ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【6】
ー南町奉行所ー
想「ともかくこれでハッキリ判明したことがあります。図書奉行、保険奉行、それに絡繰研究所……もしくは比良賀君個人が、共謀して何かしているとしか考えられません。幸い彼女らの、潜伏場所は判明しています。」
悠「乗り込む……ってことっすか?」
吉音「でもいいの?なにかしてるかもってだけで、証拠とかないんでしょ?」
想「ああ、それは問題ありません」
逢岡さんの顔が少し意地悪げに微笑む。
悠「というと?」
想「少なくともネットに多大な負荷をかけている容疑は強いので、その調査のついでに叩くだけです。埃など、いくらでも吐き出してくれることでしょう」
こ、怖いよ逢岡さん……。普段穏やかな分、町奉行モードの逢岡さんは相変わらず恐ろしかった……。
ーとある武家屋敷ー
その日の晩。おれ、吉音、逢岡さん、佐川の四人はさっそくひとつの武家屋敷を訪れていた。
悠「ここっすか?」
外見は何の変哲もない武家屋敷なんだけど。
想「ええ、間違いありません。この屋敷だけ、消費電力が他とは比べ物にならないほど多いですから」
悠「ニャルラト……もとい、なるほど、んじゃ、遠慮なくいきますか!」
想「はいっ!」
ガッ!
男子生徒E「な、なんですかいあんたらは!?勝手に入ってきちゃ困ります……わ」
逢岡さんに続いて屋敷の門をくぐると、守衛と思わしき生徒が慌てて駆け寄って来た。
想「……」
顔を赤くし、声を荒げながら近づいて来た男子生徒だったが、逢岡さんの顔を確認するなり一転、サッと顔を青くする。
男子生徒E「……ってええっ!お奉行さま!?」
想「ええ、南町奉行逢岡想です。何の用で来たかは……、あなた方のほうがよくご存じでしょう?」
男子生徒E「えっ、あ、いや!それは!」
上手いなぁ逢岡さん……。実際、中で何が行われているかは詳しく知らないのに。あんないい方されたら、すべてバレてるみたいに聞こえるだろうな。
想「この屋敷の中で行われていることについて、町奉行権限をもってあらためさせてもらいます」
男子生徒E「くっ!いくらお奉行様だからって、許可のないものはお通しすることができません!」
想「そうですか。ならば、押し通るのみ。徳田さん、出番ですよ」
吉音「待ってました!いっくよーー!」
男子生徒E「くそっ!こうなったら!」
男子生徒が腰の刀を引き抜き、向かってくる吉音にきりかかろうとするが
吉音「おっそーーい!」
男子生徒E「ぐぁっ!」
それは一瞬の出来事。吉音の紅の刃が煌いたかと思うと、男子生徒は地面に突っ伏していた。
想「一気に奥まで踏み込みます。いけますか徳田さん」
吉音「もちろん!らくしょーだよ!」
男子生徒F「くそっ、そうはさせません!」
異変に気付いたのか、屋敷の奥から刀を構えた生徒が続々と溢れて来た。どうやら、ここの奥に見られたらまずいものがあるのは間違いないようだ。
悠「ぞろぞろとまぁ……」
男子生徒F「うおおおぉおっ!」
男子生徒G「せぃやああぁぁっ!」
吉音「残念!あったらないよ、っと!」
襲いかかってくる二人を舞うようにかわし、流れるような動作で華麗に斬り伏せる。紅の光が闇夜を切り裂く様は、ひどく幻想的に見えた。
想「ともかくこれでハッキリ判明したことがあります。図書奉行、保険奉行、それに絡繰研究所……もしくは比良賀君個人が、共謀して何かしているとしか考えられません。幸い彼女らの、潜伏場所は判明しています。」
悠「乗り込む……ってことっすか?」
吉音「でもいいの?なにかしてるかもってだけで、証拠とかないんでしょ?」
想「ああ、それは問題ありません」
逢岡さんの顔が少し意地悪げに微笑む。
悠「というと?」
想「少なくともネットに多大な負荷をかけている容疑は強いので、その調査のついでに叩くだけです。埃など、いくらでも吐き出してくれることでしょう」
こ、怖いよ逢岡さん……。普段穏やかな分、町奉行モードの逢岡さんは相変わらず恐ろしかった……。
ーとある武家屋敷ー
その日の晩。おれ、吉音、逢岡さん、佐川の四人はさっそくひとつの武家屋敷を訪れていた。
悠「ここっすか?」
外見は何の変哲もない武家屋敷なんだけど。
想「ええ、間違いありません。この屋敷だけ、消費電力が他とは比べ物にならないほど多いですから」
悠「ニャルラト……もとい、なるほど、んじゃ、遠慮なくいきますか!」
想「はいっ!」
ガッ!
男子生徒E「な、なんですかいあんたらは!?勝手に入ってきちゃ困ります……わ」
逢岡さんに続いて屋敷の門をくぐると、守衛と思わしき生徒が慌てて駆け寄って来た。
想「……」
顔を赤くし、声を荒げながら近づいて来た男子生徒だったが、逢岡さんの顔を確認するなり一転、サッと顔を青くする。
男子生徒E「……ってええっ!お奉行さま!?」
想「ええ、南町奉行逢岡想です。何の用で来たかは……、あなた方のほうがよくご存じでしょう?」
男子生徒E「えっ、あ、いや!それは!」
上手いなぁ逢岡さん……。実際、中で何が行われているかは詳しく知らないのに。あんないい方されたら、すべてバレてるみたいに聞こえるだろうな。
想「この屋敷の中で行われていることについて、町奉行権限をもってあらためさせてもらいます」
男子生徒E「くっ!いくらお奉行様だからって、許可のないものはお通しすることができません!」
想「そうですか。ならば、押し通るのみ。徳田さん、出番ですよ」
吉音「待ってました!いっくよーー!」
男子生徒E「くそっ!こうなったら!」
男子生徒が腰の刀を引き抜き、向かってくる吉音にきりかかろうとするが
吉音「おっそーーい!」
男子生徒E「ぐぁっ!」
それは一瞬の出来事。吉音の紅の刃が煌いたかと思うと、男子生徒は地面に突っ伏していた。
想「一気に奥まで踏み込みます。いけますか徳田さん」
吉音「もちろん!らくしょーだよ!」
男子生徒F「くそっ、そうはさせません!」
異変に気付いたのか、屋敷の奥から刀を構えた生徒が続々と溢れて来た。どうやら、ここの奥に見られたらまずいものがあるのは間違いないようだ。
悠「ぞろぞろとまぁ……」
男子生徒F「うおおおぉおっ!」
男子生徒G「せぃやああぁぁっ!」
吉音「残念!あったらないよ、っと!」
襲いかかってくる二人を舞うようにかわし、流れるような動作で華麗に斬り伏せる。紅の光が闇夜を切り裂く様は、ひどく幻想的に見えた。