ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「さて、片付けは大方すんだな。けど、まだ店をやるには色々足りないな…」
新「悠、いるー？」

悠「ん、新か。ちょいまて、今開ける。」

新「よかった。もう心配したよ」

悠「なにが？」

新「昨日の夜、通りかかったから顔見ていこうとしたのに居ないんだもん。不良に拉致されたのかと思ったよ」

悠「いやいや、夜には家に帰るに決まってるだろ」

新「家にって、ここじゃないの？」

悠「ここは借家。俺の家はここじゃないんだよ。」

新「そうなんだ。もうマゴベエまだ使ったのに」

悠「マゴベエ？」

新「私の剣魂(けんだま)だよ。マゴベエ。」

マゴベエ「ピィー！」

悠「うぉ…なにこれ。鷹か？っか、ロボット！？」

新「剣魂はロボットじゃないよ」

悠「じゃあなんだ？」

新「うーん…」

悠「使ってる本人がわからないのかよ」

新「あはは。」

悠「笑い事じゃないだろ。この剣魂っていうのは大江戸学園の生徒全員が使えるのか？」

新「ううん。全員じゃないよ。たぶん。」

悠「……大江戸学園の生徒だよな？」

新「もちろん。」

悠「お前授業とか全然だめだろ。」

新「じゅ…ぎょう？」

悠「もういいよ。じゃ、さよなら。」

新「あーん、ウソウソ。ドア閉めないで」

悠「はぁ。(大江戸学園の事は想さんかに聞くことにしよう)」

新「それよりさ、お店開けないの？」

悠「まだ開店するほど準備ができてないんだよ」

新「ガーン…」

悠「なんでそんなショック受けてる」

新「だって…開けないってことはまだ一食食べれないんだよね」

悠「そうなるな」

新「しょぼん…」

悠「……お茶くらいなら出すぞ。」

新「あ！飲みたいのみたい」

悠「現金な奴だな。ちょいまて準備するから。あ、縁台出しといてくれ」

新「まっかせなさい。」

悠「さて…と。(真面目にお茶淹れないとなこれからこれを人に振る舞うわけだし。金を貰うんだからマジに頑張らないと)」

新「悠～」

悠「あー？」

新「看板と暖簾もだしとこうか？」

悠「出すな！出すな！だから、まだ仕事できないっただろ。」

新「あ、そうだったね。」
悠「ったく、ほら、熱いから気を付けろよ」

新「ねぇねぇ、お茶菓子は？」

悠「いうと思ったよ。いくつか作ってきたのがあるからちょっと感想くれ。」

新「お、任せなさい」

悠「とりあえずコレだ。右から」

おはぎ(あんこ)
おはぎ(きなこ)
みたらし団子
あん団子

新「わはぁ～いただきます！」

悠「まぁ、ゆっくり味わって…」

新「美味しかった～」

悠「早っ…！？」

新「お茶は…ｽﾞｽﾞｯ…熱っ」

悠「だから気を付けろっていったのに。」

新「わぁ、お茶も美味しい。悠、どれも美味しいよ。」

悠「はは…(うーむ、感想にならんな…)」