ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

はな「こんにちわ…あれ?」

悠「よいしょっと」

はな「大掃除?」

悠「う、うん。ちょっと昨日色々あってさ」

はな「待っててくれたら私も手伝ったのに」

悠「イヤイヤダイジョブダヨ(あの部屋の掃除なんてとんでもない…。ティッシュとか布団とか匂いとか大変な惨状だったし)」

はな「なんか変」

悠「へ、変じゃないよ」

はな「……」

悠「な、なにかな?」

はな「お店開けますね」

悠「あ、あぁ。よろしく…。」

新「こんちわ~。お、はなちゃん来てるね」

はな「新さん、こんにちわです。縁台出すの手伝ってくれますか?」

新「うん。まかせて♪」

悠「さぁて、お客来るかな」

新「あ、ねぇねぇ」

悠「なんだ?」

新「今日って栗のお茶菓子あるんだよね!」

悠「栗?ないぞ」

新「え~、朝栗の花のにおっむぎゅ!?」

悠「大福好きだろ。美味いだろ。いっぱい食べていいぞぉ。」

新「モグモグモグモグ」

はな「悠さん、なに新さんを餌付けしてるんですか。お茶菓子無くなっちゃいますよ!」

悠「ま、まあ、ちょっとな…」

新「モグモグモグモグ♪」

想「すいません」

はな「あ、いらっしゃいませ」

新「おみょいひゃんふぁ(想ちゃんだ)♪」

悠「口の中に物をいれたまま喋るなっーの!」

想「あはは…。こちらいいかしら?」

はな「はいです。メニューをどうぞ」

想「じゃあ…おはぎとお茶のセットをお願いします」

はな「少々お待ちください」

想「小鳥遊くん、昨日は眠れました?」

悠「うぇぁ?!」

新「悠、どしたの」

悠「い、いや、き、昨日って?」

想「この近くで昨夜また放火があったんですが…気づかれなかったですか?あ、小鳥遊くんはここに住んでは居ないんでしたね」

悠「え、あーそっすね」

新「あれ、でも昨日いたんだよね?」

悠「……」

はな「すごい汗。」

悠「き、昨日は熟睡して気がつかなかったな。うん。」

想「そうですか。」

はな「放火は続いているんですか?」

想「はい、正直ここ最近は特に酷いです。」

悠「天狗党か…。」

新「世直しとかいって放火したり物を壊すなんておかしいよね。」

悠「逢岡さん、夜に放火って手段と天狗の面に黒装束以外の情報ってある?」

想「いえ、その他のことは…。夜回りの同心も増やしてはいるのですけどね」

はな「……」

悠「はなちゃん」

はな「はい?」

悠「天狗党について調べようとか考えないようにな」

はな「…はい。」

想「ふぅ…お茶美味しいです」

悠「逢岡さんはお茶飲むだけでも絵になるなぁ」

はな「……」

グリグリ…

悠「夏目はなさん、夏目はなさん、足ふんでますよ」
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