ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【7】
ー大江戸学園:空き家ー
白組E「おい、出ろお前ら!」
悠「あ?」
真留「…………」
翌日、まだ明け切らない頃合いに、チンピラ達がおれ達を連れだしに来た。チンピラのひとりが、真留を柱に縛り付けている縄を、解き始める。
悠「何だよ、気が変わって釈放してくれるのか?」
白組E「バーカ、そんなわけねえだろ」
白組D「これからちょっと、ここを留守にするからな。逃げられないように、お前らも連れていく。」
悠「なるほど……」
大神が昨日言っていた、紅組との全面戦争が、いよいよ始まるってわけか。逃げられるチャンスはあるだろうか……?
真留「小鳥遊さん……」
おれは真留に黙って目くばせを送ると、チンピラ達にされるがままに、連れ出されていった。
ー大江戸学園:大通りー
大神を先頭に、チンピラどもの集団が大通りを練り歩いている。その中ほどに、縛られたおれと真留がいた。
町の人たちは不穏な空気を感じ取ったのか、みんな戸を閉めて隠れているようだ。
白組C「センセイ、今日はよろしく頼みますよ」
白組D「紅組の連中を、けちょんけちょんのぎったぎたにしてやってください。」
悠「けちょんけちょんって……すげー死語だな」
伊都「うふふふ……けちょんけちょんでもぎたぎたでも、何でもお任せあれ、ですわ」
白組A「おおっ、聞いたか野郎ども!センセイが紅組の連中をけちょんけちょんにしてくださるそうだ!」
白組B「けちょんけちょん!」
白組C「けちょんけちょん!」
悠「けちょんけちょんうるせぇなぁ……」
真留「でも、大丈夫なんですかね。いくらなんでも、伊都さんひとりでなんて……」
悠「さぁ……大神は、自信たっぷりみたいだけどな」
やがて大通りの中ほどまでやってくると、その行く手にやはりガラの悪い連中が、集団で待ち構えていた。
あれが……紅組なのか?
そう思っていると、敵の大将のような男が、一歩前に進み出た。
紅組A「遅かったな、白組の!待ちくたびれたぜ!」
白組A「ぐふふふ、紅組の……今日こそ決着をつけてやるぜ!これを見ろぉ!」
悠「……」
そこで白組のリーダーは、もったいつけるように後ろの大神と入れ替わった。
白組A「俺たちの用心棒、拝神夜センセイだ!!」
伊都「ふっふっふっふ……さぁ、紅組の皆さん、覚悟なさい」
その瞬間、敵陣営が明らかにざわつき始めた。もしかして、大神の強さは、紅組の連中にも知られているのか?
紅組A「せ……センセイ、そんなところで、何をしておられるんで?」
悠「……は?」
白組A「……なっ?」
伊都「……ん?」
おれ達が呆気に取られていると、紅組の連中からいっせいにブーイングが起こった。
紅組B「センセイは、我が紅組に雇われた用心棒でしょうが!」
紅組C「そうだそうだ!白組を内部から崩壊させるといったきり、帰って来ないと思ったら……」
紅組D「俺たちを裏切るなんて、酷過ぎるじゃねーか!!」
伊都「あぁ!」
そこで大神は何かを思い出したように、ポン、と手を打った。
白組E「おい、出ろお前ら!」
悠「あ?」
真留「…………」
翌日、まだ明け切らない頃合いに、チンピラ達がおれ達を連れだしに来た。チンピラのひとりが、真留を柱に縛り付けている縄を、解き始める。
悠「何だよ、気が変わって釈放してくれるのか?」
白組E「バーカ、そんなわけねえだろ」
白組D「これからちょっと、ここを留守にするからな。逃げられないように、お前らも連れていく。」
悠「なるほど……」
大神が昨日言っていた、紅組との全面戦争が、いよいよ始まるってわけか。逃げられるチャンスはあるだろうか……?
真留「小鳥遊さん……」
おれは真留に黙って目くばせを送ると、チンピラ達にされるがままに、連れ出されていった。
ー大江戸学園:大通りー
大神を先頭に、チンピラどもの集団が大通りを練り歩いている。その中ほどに、縛られたおれと真留がいた。
町の人たちは不穏な空気を感じ取ったのか、みんな戸を閉めて隠れているようだ。
白組C「センセイ、今日はよろしく頼みますよ」
白組D「紅組の連中を、けちょんけちょんのぎったぎたにしてやってください。」
悠「けちょんけちょんって……すげー死語だな」
伊都「うふふふ……けちょんけちょんでもぎたぎたでも、何でもお任せあれ、ですわ」
白組A「おおっ、聞いたか野郎ども!センセイが紅組の連中をけちょんけちょんにしてくださるそうだ!」
白組B「けちょんけちょん!」
白組C「けちょんけちょん!」
悠「けちょんけちょんうるせぇなぁ……」
真留「でも、大丈夫なんですかね。いくらなんでも、伊都さんひとりでなんて……」
悠「さぁ……大神は、自信たっぷりみたいだけどな」
やがて大通りの中ほどまでやってくると、その行く手にやはりガラの悪い連中が、集団で待ち構えていた。
あれが……紅組なのか?
そう思っていると、敵の大将のような男が、一歩前に進み出た。
紅組A「遅かったな、白組の!待ちくたびれたぜ!」
白組A「ぐふふふ、紅組の……今日こそ決着をつけてやるぜ!これを見ろぉ!」
悠「……」
そこで白組のリーダーは、もったいつけるように後ろの大神と入れ替わった。
白組A「俺たちの用心棒、拝神夜センセイだ!!」
伊都「ふっふっふっふ……さぁ、紅組の皆さん、覚悟なさい」
その瞬間、敵陣営が明らかにざわつき始めた。もしかして、大神の強さは、紅組の連中にも知られているのか?
紅組A「せ……センセイ、そんなところで、何をしておられるんで?」
悠「……は?」
白組A「……なっ?」
伊都「……ん?」
おれ達が呆気に取られていると、紅組の連中からいっせいにブーイングが起こった。
紅組B「センセイは、我が紅組に雇われた用心棒でしょうが!」
紅組C「そうだそうだ!白組を内部から崩壊させるといったきり、帰って来ないと思ったら……」
紅組D「俺たちを裏切るなんて、酷過ぎるじゃねーか!!」
伊都「あぁ!」
そこで大神は何かを思い出したように、ポン、と手を打った。