ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【6】
ー茶屋:新宿小鳥遊堂ー
一瞬ではっきりとは見えなかったけど、輝と一緒にいたあの二人……。
悠「保険奉行と図書奉行?」
吉音「図書奉行って、最近不審な行動が目立ってるっていってたよね」
悠「ああ、突然フラッといなくなるって言ってたな」
吉音「なんでそんな人とてるが一緒にいるんだろ?」
昨日の電話越しの輝の様子を想いだす。どこかおかしな態度。煙に巻くように切られた電話。ひとつひとつは小さな事柄でも、それがいくつも重なるとなると疑わずにはいられない。
悠「あやしいな……」
吉音「もしかして、てるを疑ってるの?友達を疑うなんて駄目なんだよ」
悠「必要とあれば家族、親戚すらも疑う。っか、それ以前に輝だぞ?」
吉音「いけない。いけないよ悠!いくらてるでも皆に迷惑をかけることは……」
悠「本当にしないと思ってるのか?スクープのためなら周囲の迷惑かえりみず、たとえ火の中水の中のあの輝だぞ?」
吉音「……しないとあたしは信じてるような気がする」
一気に自信がなくなったな。おい。
悠「まぁいいや。じゃあ新はちょっと留守番してろ」
吉音「どっかいくの?」
悠「事件の手掛かりかもしれないんだ。ちょっと尾行でもしてみようかなって」
吉音「そ、そんな!友達を尾行なんて、いくらなんでもやりすぎだよ!」
ーとある寮街ー
悠「といいつつも、結局一緒に来てんじゃないか」
吉音「こ、これは……、そう!あれだよ!」
悠「あー?」
吉音「友達の疑惑を晴らすためだよ!いつまでも悠に疑われてちゃ可哀想だからね」
悠「本音は?」
吉音「尾行なんて面白そうなことひとりでやるなんてずるい!」
素直でよろしい。
悠「はいはい静かにな。っと、動くみたいだぞ。見失うなよ」
吉音「まっかせといて!ちゃんとアンパン持ってきたあたしに抜かりはないから!」
悠「いつの間にそんなもの用意したんだ。っか、それは張り込みの必需品で尾行には不要だろ……」
そうこうしているうちに、輝たち三人はさびれた一角にある空き家へと入っていった。どうやらあそこが目的地らしい。輝達に気がつかれないように小屋に近づく。
息を殺して聞き耳を立て、小屋の中を覗きこむ。
保険奉行「それで、例のデータは?」
輝「まぁまぁ、あせらないあせらない。こんな感じでどうだい」
図書奉行「おお!さすがは天下の瓦版王、比良賀輝!素晴らしい仕事ぶりだ!」
輝「まっかせておきなさい。おいらに不可能はないってぇの!」
保険奉行「た、確かに。まさかこれほどとは……」
輝「悪いね、わざわざこんなところにまで来てもらってさ。ネットを介するとログが残っていけないんでね」
吉音「(アレなにやってるのかな?)」
悠「(なんかのデータを交換してるようにも見えるけど……、この距離じゃちょっとな……)」
輝達三人は手もとの……あれはノートパソコン?を覗きこんでる。どうにかして中身を見られないもんかな……。おれが思案している間に、輝達はさらなる盛り上がりを見せている。
一瞬ではっきりとは見えなかったけど、輝と一緒にいたあの二人……。
悠「保険奉行と図書奉行?」
吉音「図書奉行って、最近不審な行動が目立ってるっていってたよね」
悠「ああ、突然フラッといなくなるって言ってたな」
吉音「なんでそんな人とてるが一緒にいるんだろ?」
昨日の電話越しの輝の様子を想いだす。どこかおかしな態度。煙に巻くように切られた電話。ひとつひとつは小さな事柄でも、それがいくつも重なるとなると疑わずにはいられない。
悠「あやしいな……」
吉音「もしかして、てるを疑ってるの?友達を疑うなんて駄目なんだよ」
悠「必要とあれば家族、親戚すらも疑う。っか、それ以前に輝だぞ?」
吉音「いけない。いけないよ悠!いくらてるでも皆に迷惑をかけることは……」
悠「本当にしないと思ってるのか?スクープのためなら周囲の迷惑かえりみず、たとえ火の中水の中のあの輝だぞ?」
吉音「……しないとあたしは信じてるような気がする」
一気に自信がなくなったな。おい。
悠「まぁいいや。じゃあ新はちょっと留守番してろ」
吉音「どっかいくの?」
悠「事件の手掛かりかもしれないんだ。ちょっと尾行でもしてみようかなって」
吉音「そ、そんな!友達を尾行なんて、いくらなんでもやりすぎだよ!」
ーとある寮街ー
悠「といいつつも、結局一緒に来てんじゃないか」
吉音「こ、これは……、そう!あれだよ!」
悠「あー?」
吉音「友達の疑惑を晴らすためだよ!いつまでも悠に疑われてちゃ可哀想だからね」
悠「本音は?」
吉音「尾行なんて面白そうなことひとりでやるなんてずるい!」
素直でよろしい。
悠「はいはい静かにな。っと、動くみたいだぞ。見失うなよ」
吉音「まっかせといて!ちゃんとアンパン持ってきたあたしに抜かりはないから!」
悠「いつの間にそんなもの用意したんだ。っか、それは張り込みの必需品で尾行には不要だろ……」
そうこうしているうちに、輝たち三人はさびれた一角にある空き家へと入っていった。どうやらあそこが目的地らしい。輝達に気がつかれないように小屋に近づく。
息を殺して聞き耳を立て、小屋の中を覗きこむ。
保険奉行「それで、例のデータは?」
輝「まぁまぁ、あせらないあせらない。こんな感じでどうだい」
図書奉行「おお!さすがは天下の瓦版王、比良賀輝!素晴らしい仕事ぶりだ!」
輝「まっかせておきなさい。おいらに不可能はないってぇの!」
保険奉行「た、確かに。まさかこれほどとは……」
輝「悪いね、わざわざこんなところにまで来てもらってさ。ネットを介するとログが残っていけないんでね」
吉音「(アレなにやってるのかな?)」
悠「(なんかのデータを交換してるようにも見えるけど……、この距離じゃちょっとな……)」
輝達三人は手もとの……あれはノートパソコン?を覗きこんでる。どうにかして中身を見られないもんかな……。おれが思案している間に、輝達はさらなる盛り上がりを見せている。