ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【6】
ー武家屋敷:地下ー
想「正義にしろ、悪にしろ……これだけの機材を使って何か行うとなれば、電力の消費がおかしいのも納得出来るというものだと思いまして」
悠「確かに……」
もう一度部屋全体を見渡す。よく地下にこれだけの施設を作ったものだ。ん?あれは……。
吉音「どうしたの悠?」
悠「いや、ほらあのディスプレイ……女の子の映像が流れてるだろ?」
よくよく見れば、無数のディスプレイには幾人もの女の子の映像が流れている。
吉音「うん。……ってあれ?なんかあれへんじゃない?」
悠「新もそう思うか?」
映像に映っている女の子には、何か言葉にできない違和感があるのだ。目が生きていないって言うか、感情が見えないって言うか……。
佐川「あれ……3D画像ですよ」
悠「えっ!?」
佐川「ほら、よく見てください。精巧に作られてはいますが、間違いありません」
確かに、よく見ればそれが画像であることは解ったけど……。なんでそんなものが?
吉音「悠悠!あれっ!あれ見てあれっ!」
悠「どうしたんだよ……って、うわっ!」
吉音にいわれるがままに一つのディスプレイに目を向けると、そこには……
吉音「あたしだ!あたしがいる!すごーい!そっくり!」
吉音がいた。じゃなくて、吉音そっくりの3D画像が映し出されていた。
想「こうして見比べてみると、本当に瓜二つですね」
おれの隣で飛び跳ねながらはしゃいでいる吉音と、ディスプレイ内の電脳吉音(仮)を交互に見つめる。
悠「確かに……ってことは」
電脳吉音(仮)はどう考えても吉音をモデルに作られた3D画像だろう。
悠「他の女の子にもモデルがいる?」
想「ええ、それは間違いないでしょうね。ほらあれなんて」
吉音「詠美ちゃんだ!」
悠「こっちには由真……あっ、逢岡さんのもありますよ。他にも見たことある顔がちらほらあるな……。学園の生徒をモデルにしてるのか」
想「それも女子生徒ばかりを、ですね」
あやしい。果てしなく怪しい……。
悠「なんでおれのがないんだ……じゃなくて、いったいこれは……」
想「それはこの事件の首謀者達に直接聞く方が早そうですね。ほら、あそこに」
逢岡さんの目線を追って部屋の隅に視線を向ける。そこには、おれたちが侵入してきたことにも気づかず、白熱した議論を繰り広げている三人組の姿があった。
逢岡さんが歩きながら刀を抜く。おれと吉音は目を合わせ頷きあいそれに続いた。
~三人組捕縛中~
輝「不意打ちなんて卑怯だよ!失望したさ!悠ちゃん!」
悠「そうは言われてもな……」
輝「声も掛けずに突然切りかかってくるなんて、新ちゃんの正義の心はどこにいっちまったんだい!」
吉音「何度も声掛けたよ~、てるが聞いてなかっただけ」
輝「オーカさん、こんなことをして南町奉行として恥ずかしくないのかい」
想「ええ、まったく」
床に座り込んだ輝が、恨みがましく睨みあげてくる。勝負は一瞬だった。周りの変化に意識が向かないほど夢中に議論を交わす三人を背後から一網打尽。
まぁ確かに、卑怯な気がしなくもないけど……。相手はあの輝だからな。一度逃がしたら面倒な追いかけっこをすることは必須。
想「正義にしろ、悪にしろ……これだけの機材を使って何か行うとなれば、電力の消費がおかしいのも納得出来るというものだと思いまして」
悠「確かに……」
もう一度部屋全体を見渡す。よく地下にこれだけの施設を作ったものだ。ん?あれは……。
吉音「どうしたの悠?」
悠「いや、ほらあのディスプレイ……女の子の映像が流れてるだろ?」
よくよく見れば、無数のディスプレイには幾人もの女の子の映像が流れている。
吉音「うん。……ってあれ?なんかあれへんじゃない?」
悠「新もそう思うか?」
映像に映っている女の子には、何か言葉にできない違和感があるのだ。目が生きていないって言うか、感情が見えないって言うか……。
佐川「あれ……3D画像ですよ」
悠「えっ!?」
佐川「ほら、よく見てください。精巧に作られてはいますが、間違いありません」
確かに、よく見ればそれが画像であることは解ったけど……。なんでそんなものが?
吉音「悠悠!あれっ!あれ見てあれっ!」
悠「どうしたんだよ……って、うわっ!」
吉音にいわれるがままに一つのディスプレイに目を向けると、そこには……
吉音「あたしだ!あたしがいる!すごーい!そっくり!」
吉音がいた。じゃなくて、吉音そっくりの3D画像が映し出されていた。
想「こうして見比べてみると、本当に瓜二つですね」
おれの隣で飛び跳ねながらはしゃいでいる吉音と、ディスプレイ内の電脳吉音(仮)を交互に見つめる。
悠「確かに……ってことは」
電脳吉音(仮)はどう考えても吉音をモデルに作られた3D画像だろう。
悠「他の女の子にもモデルがいる?」
想「ええ、それは間違いないでしょうね。ほらあれなんて」
吉音「詠美ちゃんだ!」
悠「こっちには由真……あっ、逢岡さんのもありますよ。他にも見たことある顔がちらほらあるな……。学園の生徒をモデルにしてるのか」
想「それも女子生徒ばかりを、ですね」
あやしい。果てしなく怪しい……。
悠「なんでおれのがないんだ……じゃなくて、いったいこれは……」
想「それはこの事件の首謀者達に直接聞く方が早そうですね。ほら、あそこに」
逢岡さんの目線を追って部屋の隅に視線を向ける。そこには、おれたちが侵入してきたことにも気づかず、白熱した議論を繰り広げている三人組の姿があった。
逢岡さんが歩きながら刀を抜く。おれと吉音は目を合わせ頷きあいそれに続いた。
~三人組捕縛中~
輝「不意打ちなんて卑怯だよ!失望したさ!悠ちゃん!」
悠「そうは言われてもな……」
輝「声も掛けずに突然切りかかってくるなんて、新ちゃんの正義の心はどこにいっちまったんだい!」
吉音「何度も声掛けたよ~、てるが聞いてなかっただけ」
輝「オーカさん、こんなことをして南町奉行として恥ずかしくないのかい」
想「ええ、まったく」
床に座り込んだ輝が、恨みがましく睨みあげてくる。勝負は一瞬だった。周りの変化に意識が向かないほど夢中に議論を交わす三人を背後から一網打尽。
まぁ確かに、卑怯な気がしなくもないけど……。相手はあの輝だからな。一度逃がしたら面倒な追いかけっこをすることは必須。