「茶菓子の材料費と合わせたら結構きついな。毎日崇にでも来てもらって300円の茶を1万で飲んでってくれないかな」
はな「それだと、もう二度と逆らえなくならない?」
悠「なるな…。はぁ、帰るか。」
はな「はい。」
橋を渡りきったところで、ふと橋のたもとにどっかで見覚えのある二人が目に入った。
悠「ん?あれは…」
はな「昨日、店で揉めてたカップルじゃない?」
悠「それだ。女の方が男の方に悪い仲間から抜けるように頼んでたんだっけ…。」
妙に気になって橋の上からこっそりと眺めてしまう。
女「昼の放送を…危ない……今なら……自首…」
男「…火盗……絶対に俺は…御前の…」
距離があって完全には聞き取れなかったが「放送」「火盗」「自主」という言葉ははっきりと流れ聞こえた。
悠「おいおい、これは…」
男「密告するつもりなの!?」
女「そ、そんなわけ!」
男「もういい!俺は正しいことをしてるんだ!」
女「ま、待って、永太さん!」
男は走り去り、また昨日と同じように女がその場に残されてしまう。
悠「あの男…放火騒動に関係があるのか?」
「おい」
悠「誰だ!」
金「おっす」
悠「なんだ、金さんか」
金「おい悠、他人の痴話喧嘩を盗み聞きたぁ、ちょっと趣味が悪くねぇか」
悠「いや、あの二人、うちの店でもめてて……ちょっと気になって。なぁ?」
はな「はい」
金「ふぅん」
悠「っか、痴話喧嘩って分かってるってことは、金さんもしばらく眺めてたわけじゃんか。」
金「ばれたか。けどオレは他人の痴話喧嘩とか大好きだし。」
悠「その、開き直りいいな。」
金「悠とはここの強さがちがわぁ」
悠「それって自慢することなのか?」
金「ま、そんなわけでまた店にもいかせてもらうぜ」
悠「いいけど、次はちゃんと金を持ってきてくれよ。」
金「そんな昔のことは早く忘れろよ」
悠「いや、いや、昔じゃないから」
金「あれ、そうだっけ?」
はな「…困った人ですね。」
悠「はは…。」
金「はっはは、それじゃあまたな悠。」
金さんは冗談みたいな本気のようなやりとりを交わして去っていた。
再び橋のたもとに目を戻すとそこにはもう女生徒の姿はなかった。
その頃…
女「永太さんが取り返しの付かないことをしてしまう前になんとかしなくちゃ、もうお奉行所に相談するしか…」
天狗党員A「そをなことをされちゃあ困るぜ」
女「きゃ…!」
天狗党員A「おい、こっちに来い」
女「きゃあ、助け……うっ…」
女にスプレーのようなものを吹きかけると意識を失ってしまう。
天狗党員A「よし、誰かに見つからんうちに早く運べ」
天狗党員B「へい」
天狗党員C「この睡眠スプレーすっ…zzz」
天狗党員A「その馬鹿も運べ…」