ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました

ー新宿ー

新「うん。想ちゃんはお奉行様で偉いんだよ?」

悠「新が自慢してどうする」

想「えらいとかそういうのじゃないですよ、私も同じ生徒なんですから」

悠「いや、着こなしから話しぶりといい、逢岡さんは上品で穏やかな雰囲気だけど、すっ頓狂な新に比べたらえらく見える。」

新「あー、ひどーい!」

想「あ、あはは…」

悠「それで、話しは戻すけど警備って?」

想「あ、はい。中村さんいますか?」

「はいはい。ここに」

悠「(いつから居たんだ…)」

想「同心の中村往水(なかむらいくみ)さんです」

往水「ど~も、逢岡様からこの辺りの見回りを申しつかってます、中村です」

悠「はぁ、ども。(しかし、制服にジャージにつっかけ?身なりに気を使わない奴だな。)」

往水「まあ、何かあったら相談してくださいな。コレ次第で力になりますよ」

悠「おぃおぃ…。っか、なんでここで店をやるって知ってるんだ?」

新「え、噂になってるよ。新しいお店が開かれるって」

悠「(新宿側か崇側が流しやがったな…)」

往水「ま、あたしはこれで失礼して見回りいってきますよ」

想「ご苦労様です」

悠「アレが見回りで大丈夫なのか?」

想「ああ見えても腕は確かなんですが…」

悠「腕ねぇ…帯刀してるくらいだしな」

想「そういえば驚かれないんですね」

悠「大江戸学園の事は有名だし。俺、昔少しだけ帯刀許可のある学校に世話になったことあったから」

想「まぁ、そうなのですか。そういえば小鳥遊さんは…」

悠「あー、一応学生。ここで店するのはちと訳あり。しかし、警備が出るほど不良に狙われた場所か…」

新「ねぇねぇ?」

悠「何だ?お茶か?」

新「ちがうよー!」

悠「じゃあ、何だ。今、これからの不安で頭が混乱しかけてるんだが」

新「だーかーらー」

悠「何、得意顔して胸を張ってる。そのボリュームあるのでも触って気持ちを落ち着けろってことか?」

想「と、徳田さん、そんなはしたない!」

新「ちーがーうー」

悠「違うのか残念」

新「あたしが用心棒になってあげようかっていってるの!」

悠「あー?」

新「不良がやってきてもあたしが追っ払ってあげる」

悠「いやいやいや…なんでそうなるねん」

新「楽しそうだから。」

悠「……頭痛くなってきたぞ。ちなみに用心棒代は?」

新「お安くしとくよ。一日一食のおごりでどう?」

悠「安いのは安いな」

崇「ありじゃないか?」

悠「崇…」

崇「用心棒云々は置いといて、店に女の一人がいるのはいいだろう。」

拳二「かっかっか。確かに野郎一人の茶屋なんか、俺なら入らねぇな」

悠「お前らなぁ~」

想「あの…こちらの方は?」

悠「悪友」

崇「なら、その悪友は退散だ。」

拳二「じゃあな」

悠「うぉい!?」

崇「本当に手が必要な時は連絡しろ。気分次第で考えてやるから」

拳二「かっかっか。携帯不携帯に連絡方法があればだけどな」

悠「お前らろくな死に方しないぞ!」
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