ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【7】
ー大江戸学園:大通りー
悠「で、この見返りは期待してもいいんだろうな?」
由真「うっさいわね。私みたいな美少女と並んで歩けるだけでご褒美みたいなもんでしょ」
悠「ああ。見た目だけじゃなくて、中身も可愛らしければ、確かにご褒美なんだがな」
由真「なんですって!」
そんな具合に言い合いながら、おれと由真は一緒に大通りを歩いていた。
どうしてこんなことになったかというと、学校帰りに由真が誘ってきたからに他ならない。まあ、最初から荷物持ちだと断言されてしまったので、色っぽいことなんて考える余地もなかったのだが。
最初は断ろうかと思ったものの、急いで帰ったところで店はいつもの調子だろうし……。補充しておきたいものなどもあったので、買いだしに付き合う事にしたわけだ。
悠「でもさ、これくらいの荷物なら、わざわざおれを連れてくる必要なんてなかったんじゃないか?」
片手に下げた紙袋を持ちあげ、由真の目のまえで揺らしてみせる。すると由真は、不機嫌そうな顔を横に向けて、その紙袋から目を逸らした。
由真「だって、そんな小さいと思わなかったんだもん」
悠「他人を誘うなら、ちゃんと下調べくらいしておけって」
由真「しょーがないでしょ、結花姉に頼まれた物なんだから」
悠「結花さんに?」
由真「うん。頼んでたものが届いたみたいだから、受け取りにいって来てくれって」
悠「それならそれで、受け取るものの事くらい聞くだろ、普通」
由真「…………」
悠「ぁ……」
なんとなく、やばい、と感じた。直後、由真がおれの手にある紙袋に手を伸ばしてくる。
由真「そんなに言うならもういいわよ。自分で持つから」
悠「ちょっと待てって。別におれはそういうつもりで言ったわけじゃ……」
由真「じゃあなんなのよ?ねちねち文句言ったりして」
悠「それはただの成り行きって言うか……そもそも、お前だってそんなに怒ることないだろ」
由真「別に怒ってないし」
悠「怒ってるだろ、どう見ても」
由真「そんなことないって……」
「……」
ドンッ!
由真「んにゃ!?」
言い合いをしながら、前も見ずに歩いていたから、向かいから来た女の子とぶつかってしまったらしい。
悠「おっと」
ガシッ!
由真「な!?」
よろけてしまった由真を咄嗟に抱き留めながら、ぶつかってしまった女の子にも声をかける。
悠「すみませんでした。」
女の子「いえ。私もよそ見をしていたので……ごめんなさい」
相手の女の子は深く頭を下げたまま、その場から去っていってしまった。ぶつかったのはお互いさまなんだし、もう少しちゃんと謝りたかったんだが……。
まあ、それはともかく。
悠「由真、大丈夫か?」
由真「うっさいバカ!大丈夫に決まってるでしょ!」
ドンッ!
悠「うぉっ!?」
押しのけられて、今度はおれがよろけてしまう。
由真「あ……」
さすがに由真も、それはやりすぎたと思ったのか、しまったという顔をした。
だが、そうしていたのは一瞬で、すぐに顔をぷいっと逸らしてしまう。
悠「で、この見返りは期待してもいいんだろうな?」
由真「うっさいわね。私みたいな美少女と並んで歩けるだけでご褒美みたいなもんでしょ」
悠「ああ。見た目だけじゃなくて、中身も可愛らしければ、確かにご褒美なんだがな」
由真「なんですって!」
そんな具合に言い合いながら、おれと由真は一緒に大通りを歩いていた。
どうしてこんなことになったかというと、学校帰りに由真が誘ってきたからに他ならない。まあ、最初から荷物持ちだと断言されてしまったので、色っぽいことなんて考える余地もなかったのだが。
最初は断ろうかと思ったものの、急いで帰ったところで店はいつもの調子だろうし……。補充しておきたいものなどもあったので、買いだしに付き合う事にしたわけだ。
悠「でもさ、これくらいの荷物なら、わざわざおれを連れてくる必要なんてなかったんじゃないか?」
片手に下げた紙袋を持ちあげ、由真の目のまえで揺らしてみせる。すると由真は、不機嫌そうな顔を横に向けて、その紙袋から目を逸らした。
由真「だって、そんな小さいと思わなかったんだもん」
悠「他人を誘うなら、ちゃんと下調べくらいしておけって」
由真「しょーがないでしょ、結花姉に頼まれた物なんだから」
悠「結花さんに?」
由真「うん。頼んでたものが届いたみたいだから、受け取りにいって来てくれって」
悠「それならそれで、受け取るものの事くらい聞くだろ、普通」
由真「…………」
悠「ぁ……」
なんとなく、やばい、と感じた。直後、由真がおれの手にある紙袋に手を伸ばしてくる。
由真「そんなに言うならもういいわよ。自分で持つから」
悠「ちょっと待てって。別におれはそういうつもりで言ったわけじゃ……」
由真「じゃあなんなのよ?ねちねち文句言ったりして」
悠「それはただの成り行きって言うか……そもそも、お前だってそんなに怒ることないだろ」
由真「別に怒ってないし」
悠「怒ってるだろ、どう見ても」
由真「そんなことないって……」
「……」
ドンッ!
由真「んにゃ!?」
言い合いをしながら、前も見ずに歩いていたから、向かいから来た女の子とぶつかってしまったらしい。
悠「おっと」
ガシッ!
由真「な!?」
よろけてしまった由真を咄嗟に抱き留めながら、ぶつかってしまった女の子にも声をかける。
悠「すみませんでした。」
女の子「いえ。私もよそ見をしていたので……ごめんなさい」
相手の女の子は深く頭を下げたまま、その場から去っていってしまった。ぶつかったのはお互いさまなんだし、もう少しちゃんと謝りたかったんだが……。
まあ、それはともかく。
悠「由真、大丈夫か?」
由真「うっさいバカ!大丈夫に決まってるでしょ!」
ドンッ!
悠「うぉっ!?」
押しのけられて、今度はおれがよろけてしまう。
由真「あ……」
さすがに由真も、それはやりすぎたと思ったのか、しまったという顔をした。
だが、そうしていたのは一瞬で、すぐに顔をぷいっと逸らしてしまう。