ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

拳二「よぅ」

悠「はぁ…」

拳二「ひとの面見てため息ってあんだよ。」

悠「いや、自然現象」

拳二「自然にため息ってほうが腹立つぞ」

悠「騒ぐな、騒ぐな。お前の顔と声は客が逃げかねん。」

拳二「人を化けもんみてぇにいうな。っーか、客が逃げるもなにも居ねぇじゃねぇか」

悠「ぐ……まだ、今日は開けたばっかりなんだよ」

拳二「向かいの店は既に列ができてっけどな」

悠「うるせー!」

拳二「かっかっか。っーか、お前ぇひとりか?新ちゃんわよ?」

悠「まだ来てない。」

拳二「なんでぇ、顔出して損した」

悠「なら茶でも頼んでけよ。その損を無かったことにしてやるくらいいい茶を淹れてやる」

拳二「それはいいな。けど、悠。オッパイとお茶、どっちが偉いと思うよ?」

悠「オッパイだな。」

拳二「だろ。お前がどれだけスゴい茶を淹れれてもオッパイには勝てねぇ。それが現実だ。だから、オッパイが無いから俺は帰る。」

悠「結局何しに来たんだよ。」

拳二「近くに集金にきたから、顔出しただけだ。まだ仕事も残ってる。」

悠「さっさと行け!」

拳二「かっかっか。まぁ、一服させろや……ふぅ~」

悠「帰るのか帰らないのかわからないやつだな。」

拳二「タバコが高くてなぁ…」

悠「おれが言うのもなんだが……会話のキャッチボールをしろ。」

拳二「一本吸うか?」

悠「いらねぇし。もし、仮に吸うとしてもその臭ぇタバコは嫌だ。」

拳二「け、いってくれらぁ。ふぅ~~……よっしゃ、行かな。」

悠「はいはい、じゃあな。……ぁ、しまった。団子売り付ければよかった。」

はな「押し売りみたいなのはよくないです。」

悠「居たのか…」

はな「胸の話の辺りから。」

悠「オッパイは人類の宝だ。」

はな「ドン引き。」

新「悠はスケベ」

悠「よくいわれるよ。じゃ、適当に仕事しててくれ。」

新「悠は?」

悠「帳簿つける。やりたいか?」

新「数字が並んでるのをみると気分が…」

悠「わかりやすいなぁ」

はな「私がやろうか?」

悠「すぐ済むから大丈夫。客がきたら呼んでくれ。」

はな「はーい」

悠「さて…」

新「いらっしゃいませー。」

悠「いきなりかっ…ぃ?」

神姫「……」

悠「……」

はな「?」
新「?」

悠「い、いらっしゃい…。えと、誰情報?」

神姫「…ねずみやにいったらいっぱいだって並ぶの嫌だし、こっちに来てみたらこうなったわ。」

悠「マジか……説明とか聞きたい?」

神姫「長いの?」

悠「わりと。」

神姫「じゃあ、先に注文いい?」

悠「どうぞ」

神姫「あっさりお汁粉とお茶。お茶は渋めで」

悠「少々お待ちください。」
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