ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【3】
ー奉行所ー
おれと吉音、二人して逢岡さんに呼び出された。
想「賭博の借金で首が回らなくなったという事案が増加しています」
そして切り出されたのは、いつかの借金と賭場の問題の事だった。
悠「やっぱり増えてるのか…」
想「そこで証言にもあつた賭場と、関連の金融屋を調べたところ、顧客の中に徳河豪俊の名前がありました。」
吉音「豪俊……」
悠「天狗党の首領か…。その名前がでてくるとは」
想「名簿や取引記録をすべて出さなければ取りつぶす……と少し脅しをかけたら、とても協力的になりましたよ。彼らも天狗党と心中する気は無いようですね」
柔和な顔でサラリという……その使い分けが逢岡さんの奉行として信頼される所なんだろうけど。
悠「でもなにか確信があったような言い方ですね。目星がついてたんすか?」
想「ええ、あの賭場の元締めが越後屋だという事はすぐにわかりましたから」
悠「越後屋……ド派手な」
想「そして、噂程度ではありますが……越後屋と天狗党には繋がりがあったのではないかと、などといわれていましたからね」
悠「それだけで調査を強行したとか……すごいっすね」
想「もともと非公認の組織ですしね。お互いのためですよ」
……このひとは敵に回しちゃならないな。
悠「つまり、越後屋が賭場で巻きあげた金が、天狗党へ流れていた可能性があるという事ですね。もしかしたらその賭博も、イカサマが絡んでるかも……」
想「あくまで可能性がある、ですが。ただそこで借金をした人物を組織的に追い詰め、構成員として組み入れていることは確かなようです。例によって自業自得ではありますが、目に余るようであれば警戒をしなければありません。いずれにしてももう少し調査をしてみます。何かあればまた報告させていただきますよ」
悠「わかりました」
吉音「はーい」
想「それで……小鳥遊君、手は大丈夫ですか?」
悠「あー、本当に平気っすよ。確かにはじいたとき右手は痛かったですけど。」
吉音「あのときはカッコ良かったよ!」
悠「……」
吉音「ん?どしたの?」
悠「いや……お前はおれを守ってくれるんだから、おれもせめてお前の秘密くらいは守ってみせるからな」
くしゃ…
吉音「んー?え、なになに急に頭撫でて、えへへ~」
悠「……」
わしゃわしゃわしゃわしゃ…!!
吉音「ちょっ、う、うにゃーー!」
悠「ふう、すっきりした。女の髪ってなんでこんなに触ってて気持ちいいんだろうか…」
想「あ、あの…」
悠「む……あ、失礼」
想「あはは……話しは変わりますが、御伽ヶ島さんについてですけど……」
悠「あー……」
想「やはり、こちらからなにか……」
悠「いえ……アレはおれ個人(?)の問題ですから気にしないでください。あいつとのケリはおれが着けます」
想「……」
悠「それにほら、今は奉行所の人間同士が連携乱しちゃあきませんからね。」
想「……わかりました。小鳥遊君も男の子ですね」
悠「立派な男ですよ。いや……どっちかというとガキかな。はは」
吉音「ねーねー、さっきから何のお話ししてるの?」
悠「おれが素敵って話し」
吉音「えー…」
悠「なんだ、その反応は…」
おれと吉音、二人して逢岡さんに呼び出された。
想「賭博の借金で首が回らなくなったという事案が増加しています」
そして切り出されたのは、いつかの借金と賭場の問題の事だった。
悠「やっぱり増えてるのか…」
想「そこで証言にもあつた賭場と、関連の金融屋を調べたところ、顧客の中に徳河豪俊の名前がありました。」
吉音「豪俊……」
悠「天狗党の首領か…。その名前がでてくるとは」
想「名簿や取引記録をすべて出さなければ取りつぶす……と少し脅しをかけたら、とても協力的になりましたよ。彼らも天狗党と心中する気は無いようですね」
柔和な顔でサラリという……その使い分けが逢岡さんの奉行として信頼される所なんだろうけど。
悠「でもなにか確信があったような言い方ですね。目星がついてたんすか?」
想「ええ、あの賭場の元締めが越後屋だという事はすぐにわかりましたから」
悠「越後屋……ド派手な」
想「そして、噂程度ではありますが……越後屋と天狗党には繋がりがあったのではないかと、などといわれていましたからね」
悠「それだけで調査を強行したとか……すごいっすね」
想「もともと非公認の組織ですしね。お互いのためですよ」
……このひとは敵に回しちゃならないな。
悠「つまり、越後屋が賭場で巻きあげた金が、天狗党へ流れていた可能性があるという事ですね。もしかしたらその賭博も、イカサマが絡んでるかも……」
想「あくまで可能性がある、ですが。ただそこで借金をした人物を組織的に追い詰め、構成員として組み入れていることは確かなようです。例によって自業自得ではありますが、目に余るようであれば警戒をしなければありません。いずれにしてももう少し調査をしてみます。何かあればまた報告させていただきますよ」
悠「わかりました」
吉音「はーい」
想「それで……小鳥遊君、手は大丈夫ですか?」
悠「あー、本当に平気っすよ。確かにはじいたとき右手は痛かったですけど。」
吉音「あのときはカッコ良かったよ!」
悠「……」
吉音「ん?どしたの?」
悠「いや……お前はおれを守ってくれるんだから、おれもせめてお前の秘密くらいは守ってみせるからな」
くしゃ…
吉音「んー?え、なになに急に頭撫でて、えへへ~」
悠「……」
わしゃわしゃわしゃわしゃ…!!
吉音「ちょっ、う、うにゃーー!」
悠「ふう、すっきりした。女の髪ってなんでこんなに触ってて気持ちいいんだろうか…」
想「あ、あの…」
悠「む……あ、失礼」
想「あはは……話しは変わりますが、御伽ヶ島さんについてですけど……」
悠「あー……」
想「やはり、こちらからなにか……」
悠「いえ……アレはおれ個人(?)の問題ですから気にしないでください。あいつとのケリはおれが着けます」
想「……」
悠「それにほら、今は奉行所の人間同士が連携乱しちゃあきませんからね。」
想「……わかりました。小鳥遊君も男の子ですね」
悠「立派な男ですよ。いや……どっちかというとガキかな。はは」
吉音「ねーねー、さっきから何のお話ししてるの?」
悠「おれが素敵って話し」
吉音「えー…」
悠「なんだ、その反応は…」