ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました【3】
ー大江戸学園:蕎麦屋ー
天釜屋「さぁて、かつきさん、これをみてもらえるかしら?」
天釜屋と名乗る男は懐から一枚の紙を取り出すと、店主である、かつきの目のまえに突き付けた。
かつき「これは……商業奉行所のっ……」
天釜屋「その通り!こうしてお奉行様からお達しはでてるのよ?」
かつき「嘘だ……そんな……」
天釜屋「さっさと出ていかないと、不法占拠でしょっ引いてもらうからね?またくるから、その時までに荷物はまとめておいてね?」
勝ち誇ったように言い放つ天釜屋。対して蕎麦屋のかつきは青い顔のままその場にくずおれた。天釜屋はごろつきを連れて出ていった。
由佳里「ううぅぅぅっ!何なんですか!あの人たち!!」
悠「悪質にもほどがあるな……」
光姫「これ、店主よ。商業奉行所への手続きに心当たりはあるのか?」
かつき「いいえ……」
光姫「ふむ、商店や住居の移動や譲歩は必ず本人でなければ手続き出来ない事になっておるはず……」
悠「そーれはっ……つまり……」
光姫「偽造か、あるいは……」
由佳里「光姫様!このまま見てみぬふりなんて出来ません!」
悠「ここで出会ったのもなにかの縁だし、なんとかしてあげたいよな」
光姫「うむ、不正に公文書を偽造したとあればことじゃ。調べてみんとのう。それに……わしはここの蕎麦が気にいった。無くしてしまうには惜しい店じゃ。店主や、今しばらくの辛抱じゃぞ。」
かつき「あなた方はいったい……」
かつきの問いに、光姫さんは笑って、ただの調査員じゃと答えた。
その日の夜……
ーとある役人の屋敷ー
天釜屋「いやぁ、奉行所からの通達を見たときのかつきの顔ときたら、てま思い出しても笑いが止まりません。これで奴も観念して出ていくでしょう。これも商業奉行所の綱平様のおかげでございます。」
綱平「はっはっは、私にかかればこの程度、造作もない事よ」
天釜屋「これでようやく、あの辺り一帯の土地を買い占めることができます」
綱平「あの辺りの建物を取り壊して、確かセレブ向けのショッピングセンターを作るんだったな。」
天釜屋「ええ、貧乏人相手ではなく、綱平様のようなセレブのためのお店です。オープンの際には、どうぞ、贔屓にしてやってくださいませ。」
綱平「そうじゃな、店が開いたら、女を連れて見にいこう。それより、天釜屋よ、なにか忘れておらぬか?」
天釜屋「これはこれは……大事なことを失念しておりました。ささ、こちらをどうぞ……」
綱平「ほぉ、最中か……」
天釜屋「どうぞお一つ手にとっみてくださいませ……」
綱平「これは……最中の下に、黄金色の菓子が見えるのぉ……」
天釜屋「お好きでございましょう?」
綱平「お主もな」
悪人ども「「がーっはっはっはっ」」
???「なぁるほどぉ……やっぱりお嬢の睨んだ通りだったわけだ……」
綱平「むっ!なにやつ!!」
???「おっと、腐敗役人の癖に勘だけはいいねぇ……あーあーあー、こんなに天井穴だらけにしちゃって……ま、聞きたいことは聞けたし、長居は無用だな……はっ!」
綱平「むぅ……逃がしたか」
天釜屋「鼠か何かの類でしょう……それよりも、わたくしの方で一席設けておりますので」
綱平「ほう、して女は」
天釜屋「上玉を数多くそろえております」
綱平「さすがは天釜屋、ぬかり無いのぅ」
悪人ども「「がーっはっはっは」」
天釜屋「さぁて、かつきさん、これをみてもらえるかしら?」
天釜屋と名乗る男は懐から一枚の紙を取り出すと、店主である、かつきの目のまえに突き付けた。
かつき「これは……商業奉行所のっ……」
天釜屋「その通り!こうしてお奉行様からお達しはでてるのよ?」
かつき「嘘だ……そんな……」
天釜屋「さっさと出ていかないと、不法占拠でしょっ引いてもらうからね?またくるから、その時までに荷物はまとめておいてね?」
勝ち誇ったように言い放つ天釜屋。対して蕎麦屋のかつきは青い顔のままその場にくずおれた。天釜屋はごろつきを連れて出ていった。
由佳里「ううぅぅぅっ!何なんですか!あの人たち!!」
悠「悪質にもほどがあるな……」
光姫「これ、店主よ。商業奉行所への手続きに心当たりはあるのか?」
かつき「いいえ……」
光姫「ふむ、商店や住居の移動や譲歩は必ず本人でなければ手続き出来ない事になっておるはず……」
悠「そーれはっ……つまり……」
光姫「偽造か、あるいは……」
由佳里「光姫様!このまま見てみぬふりなんて出来ません!」
悠「ここで出会ったのもなにかの縁だし、なんとかしてあげたいよな」
光姫「うむ、不正に公文書を偽造したとあればことじゃ。調べてみんとのう。それに……わしはここの蕎麦が気にいった。無くしてしまうには惜しい店じゃ。店主や、今しばらくの辛抱じゃぞ。」
かつき「あなた方はいったい……」
かつきの問いに、光姫さんは笑って、ただの調査員じゃと答えた。
その日の夜……
ーとある役人の屋敷ー
天釜屋「いやぁ、奉行所からの通達を見たときのかつきの顔ときたら、てま思い出しても笑いが止まりません。これで奴も観念して出ていくでしょう。これも商業奉行所の綱平様のおかげでございます。」
綱平「はっはっは、私にかかればこの程度、造作もない事よ」
天釜屋「これでようやく、あの辺り一帯の土地を買い占めることができます」
綱平「あの辺りの建物を取り壊して、確かセレブ向けのショッピングセンターを作るんだったな。」
天釜屋「ええ、貧乏人相手ではなく、綱平様のようなセレブのためのお店です。オープンの際には、どうぞ、贔屓にしてやってくださいませ。」
綱平「そうじゃな、店が開いたら、女を連れて見にいこう。それより、天釜屋よ、なにか忘れておらぬか?」
天釜屋「これはこれは……大事なことを失念しておりました。ささ、こちらをどうぞ……」
綱平「ほぉ、最中か……」
天釜屋「どうぞお一つ手にとっみてくださいませ……」
綱平「これは……最中の下に、黄金色の菓子が見えるのぉ……」
天釜屋「お好きでございましょう?」
綱平「お主もな」
悪人ども「「がーっはっはっはっ」」
???「なぁるほどぉ……やっぱりお嬢の睨んだ通りだったわけだ……」
綱平「むっ!なにやつ!!」
???「おっと、腐敗役人の癖に勘だけはいいねぇ……あーあーあー、こんなに天井穴だらけにしちゃって……ま、聞きたいことは聞けたし、長居は無用だな……はっ!」
綱平「むぅ……逃がしたか」
天釜屋「鼠か何かの類でしょう……それよりも、わたくしの方で一席設けておりますので」
綱平「ほう、して女は」
天釜屋「上玉を数多くそろえております」
綱平「さすがは天釜屋、ぬかり無いのぅ」
悪人ども「「がーっはっはっは」」