ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【6】

ーとある長屋街ー

悠「アレ?じゃあ、この写真はどこで手に入れたんだ?」

男子生徒A「っ!!それだけはいえねえ!!」

突然、キリッとした顔になるアップロード犯人。

悠「あー?それじゃああんたが盗撮犯じゃないって証拠にならないぞ?」

男子生徒A「……じゃあ、おれが犯人でもいい」

悠「あー?」

男子生徒A「自分が罰されようとも、仲間は売れん」

吉音「おー、えらいえらい」

なぜか吉音はぱちぱちと拍手している。

悠「お前までなにやってんだよ……」

吉音「悪人ながらあっぱれな心意気ってやつ?」

男子生徒A「まあ、紐パン御前もああいってるし」

悠「……わかった。じゃあ、証拠としてPC持ってくけどいいな?ちなみにこれは拒否権ないぞ」

おれはあらかじめ用意して貰っておいた奉行所の接収許可書を見せる。

男子生徒A「ぬっ……ああっ!それはだめーー!」

悠「ちょっと抑えといてくれ」

吉音「おっけー」

男子生徒A「は、離せっ!あ、いや……このやわらかいものは……離さなくて、いいです!」

悠「よし、PCついてるな、おい、これも同士とやらに貰ったのか?」

おれはとりあえず画像データを検索する。するとまあ、出てくる出てくるパンチラ画像の数々。さっき見た吉音の画像に、まだ見たことのないものまで。そして、それ以外の女の子達のも。

男子生徒A「あ、ああ……」

逢岡さんの心配は杞憂じゃなかったってことか。

悠「新っ!こいつ奉行所送りな!」

男子生徒A「え、えええ~!?」

吉音「あはは、あたしだけだったら別に怒らなかったんだけどね~」

悠「いい訳はお白州でしてもらおうか」





ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

アップロード犯を奉行所に突き出してから、おれと吉音は茶屋に戻ってきた。

吉音「しゃべるかなあ?」

悠「どうだろうな。吐いてくれると楽なんだけど」

ああいう類の変態は、どうも一筋縄ではいきそうにない。調査は振り出しに戻る、か。もう一度よく調べてみるか。おれは接収したPCから抜いておいたデータを確認する。

吉音「あれ、持ってきてたんだ?悠ってばやっぱり興味津津?」

悠「そういうのじゃねーよ。」

吉音「あはは、ごめんごめん」

まあ、当然ながら写真を撮っていた現場にはおれは写っていない。もの凄く高度な隠し撮り、っていう線はなさそうだな。

悠「やっぱり、写真撮られたら気づくもんだろ?本当に覚えてないのか?」

吉音「結構、記念写真って言って撮られるんだもん。あはは、こりも目安箱が有名になったおかげかな?」

なまじ学園で有名人になってしまっているからか。

悠「聞きこみしていくしかない、か……」

吉音「聞きこみ?」

悠「パンツ。パンツと言えば……あそこだな。」

吉音「ぱんつであそこ……悠のえっち。」

悠「妙な勘潜りしてるんじゃねぇぞ!!」

吉音「もー、冗談だってばー、あはは」

悠「お前なぁ……。」
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