ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

拳二「ｽﾞｽﾞｯ……はぁぁ。いけるなぁ。悠、やっぱおまえ才能あるぜ」

悠「そら、ありがとよ」

紅「基本悠は万能だからな」

悠「こんな不万能な万能がいるか」

紅「アレだし。ほら、なんだけ…ほら……り…り…」
拳二「リーチ目？」

新「リンゴパイ？」

悠「林間田園都市？」

紅「ほら、あの～……リア充！」

悠「誰がリア充だよ！」

紅「リア充ってモテモテの奴をいうんだろ？」

悠「多少間違いがあるが、俺のどこがモテモテだよ」

紅「家に帰ったら真桜の嬢ちゃんをはじめ数人の女が居て、ラスタでも優日の子猫ちゃん他がいて、飯を食いにいっても、ラジオでも、ここでも新の子猫ちゃんみたいな娘がいるとか…」

拳二「死ぬべきだな。いや、俺がぶっ殺す」

悠「あのなぁ、いくら女に囲まれてもフラグも立たないのにただの友達だぞ？それをリア充呼ばわりされるのは納得いかん」

拳二「紅。このヤロウをぶっとばすぞ」

紅「おっさん、バット使うか？」

悠「なんでだよ！？」

新「おおっと、悠に手を出すならあたしが黙っちゃいないよ！」

拳二「むっ…」

紅「お、新の子猫ちゃん……闘るか？」

悠「闘るな！新もコイツらは確かにバカだけど、これでもまだ良識はあるんだ。本気で警戒しなくていい」

新「そうなんだ」

悠「あぁ。確かに拳二は見た目最悪のヤクザゴリラだけど、けっこう良い奴なんだ。」

拳二「誉めるか貶すかどっちかにしろ」

新「あはは」

紅「しかし、悠…」

悠「ん？」

紅「新の子猫ちゃんなかなかわいいな」

悠「なんだ、タイプなのか？」

紅「それは悠がじゃないのか？」

悠「新とはそういうんじゃ無いさ。ま、たしかに可愛いけどな」

紅「おーおー、ずっこいな」

悠「意味がわからん」

紅「あ、そうだ。」

悠「あー？」

紅「この団子、テイクアウトできるか？姉貴に買って帰ろうかと思ってさ。」

悠「帝さんと妃さんにか、じゃあサービスでおはぎつけとくよ。二人によろしく」

紅「おう。さんきゅ。じゃ店頑張ってな」

悠「はは、ありがと」

拳二「じゃ俺もいくか……悠」

悠「？」

拳二「(もし、次チンピラに襲われたら気を付けろ。崇がいうには王がでしゃばってくるかも知れねぇらしいぞ)」

悠「うわぁ…聞きたくなかった」

拳二「かっかっか。俺はそんな事になるとは思わねぇけどな。万が一なんかあったら連絡しろ。」

悠「優しいじゃん」

拳二「かっかっか。なんだ、今ごろ気がついたのか。案外抜けてるなお前も。」
悠「うるへーよ。さっさと行け。」

拳二「かっかっか。」

悠「ったく、あいつらは何しに来たんだか」

新「お客さんじゃない？」
悠「ま、客か？…もう昼だな。新、なにか食べたいものあるか？」

新「美味しいものをいっぱい」

悠「なんて素直な欲望…」
新「だって、ご飯が美味しいと幸せな気分になるでしょ。」

悠「なにが、だって、なのかは解らんがご飯が美味いのは確かにいいことだな」