ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【5】
ーとある境内ー
帰り道に見つかった時から、浩太郎は嫌な予感がしていた。同級生三人に囲まれ、いわれるままに人気がないところへと連れていかれる。
乙級男子A「おい浩太郎!お前新しい木刀買ったんだってなぁ?」
浩太郎「う、うん……前使ってたやつボロボロになっちゃったし……」
乙級男子A「見せてみろよぉ」
浩太郎「えっ……それは……」
新しい木刀を買った本当の理由、それは彼ら同級生にイタズラされてしまったからだ。持っている木刀を隠すように抱える。
乙級男子B「いいじゃねぇかよ!さっさと貸せよ!」
浩太郎「い、いやだ……」
乙級男子C「あぁん?俺たちに逆らおうってのか?浩太郎のくせに生意気だぞっ!」
浩太郎「うあぁっ……」
乙級男子A「はっ、ちょっと押しただけで倒れてやがる」
乙級男子B「相変わらずよえーなー」
乙級男子C「ほら、さっさと貸せよ」
浩太郎「う、ううっ……やめてよっ……」
乙級男子C「抵抗すんなよな!」
「こりゃ!」
コン!
乙級男子C「痛えぇっ!な、なんだよお前っ!」
光姫「まったくよってたかって一人の者をいじめるとは……男らしくないのう」
由佳里「いじめ、ダメぜったい!いじめかっこ悪い!」
乙級男子A「誰だよお前らっ!部外者は引っ込んでろよな!」
乙級男子B「そうだそうだ!余計なことすると痛い目を見るぞ!」
光姫「かっかっか、威勢だけは一人前じゃのう。しかし行いは犯人前以下じゃ」
乙級男子B「ば、馬鹿にしやがって!」
光姫「ほう、やるか?」
乙級男子B「泣かしてやらーっ!」
由佳里「光姫さまっ!」
光姫「下がっておれハチ……そりゃ!」
コン!
乙級男子B「痛ぁっ!このおっ、こっちは素手なのに武器を使うとか卑怯だぞ!」
光姫「三対一なんじゃ、杖ぐらい大目に見んか」
乙級男子A「おい、あの杖紋が入ってて結構高そうじゃないか?」
乙級生徒C「こいつら泣かしてぶんどっちまおうぜ」
光姫「やれやれ……最近の子は平気で強盗まがいのことをするのか、世も末じゃのう」
乙級男子A「最近のって……お前はどうなんだよ!」
光姫「なりは小さくとも、中身は大人じゃぞ?おぬしらのようなガキんちょとし大違いじゃ」
乙級男子A「言いたい放題言いやがって……このぉーっ!」
光姫「甘い甘い……ほれっ!」
コン!
乙級男子A「あいたぁっ!」
乙級男子C「やぁーっ!」
光姫「なんじゃそのへっぴり腰は……ほりゃ!」
乙級男子C「んあぁっ!」
光姫「ほれ、そっちのお前はかかって来んのか?」
乙級男子B「え?あ、あう……」
乙級男子A「くそう……きょ、今日のところはこれぐらいにしといてやるっ!」
乙級男子B「覚えてろぉーっ!」
光姫「ふむ、どいつもこいつも軟弱者じゃのう……これ、そこな坊主、ケガはないか?」
浩太郎「だ、大丈夫です……ちょっと尻餅ついただけなんで……」
光姫「そうか、ならよかった」
差し出された手を借りて立ち上がる。男子三人と対峙しても、この人は一歩も引かなかった……それに比べて自分は……。情けなくて涙があふれる。
帰り道に見つかった時から、浩太郎は嫌な予感がしていた。同級生三人に囲まれ、いわれるままに人気がないところへと連れていかれる。
乙級男子A「おい浩太郎!お前新しい木刀買ったんだってなぁ?」
浩太郎「う、うん……前使ってたやつボロボロになっちゃったし……」
乙級男子A「見せてみろよぉ」
浩太郎「えっ……それは……」
新しい木刀を買った本当の理由、それは彼ら同級生にイタズラされてしまったからだ。持っている木刀を隠すように抱える。
乙級男子B「いいじゃねぇかよ!さっさと貸せよ!」
浩太郎「い、いやだ……」
乙級男子C「あぁん?俺たちに逆らおうってのか?浩太郎のくせに生意気だぞっ!」
浩太郎「うあぁっ……」
乙級男子A「はっ、ちょっと押しただけで倒れてやがる」
乙級男子B「相変わらずよえーなー」
乙級男子C「ほら、さっさと貸せよ」
浩太郎「う、ううっ……やめてよっ……」
乙級男子C「抵抗すんなよな!」
「こりゃ!」
コン!
乙級男子C「痛えぇっ!な、なんだよお前っ!」
光姫「まったくよってたかって一人の者をいじめるとは……男らしくないのう」
由佳里「いじめ、ダメぜったい!いじめかっこ悪い!」
乙級男子A「誰だよお前らっ!部外者は引っ込んでろよな!」
乙級男子B「そうだそうだ!余計なことすると痛い目を見るぞ!」
光姫「かっかっか、威勢だけは一人前じゃのう。しかし行いは犯人前以下じゃ」
乙級男子B「ば、馬鹿にしやがって!」
光姫「ほう、やるか?」
乙級男子B「泣かしてやらーっ!」
由佳里「光姫さまっ!」
光姫「下がっておれハチ……そりゃ!」
コン!
乙級男子B「痛ぁっ!このおっ、こっちは素手なのに武器を使うとか卑怯だぞ!」
光姫「三対一なんじゃ、杖ぐらい大目に見んか」
乙級男子A「おい、あの杖紋が入ってて結構高そうじゃないか?」
乙級生徒C「こいつら泣かしてぶんどっちまおうぜ」
光姫「やれやれ……最近の子は平気で強盗まがいのことをするのか、世も末じゃのう」
乙級男子A「最近のって……お前はどうなんだよ!」
光姫「なりは小さくとも、中身は大人じゃぞ?おぬしらのようなガキんちょとし大違いじゃ」
乙級男子A「言いたい放題言いやがって……このぉーっ!」
光姫「甘い甘い……ほれっ!」
コン!
乙級男子A「あいたぁっ!」
乙級男子C「やぁーっ!」
光姫「なんじゃそのへっぴり腰は……ほりゃ!」
乙級男子C「んあぁっ!」
光姫「ほれ、そっちのお前はかかって来んのか?」
乙級男子B「え?あ、あう……」
乙級男子A「くそう……きょ、今日のところはこれぐらいにしといてやるっ!」
乙級男子B「覚えてろぉーっ!」
光姫「ふむ、どいつもこいつも軟弱者じゃのう……これ、そこな坊主、ケガはないか?」
浩太郎「だ、大丈夫です……ちょっと尻餅ついただけなんで……」
光姫「そうか、ならよかった」
差し出された手を借りて立ち上がる。男子三人と対峙しても、この人は一歩も引かなかった……それに比べて自分は……。情けなくて涙があふれる。