ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました
ー???ー
ある屋敷で密会が行われていた、身なりからは商人と役人である男が一人づつ、なにやら企んでいるようである
商人「それでおめおめと逃げ帰ってきたのか」
先ほど新達に打ちのめされたチンピラは情けなく返事をした。
チンピラA「へ、へぃ…。もうしわけなぃ。」
商人「貞三、お前さんは簡単に追い出せるといったのでないか?」
貞三「しかし但馬屋の旦那、そんなに強い用心棒がついているなんて聞いてないですよ」
役人「しかもお前たちをこんな目に遭わせたのは女だってんだろう?」
チンピラA「へい、ただ熊のようにでっけえ女でして…」
役人「ふむぅ。そんなとんでもない女がいるとはにわかには信じられんが…実際に大の男三人がこてんぱんで帰ってきたのだしな」
チンピラA「めんぼくねぇ…」
貞三「あの店主もなにか得体が知れやせんでした…」
部屋の隅からぼそりと声がした。
「このまま報告しても構わない?」
そこには杖をついた小柄な少女がたっていた。少女は目隠しをしていた。
但馬屋「ちょ、ちょっと待ってください」
目隠しの少女「あんたに提示している条件は、あの人からのテストなんだ但馬屋さん、あんたはそのテストに失敗しているんだよ」
但馬屋「それは重々承知しています」
目隠しの少女「もう約束の期限は過ぎてる。他にもあの人の組合に入りたい商人はいくらでもいるんだ」
但馬屋「はい…」
目隠しの少女「なぜボクがわざわざやって来たかわかる?これが最後のチャンスだって伝言を預かってきたんだ」
但馬屋「う…」
目隠しの少女「伝えたよ?それじゃボクは帰らせてもらう」
但馬屋「あの方によろしくお伝え願います」
目隠しの少女「小さな店のひとつも追い出せないようなら地上げ屋は廃業した方がいいんじゃない?」
チンピラB「な、なんだと!」
貞三「お、おい!」
チンピラの頭領の制止するのも間に合わず、かっとなったチンピラの何人かが少女に掴みかかろうとした。
目隠しの少女「バカだね。」
目隠しの少女はチンピラの腕をひらりとかわすと、チンピラの背中を杖で打ちすえた。
痛みに転げるチンピラののど元に少女の杖の先が突きつけられた。
チンピラB「ひぃ」
目隠しの少女「やられたのは熊みたいな女の子だって?本当かな?」
チンピラA「うっ…」
目隠しの少女「それじゃせいぜい頑張ることだね」
但馬屋「は、はい、わかっています」
役人「相手は随分と高飛車だな。そこまでして入る価値がある組合なのか?」
但馬屋「勿論です!貞三」
貞三「へえ」
但馬屋「もはや猶予はない。これまでみたいに悠長に店じまいを待ってるわけにはいかない」
貞三「しかし、どうします?」
役人「家主に証文に判さえ押させてしまえば、こちらでどうにかしてやる」
但馬屋「そいつは頼もしい。貞三、少々荒っぽいやり方も辞さずだ」
貞三「分かりやした。次は家主を取っ捕まえてきます」
但馬屋「頼むよ、もう失敗は許されないからね。」
ある屋敷で密会が行われていた、身なりからは商人と役人である男が一人づつ、なにやら企んでいるようである
商人「それでおめおめと逃げ帰ってきたのか」
先ほど新達に打ちのめされたチンピラは情けなく返事をした。
チンピラA「へ、へぃ…。もうしわけなぃ。」
商人「貞三、お前さんは簡単に追い出せるといったのでないか?」
貞三「しかし但馬屋の旦那、そんなに強い用心棒がついているなんて聞いてないですよ」
役人「しかもお前たちをこんな目に遭わせたのは女だってんだろう?」
チンピラA「へい、ただ熊のようにでっけえ女でして…」
役人「ふむぅ。そんなとんでもない女がいるとはにわかには信じられんが…実際に大の男三人がこてんぱんで帰ってきたのだしな」
チンピラA「めんぼくねぇ…」
貞三「あの店主もなにか得体が知れやせんでした…」
部屋の隅からぼそりと声がした。
「このまま報告しても構わない?」
そこには杖をついた小柄な少女がたっていた。少女は目隠しをしていた。
但馬屋「ちょ、ちょっと待ってください」
目隠しの少女「あんたに提示している条件は、あの人からのテストなんだ但馬屋さん、あんたはそのテストに失敗しているんだよ」
但馬屋「それは重々承知しています」
目隠しの少女「もう約束の期限は過ぎてる。他にもあの人の組合に入りたい商人はいくらでもいるんだ」
但馬屋「はい…」
目隠しの少女「なぜボクがわざわざやって来たかわかる?これが最後のチャンスだって伝言を預かってきたんだ」
但馬屋「う…」
目隠しの少女「伝えたよ?それじゃボクは帰らせてもらう」
但馬屋「あの方によろしくお伝え願います」
目隠しの少女「小さな店のひとつも追い出せないようなら地上げ屋は廃業した方がいいんじゃない?」
チンピラB「な、なんだと!」
貞三「お、おい!」
チンピラの頭領の制止するのも間に合わず、かっとなったチンピラの何人かが少女に掴みかかろうとした。
目隠しの少女「バカだね。」
目隠しの少女はチンピラの腕をひらりとかわすと、チンピラの背中を杖で打ちすえた。
痛みに転げるチンピラののど元に少女の杖の先が突きつけられた。
チンピラB「ひぃ」
目隠しの少女「やられたのは熊みたいな女の子だって?本当かな?」
チンピラA「うっ…」
目隠しの少女「それじゃせいぜい頑張ることだね」
但馬屋「は、はい、わかっています」
役人「相手は随分と高飛車だな。そこまでして入る価値がある組合なのか?」
但馬屋「勿論です!貞三」
貞三「へえ」
但馬屋「もはや猶予はない。これまでみたいに悠長に店じまいを待ってるわけにはいかない」
貞三「しかし、どうします?」
役人「家主に証文に判さえ押させてしまえば、こちらでどうにかしてやる」
但馬屋「そいつは頼もしい。貞三、少々荒っぽいやり方も辞さずだ」
貞三「分かりやした。次は家主を取っ捕まえてきます」
但馬屋「頼むよ、もう失敗は許されないからね。」