ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました
ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー
はな「お待たせしました。緑茶と茶菓子のセットとなります」
カップルの女「ありがとう」
客の入りはあいかわずボチボチでのんびりと営業中だった。
ちょいど今もカップルらしい男女が卓についている。
そんでもってうちの高年俸の用心棒はといえば町内パトロールという名目で銀シャリ号とお散歩中らしい。まあこの店を狙ったっていう但馬屋たちはやっつけてくれたし、当面はこの平和が続いてくれると願いたい。
まぁ、客足まで平和すぎるのも問題だけどな。
悠「ふぅ…」
客の回転率が悪いと注文を出したとたんに手持ちぶさたになる。
カップルの女「お願い。あの連中とは手を切って!」
悠「?」
盗み聞きするつもりはなかったが、客がいなくてひっそりしてるもんだから会話が漏れ聞こえる。
カップルの男「バカをいうな、俺たちは世直しのために働いているんだぞ。それに俺たちの首領はな、さるやんごとないお方だ。あの計画が成就した暁には俺も役職に取り立ててもらえるって約束なんだ。そしたら、お前にだってもっといい暮らしをさせてやれる」
悠「ヒソヒソ(何だよ、おい。随分ややこしい話してないか?)」
はな「ヒソヒソ(あまり聞き耳をたてるのはよくないですよ)」
悠「ヒソヒソ(けど…)」
はな「ヒソヒソ(トラブルの種を拾うのは悪い癖です)」
カップルの女「いい暮らしなんかしたくない。そんなことよりもあなたが…」
カップルの男「腐った平和に安納としている奴等の目を覚ましてやるんだ。おい、お代はここにおいていくからな、二人分だ。」
男子生徒はカウンターに叩きつけるように代金をおいて出ていってしまった。
はな「あ、ありがとうございます」
カップルの女「う……うぅ」
悠「あの…」
新しい客「おーい、茶を一杯くれないか?」
泣いてる子は気になるが、まずはご新規さんの相手をするのが先か
悠「はい。いらっしゃいませ」
新しい客「おう、とびきり熱いのを一杯頼む」
悠「(随分と派手な女の子だな。大きく開いた胸元が……イイ!)お茶の種類にご注文などあります?」
新しい客「よくわかんねぇからなんだっていいや」
悠「お茶菓子は…」
新しい客「甘いもんは苦手だ、茶たけでいい」
悠「わかりました。(熱々の茶を所望ならほうじ茶かな。)」
ふとさっきまでカップルが座っていた席に目をやった。すでに女の子は姿を消していた。
新しい客「おう、ありがとよ」
悠「……(袖の間から桜吹雪のタトゥー…不良か?)」
新しい客「お、美味い!」
悠「ありがとうございます」
新しい客「オレぁ、前々からこういう渋い茶が飲みたかったんだよ。あっちのねずみやのメニューはいちいち甘すぎるんだよな。ま、そん代わり、かわいい姉ちゃんが三人もいてうっはうはだけどなぁ、いひひ」
悠「(なんだこの人?)」
新しい客「ちなみにこの店は兄ちゃんひとりでやってのかい?」
悠「基本的にはそうですね。用心棒が一人とバイトが一人いますけど」
新しい客「用心棒?色気がねぇな。綺麗所を何人かウェイトレスにいれりゃあ客も入るだろうに」
悠「はぁ…(確かに客は増えるかも知れないけど、それってまんま但馬屋がやろうとしていた…あ、そうか。こいいう人が客になるんだな)」
はな「お待たせしました。緑茶と茶菓子のセットとなります」
カップルの女「ありがとう」
客の入りはあいかわずボチボチでのんびりと営業中だった。
ちょいど今もカップルらしい男女が卓についている。
そんでもってうちの高年俸の用心棒はといえば町内パトロールという名目で銀シャリ号とお散歩中らしい。まあこの店を狙ったっていう但馬屋たちはやっつけてくれたし、当面はこの平和が続いてくれると願いたい。
まぁ、客足まで平和すぎるのも問題だけどな。
悠「ふぅ…」
客の回転率が悪いと注文を出したとたんに手持ちぶさたになる。
カップルの女「お願い。あの連中とは手を切って!」
悠「?」
盗み聞きするつもりはなかったが、客がいなくてひっそりしてるもんだから会話が漏れ聞こえる。
カップルの男「バカをいうな、俺たちは世直しのために働いているんだぞ。それに俺たちの首領はな、さるやんごとないお方だ。あの計画が成就した暁には俺も役職に取り立ててもらえるって約束なんだ。そしたら、お前にだってもっといい暮らしをさせてやれる」
悠「ヒソヒソ(何だよ、おい。随分ややこしい話してないか?)」
はな「ヒソヒソ(あまり聞き耳をたてるのはよくないですよ)」
悠「ヒソヒソ(けど…)」
はな「ヒソヒソ(トラブルの種を拾うのは悪い癖です)」
カップルの女「いい暮らしなんかしたくない。そんなことよりもあなたが…」
カップルの男「腐った平和に安納としている奴等の目を覚ましてやるんだ。おい、お代はここにおいていくからな、二人分だ。」
男子生徒はカウンターに叩きつけるように代金をおいて出ていってしまった。
はな「あ、ありがとうございます」
カップルの女「う……うぅ」
悠「あの…」
新しい客「おーい、茶を一杯くれないか?」
泣いてる子は気になるが、まずはご新規さんの相手をするのが先か
悠「はい。いらっしゃいませ」
新しい客「おう、とびきり熱いのを一杯頼む」
悠「(随分と派手な女の子だな。大きく開いた胸元が……イイ!)お茶の種類にご注文などあります?」
新しい客「よくわかんねぇからなんだっていいや」
悠「お茶菓子は…」
新しい客「甘いもんは苦手だ、茶たけでいい」
悠「わかりました。(熱々の茶を所望ならほうじ茶かな。)」
ふとさっきまでカップルが座っていた席に目をやった。すでに女の子は姿を消していた。
新しい客「おう、ありがとよ」
悠「……(袖の間から桜吹雪のタトゥー…不良か?)」
新しい客「お、美味い!」
悠「ありがとうございます」
新しい客「オレぁ、前々からこういう渋い茶が飲みたかったんだよ。あっちのねずみやのメニューはいちいち甘すぎるんだよな。ま、そん代わり、かわいい姉ちゃんが三人もいてうっはうはだけどなぁ、いひひ」
悠「(なんだこの人?)」
新しい客「ちなみにこの店は兄ちゃんひとりでやってのかい?」
悠「基本的にはそうですね。用心棒が一人とバイトが一人いますけど」
新しい客「用心棒?色気がねぇな。綺麗所を何人かウェイトレスにいれりゃあ客も入るだろうに」
悠「はぁ…(確かに客は増えるかも知れないけど、それってまんま但馬屋がやろうとしていた…あ、そうか。こいいう人が客になるんだな)」