ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

神姫「パリポリ…なかなか美味しい。」

悠「辛いの好きなのか?」

神姫「答えなくちゃいけないわけ?」

悠「いや…」

神姫「冗談よ。嫌いじゃないわ。」

悠「そうか。覚えとくよ」

神姫「私の好みが解ったことを感謝なさいね。」

悠「へいへい、肝に命じておきます」

はな「あの…」

悠「うん?」

はな「どういうご関係ですか?」

悠「知り合い以上友達未満」

神姫「主人と下僕」

悠「誰が誰の下僕だよ」

神姫「私の役に立てることを光栄に思いなさいよ。むしろ、下僕になれることを感謝されてもいいくらいだわ。」

悠「普通に友達という選択肢はないんかい」

神姫「別に私は友達がほしい訳じゃないもの」

悠「下僕は欲しいと?」

神姫「便利なのはね」

はな「複雑な関係なのね…」

悠「複雑でもないさ。おれの師に九頭竜道玄っておっさんがいて、神姫はその娘だ。」

新「ねぇねぇ辛くないの?」

神姫「…貴女は空気を読まないわね。いや、読めないのかしら」

新「むっ!空気くらい読めるよ。空に気って書いて空気。ほら、このくらい私だって書けるし読めるもん」

神姫「……」

はな「新さん…たぶん、神姫さんがいった「空気を詠む」は物理的かつ文章的な意味じゃなくて、雰囲気とか状況を読むって意味で」

新「うん?どゆこと?」

はな「あー…この人も空気読めない人か」

悠「からけだろ」

はな「少し黙ってて」

悠「怒られたし」

神姫「はぁ、お勘定して」

悠「帰るのか?」

神姫「えぇ、ここ疲れるわ。」

悠「いいじゃないか、初友達もできたんだし」

神姫「私は認めてないから」

新「姫ちゃんてけっこう頑固だね。あ、素直じゃないのか」

神姫「……」

パァン!

悠「痛っ!なんでおれが殴られたの!?」

神姫「ニマニマした顔が腹立ったから。」

悠「見えてるのか…」

神姫「なんとなくわかるのよ。じゃあね。」

はな「ありがとうございました。…………大丈夫?」

悠「めっさ痛い…。」

新「すっごくいい音したね。」

悠「お前の乳も叩いて鳴らしてやろうか…。っか、そもそもだ守れよ用心棒!」

新「あれってスキンシップでしょ?」

悠「あれがスキンシップの痛みならまえ拉致られた時の不良ども相手取るほうがまだ怪我しないわ!」

はな「そのわりには避けないのね」

悠「避けないっか避けれないっか…」

新「なんで?」

悠「ほら、神姫に叩かれるときなあの九つのオサゲが揺れるのんだよ。つい見いちゃうんだよな。」

はな「変態です」

新「変態だね。」

悠「あーあー聞こえない聞こえない。」
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