ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

新「美味しかった!」

悠「テメェ…五本のうち三本も食べやがって……」

新「まだまだいけるよ?」

悠「いくな!ったく、その細身のどこに消化されてるんだよ…あ、胸か。」

新「前にも似たようなこといってたよね?」

悠「一途な男なんだよ」

はな「ワンパターンの間違いでしょ。」

悠「うぉ、鋭いこといわれたよ。じゃ、新は呼び込み。はなちゃんは洗い物なついでに主な仕事を教えるから」

「「はーい」」

悠「さて…洗い方については大丈夫と思うから他のこと、教えるから」

はな「はい。」

悠「ここの棚には茶葉と食器が入れてあるから片付けるときはここに入れてくれ。高いところに届かなかったらそこに台があるし。新でもおれでもいってくれたらいい。」

はな「全然余裕です」

悠「っで、万が一食器なんかを割ったらそこに掛けてある破損報告書に何を割ったか書き込んでくれ。」

はな「わかりました…チラッ」

【破損報告書】
徳田新:なが皿二枚
徳田新:なが皿一枚
徳田新:湯のみ一個
徳田新:平皿一枚

悠「あと、大量に洗い物とかがあるときは新にさせないでくれ……。」

はな「肝に命じときます」
悠「んで、お茶は基本おれがやるけど、はなちゃんが淹れるときはラベルを見て茶菓子にあわせてお茶を選んでくれ。」

はな「分けてあるんですか?」

悠「簡単にだけどな。けど、お客が◯◯茶がいいって注文してきたらそれを優先してくれ。」

はな「はい。」

悠「茶菓子についてだけど、寒天なんかは冷蔵庫にいれてある。まぁ、今の時期はあんまり売れないけど。んで、団子なんはそっちのショーケースに店を開く前に全部並べてくれ、外からも見えるようにしてあるから。」

はな「ふむふむ。」

悠「持ち帰りもやってるから、注文されたら、ここにプラ容器があるからこれに詰めて。輪ゴム、ものによっては割りばしを添えて、こっちの紙袋にいれて渡す。もし一回で大量に注文受けたらこっちに大きい容器と紙袋あるから。」

はな「ここですね」

悠「そうそう。あとこれが重要。茶菓子を保管してる場所にときどき大飯喰らいが出没するから気を付けといてくれ。あの期待に満ちた目を見るとついついやっちゃうから」

新「はっくしゅん!」

はな「それが一番難題ですね…」

悠「あとは普通に接客。暇があれば店の前を掃除したり呼び込みしてくれ。こんなところかな…」

はな「……」

悠「どうかしたか?」

はな「適当とかいってたのにちゃんとしてる」

悠「適度に適当にが大事なんだよ。」

はな「ひねくれてる」

悠「不思議とよく言われるよ。左手が完治するまでは洗い物とかを中心になるけどよろしくな。菓子作りや茶の淹れ方はおいおい教えてくから」

はな「わかりました。」
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