ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【6】
ー武家屋敷:地下ー
想「さて比良賀君、観念してどういうことか話してくれませんか?」
輝「そ、それは……あれさ!あれ!」
悠「どれだよ」
輝にしては珍しく言い淀む。ちなみに、輝以外の残り二人である図書奉行と保険奉行は、輝の後ろで口をつぐんでいる。
想「まぁだいたいの事情はこれを見たら把握できましたけどね……」
輝「うぐっ!」
悠「確かに、ここまではっきりと書いてたらな……」
ディスプレイのひとつに表示された『電脳版!学園内美少女コンテスト!』の文字。
想「つまりあの画像は……」
吉音「美少女コンテストの出場者ってこと?」
悠「しょうゆー……もといそういうこと」
地下にこんな施設まで作って何をたくらんでいると思えばまさか美少女コンテストは……。相変わらずここの生徒はどこか力のいれるところを間違えているというかなんというか……。
輝「なんだい悠ちゃん。そんな呆れたような顔してさ」
悠「ようじゃなくて、実際呆れてるんだよ……。また、しょうもないことに力を入れたなと思ってな。」
輝「ほう?おいらたちの技術の粋を集めたこのシステムを、しょうもないっていうのかい」
想「違うというのですか?」
そこですかさず逢岡さんが口を挟む。おれの態度が気にいらなかったのか、輝は饒舌に語りだした。
輝「このシステムの一番の目玉は、限りなく本物そっくりな3D画像さ。保険奉行の完全協力によって手に入れた女子生徒の身体のデータ。それを元に、この輝さんがあらゆる角度から撮影した生徒の写真を組み合わせ。本物と寸分変わらぬプロポーションを持つ3D画像を完成させたのさ!」
意気揚々とシステムの説明を続ける輝の顔は、名前に負けず輝いていた。でも輝……気づいているか?お前が自慢げに説明してるその相手。南町奉行なんだぜ?
想「投票はどのようにして行うのですか?」
輝「よくぞ聞いてくれたさねえ!投票は秘密裏に配られたIDで可能なのさ。図書奉行完全監修!特設サイトにて投票受付中さ!」
想「IDは今までどのくらい配りました?」
輝「そうだねぇ……一万ってとこかな」
なるほど。これが目安箱の投書にあったネットが重たいの正体か。そりゃ突然一万ものアクセスが集中したらサーバもパンクするよな……。でも、ということは今回の事件、共犯者はIDを受け取った一万以上もの数に上ってしまうということで。逢岡さんもそのことに気づいているのか、頭を抑えて困惑顔を浮かべている。
吉音「ね~てる。アレなーに?」
吉音がひとつのディスプレイを指差す。そのディスプレイは他とは違い画面いっぱいに文字が浮かんでいた。
輝「ああ、あれは投票時に寄せられたコメントさ。新ちゃんの宛てのもあるけど見るかい?」
吉音「え、あたし?なんで?」
輝「そりゃ新ちゃんが優勝候補だからに決まってるさ」
吉音が?優勝候補?それって……
悠「ああ!じゃあこないだからちょくちょくある新への激励って!」
吉音「みんなこのことで応援してくれてたんだ!」
納得。だから電話で輝は誤魔化したのか。
吉音「てる!ここにある画像を見てみんな投票してくれたの?」
輝「そうだよ。ちなみに……」
輝がいつの間にか取りだしていた手元のデバイスを操作する。すると一番近くのディスプレイに逢岡さんの画像が表示された。
悠「?」
輝「こんなこともできるのさ」
輝がさらにデバイスを操作する。ディスプレイの中の逢岡さんが自分の服の襟を両手で掴んだと思うと、そのまま胸元を開こうと
想「なっ!なにやってるんですか比良賀君!小鳥遊君も見ない!」
悠「は、はい!」
慌てて眼をそむける。視線の先にはリアルの逢岡さんが居て、ついその胸元に視線が……
想「た・か・な・し・君?」
悠「すんませんでした!」
輝「あはははは!いやあ、悠ちゃんも男の子だねぇ!」
想「さて比良賀君、観念してどういうことか話してくれませんか?」
輝「そ、それは……あれさ!あれ!」
悠「どれだよ」
輝にしては珍しく言い淀む。ちなみに、輝以外の残り二人である図書奉行と保険奉行は、輝の後ろで口をつぐんでいる。
想「まぁだいたいの事情はこれを見たら把握できましたけどね……」
輝「うぐっ!」
悠「確かに、ここまではっきりと書いてたらな……」
ディスプレイのひとつに表示された『電脳版!学園内美少女コンテスト!』の文字。
想「つまりあの画像は……」
吉音「美少女コンテストの出場者ってこと?」
悠「しょうゆー……もといそういうこと」
地下にこんな施設まで作って何をたくらんでいると思えばまさか美少女コンテストは……。相変わらずここの生徒はどこか力のいれるところを間違えているというかなんというか……。
輝「なんだい悠ちゃん。そんな呆れたような顔してさ」
悠「ようじゃなくて、実際呆れてるんだよ……。また、しょうもないことに力を入れたなと思ってな。」
輝「ほう?おいらたちの技術の粋を集めたこのシステムを、しょうもないっていうのかい」
想「違うというのですか?」
そこですかさず逢岡さんが口を挟む。おれの態度が気にいらなかったのか、輝は饒舌に語りだした。
輝「このシステムの一番の目玉は、限りなく本物そっくりな3D画像さ。保険奉行の完全協力によって手に入れた女子生徒の身体のデータ。それを元に、この輝さんがあらゆる角度から撮影した生徒の写真を組み合わせ。本物と寸分変わらぬプロポーションを持つ3D画像を完成させたのさ!」
意気揚々とシステムの説明を続ける輝の顔は、名前に負けず輝いていた。でも輝……気づいているか?お前が自慢げに説明してるその相手。南町奉行なんだぜ?
想「投票はどのようにして行うのですか?」
輝「よくぞ聞いてくれたさねえ!投票は秘密裏に配られたIDで可能なのさ。図書奉行完全監修!特設サイトにて投票受付中さ!」
想「IDは今までどのくらい配りました?」
輝「そうだねぇ……一万ってとこかな」
なるほど。これが目安箱の投書にあったネットが重たいの正体か。そりゃ突然一万ものアクセスが集中したらサーバもパンクするよな……。でも、ということは今回の事件、共犯者はIDを受け取った一万以上もの数に上ってしまうということで。逢岡さんもそのことに気づいているのか、頭を抑えて困惑顔を浮かべている。
吉音「ね~てる。アレなーに?」
吉音がひとつのディスプレイを指差す。そのディスプレイは他とは違い画面いっぱいに文字が浮かんでいた。
輝「ああ、あれは投票時に寄せられたコメントさ。新ちゃんの宛てのもあるけど見るかい?」
吉音「え、あたし?なんで?」
輝「そりゃ新ちゃんが優勝候補だからに決まってるさ」
吉音が?優勝候補?それって……
悠「ああ!じゃあこないだからちょくちょくある新への激励って!」
吉音「みんなこのことで応援してくれてたんだ!」
納得。だから電話で輝は誤魔化したのか。
吉音「てる!ここにある画像を見てみんな投票してくれたの?」
輝「そうだよ。ちなみに……」
輝がいつの間にか取りだしていた手元のデバイスを操作する。すると一番近くのディスプレイに逢岡さんの画像が表示された。
悠「?」
輝「こんなこともできるのさ」
輝がさらにデバイスを操作する。ディスプレイの中の逢岡さんが自分の服の襟を両手で掴んだと思うと、そのまま胸元を開こうと
想「なっ!なにやってるんですか比良賀君!小鳥遊君も見ない!」
悠「は、はい!」
慌てて眼をそむける。視線の先にはリアルの逢岡さんが居て、ついその胸元に視線が……
想「た・か・な・し・君?」
悠「すんませんでした!」
輝「あはははは!いやあ、悠ちゃんも男の子だねぇ!」