ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【4】
ー武家屋敷寮ー
「ねえ、菜直。お客様がいらしているの?」
菜直「あ、忍……えっと、こちらは信乃さん。例の化け猫を捕まえてくれるんですって」
信乃「どうも、よろしくお願いしま……お願いするぜ」
忍「鍋島と一緒にこの屋敷にくらしております、流造寺忍です」
信乃「へえ……ルームメイトというやつだな」
菜直「ちょっと前までは、もっと大勢で共同生活していたんですけど、化け猫騒ぎで、みんな出て行っちゃって……」
忍「仕方ないわよ、菜直。誰だって、お化けの出る屋敷に住みたいなんて思わないでしょうし」
菜直「それはそうかもしれないけどっ……信乃さん!」
信乃「はっ、はい?」
菜直「本当の本当に、私たちまで心労と睡眠不足でどうにかなってしまう前に、なんとかしてくださいねっ!」
信乃「は……はい、頑張ります……」
菜直「昨日の夜もニャーニャーうるさくて、あんまり寝られなかったし……もう本当に辛いんですからっ!」
信乃「す、すいません……」
忍「……そんなに辛いんだったら、菜直も無理しなくていいのに」
菜直「何いってるの!野良猫にビビって逃げ出すなんて、私がそんな馬鹿なことをするわけ無いじゃない!!」
忍「そんなこといって、このところ眠れてないでしょ。ずっと顔色悪いし……」
菜直「大丈夫だって。それに、信乃さんが野良猫を捕まえてくれれば万事解決するんだし。ですよね?」
信乃「えっ……お、おう!もちろんだぜ!」
菜直「まあ頼もしい。ね、大丈夫だって、忍」
忍「ええ……」
ー武家屋敷寮近くー
悠「ええと……投書によると、住所はこのあたりのはずなんだけど…」
つばめ「この辺りということは、お武家さま何ですね~」
吉音「ねーこ、ねーこっ♪」
投書に書かれた住所とあたりを見比べながら歩いているおれの両隣りには、つばめと吉音が連れ添っている。おれが店をでる直前まで昼寝していた吉音が、どうして一緒にいるかというと、猫に触りたいからだそうな。
悠「新、いちおういっておくけどな。おれたちは猫を撫でに行くんじゃないからな」
吉音「うん、分かってるって。でも、剣魂じゃない本物の猫なんて珍しいから、嬉しいんだよ~。あっ!それに、あたしは悠の用心棒なわけだし」
悠「用心棒のほうはついでみたいな言い方だな」
吉音「そんなことないよ~っ」
つばめ「うふふ、中がよろしいんですのね」
悠「んっ……ま、まあそりゃな」
面と向かっていわれると、少し恥ずかしい。
吉音「えへへ~♪」
悠「それはそれとして……あの、すいません」
べつに話題を換える意味があったわけじゃないけど、おれは近くに歩いていた女生徒を呼びとめた。
女子生徒A「はい?私ですか?」
悠「ちょっと道を尋ねたいんだけど……この住所の家に行きたいんだけど、どこか分かるかな?」
そう尋ねながら、おれは投書に書かれた住所を見せた。
女子生徒A「……ああ、ここね。化け猫が出るって噂の」
悠「化け猫?」
投書には、野良ネコが出てこまっている、と書いてあったはずだが……。そんな疑問が顔に出ていたのか、女生徒はまだ聞いてないのに話し始める。
「ねえ、菜直。お客様がいらしているの?」
菜直「あ、忍……えっと、こちらは信乃さん。例の化け猫を捕まえてくれるんですって」
信乃「どうも、よろしくお願いしま……お願いするぜ」
忍「鍋島と一緒にこの屋敷にくらしております、流造寺忍です」
信乃「へえ……ルームメイトというやつだな」
菜直「ちょっと前までは、もっと大勢で共同生活していたんですけど、化け猫騒ぎで、みんな出て行っちゃって……」
忍「仕方ないわよ、菜直。誰だって、お化けの出る屋敷に住みたいなんて思わないでしょうし」
菜直「それはそうかもしれないけどっ……信乃さん!」
信乃「はっ、はい?」
菜直「本当の本当に、私たちまで心労と睡眠不足でどうにかなってしまう前に、なんとかしてくださいねっ!」
信乃「は……はい、頑張ります……」
菜直「昨日の夜もニャーニャーうるさくて、あんまり寝られなかったし……もう本当に辛いんですからっ!」
信乃「す、すいません……」
忍「……そんなに辛いんだったら、菜直も無理しなくていいのに」
菜直「何いってるの!野良猫にビビって逃げ出すなんて、私がそんな馬鹿なことをするわけ無いじゃない!!」
忍「そんなこといって、このところ眠れてないでしょ。ずっと顔色悪いし……」
菜直「大丈夫だって。それに、信乃さんが野良猫を捕まえてくれれば万事解決するんだし。ですよね?」
信乃「えっ……お、おう!もちろんだぜ!」
菜直「まあ頼もしい。ね、大丈夫だって、忍」
忍「ええ……」
ー武家屋敷寮近くー
悠「ええと……投書によると、住所はこのあたりのはずなんだけど…」
つばめ「この辺りということは、お武家さま何ですね~」
吉音「ねーこ、ねーこっ♪」
投書に書かれた住所とあたりを見比べながら歩いているおれの両隣りには、つばめと吉音が連れ添っている。おれが店をでる直前まで昼寝していた吉音が、どうして一緒にいるかというと、猫に触りたいからだそうな。
悠「新、いちおういっておくけどな。おれたちは猫を撫でに行くんじゃないからな」
吉音「うん、分かってるって。でも、剣魂じゃない本物の猫なんて珍しいから、嬉しいんだよ~。あっ!それに、あたしは悠の用心棒なわけだし」
悠「用心棒のほうはついでみたいな言い方だな」
吉音「そんなことないよ~っ」
つばめ「うふふ、中がよろしいんですのね」
悠「んっ……ま、まあそりゃな」
面と向かっていわれると、少し恥ずかしい。
吉音「えへへ~♪」
悠「それはそれとして……あの、すいません」
べつに話題を換える意味があったわけじゃないけど、おれは近くに歩いていた女生徒を呼びとめた。
女子生徒A「はい?私ですか?」
悠「ちょっと道を尋ねたいんだけど……この住所の家に行きたいんだけど、どこか分かるかな?」
そう尋ねながら、おれは投書に書かれた住所を見せた。
女子生徒A「……ああ、ここね。化け猫が出るって噂の」
悠「化け猫?」
投書には、野良ネコが出てこまっている、と書いてあったはずだが……。そんな疑問が顔に出ていたのか、女生徒はまだ聞いてないのに話し始める。