ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました
ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー
由真「そうよ!和風カフェ「ねずみや」。信じられない。よりにもよってうちの店の隣に茶店を出すなんて」
悠「(俺がこの場所を決めた訳じゃないんだけど…)そんなこと言われてもな。」
由真「……見損なった。チンピラとぐるになって店を手に入れて、悪びれもしないなんて。これからは小鳥遊と私は商売敵だからね!」
悠「は?っか、あんなに繁盛してるんだから競合店が出来たって構わんだろ。ケチだな。」
由真「あのねぇ!何も私はケチでいってるんじゃないわよ。こないだみたいに不良が集まって、またうちにまで迷惑を…」
「由真姉!」
ややとげのある声と同時に、ねずみやからショートカットの女の子が、小走りにやってきた。
由真「あ、唯」
唯「あ、唯、じゃないよ!ボクひとりじゃフロアさばききれないんだからぁ!」
由真「ごめんごめん。今すぐに戻るから~。そ、そんなわけだから仕事に戻るわ!うちの営業妨害は絶対にしないこと!いいわね!」
悠「ちょい待て、営業妨害って…いっちまったよ……はぁ。ズズッ…あーお茶が美味い。」
「ふむ、たしかによい香りじゃな」
悠「あー?」
振り替えるとえらく小柄な女の子がこちらを見上げていた。
「この茶店は営業中なのか?」
悠「一応ね。見ての通りの開店休業状態だけど」
「まあ、隣があの「ねずみや」では致し方あるまい」
悠「ねずみやってそんな人気のある店なのか?」
「当たり前じゃ、学園全体でも屈指の人気店でわざわざ新宿の端からくる客もいるくらいじゃ。かくいうわしも「ねずみや」目あてで来たわけじゃしな」
悠「ひゅ~、そいつは敵いっこ無いな。」
「まぁそうじゃな。こんな華のない店に好き好んでくる客はそうはおらんじゃろう」
悠「言いたいこといってくれるなぁ」
「光姫さまー」
悠「また増えた…」
「はぁはぁ。今からだと一時間待ちだそうです」
光姫「一時間か…」
「あの、お名前を出してお願いしてきましょうか?」
光姫「いや、それには及ばん。今日はこの店で休んでいくことにする。」
悠「あー?」
光姫「なんじゃその困ったような顔は?営業しておるのじゃろう?」
悠「あー…はい。いらっしゃいませ。」
光姫「茶を二つじゃ。」
悠「はい、畏まりました。そちらの縁台に座ってしばらくお待ちください」
「よろしいのですか、光姫さま?」
光姫「よいよい。「ねずみや」は人気店だ。またいつだってゆける。しかしこのような小さな地味な店は次に来たときにあるかどうかはわからんぞ」
「なるほど~」
悠「聞こえてんだけど」
光姫「うむ、聞こえるようにいっておる」
悠「……」
光姫「期待しておらんわけではないのだぞ?先ほどお主がすすっておった茶、あれは確かによい香りじゃった」
悠「そりゃどうも。(悔しいから一番時間のかかる淹れかたしてやろう。)」
由真「そうよ!和風カフェ「ねずみや」。信じられない。よりにもよってうちの店の隣に茶店を出すなんて」
悠「(俺がこの場所を決めた訳じゃないんだけど…)そんなこと言われてもな。」
由真「……見損なった。チンピラとぐるになって店を手に入れて、悪びれもしないなんて。これからは小鳥遊と私は商売敵だからね!」
悠「は?っか、あんなに繁盛してるんだから競合店が出来たって構わんだろ。ケチだな。」
由真「あのねぇ!何も私はケチでいってるんじゃないわよ。こないだみたいに不良が集まって、またうちにまで迷惑を…」
「由真姉!」
ややとげのある声と同時に、ねずみやからショートカットの女の子が、小走りにやってきた。
由真「あ、唯」
唯「あ、唯、じゃないよ!ボクひとりじゃフロアさばききれないんだからぁ!」
由真「ごめんごめん。今すぐに戻るから~。そ、そんなわけだから仕事に戻るわ!うちの営業妨害は絶対にしないこと!いいわね!」
悠「ちょい待て、営業妨害って…いっちまったよ……はぁ。ズズッ…あーお茶が美味い。」
「ふむ、たしかによい香りじゃな」
悠「あー?」
振り替えるとえらく小柄な女の子がこちらを見上げていた。
「この茶店は営業中なのか?」
悠「一応ね。見ての通りの開店休業状態だけど」
「まあ、隣があの「ねずみや」では致し方あるまい」
悠「ねずみやってそんな人気のある店なのか?」
「当たり前じゃ、学園全体でも屈指の人気店でわざわざ新宿の端からくる客もいるくらいじゃ。かくいうわしも「ねずみや」目あてで来たわけじゃしな」
悠「ひゅ~、そいつは敵いっこ無いな。」
「まぁそうじゃな。こんな華のない店に好き好んでくる客はそうはおらんじゃろう」
悠「言いたいこといってくれるなぁ」
「光姫さまー」
悠「また増えた…」
「はぁはぁ。今からだと一時間待ちだそうです」
光姫「一時間か…」
「あの、お名前を出してお願いしてきましょうか?」
光姫「いや、それには及ばん。今日はこの店で休んでいくことにする。」
悠「あー?」
光姫「なんじゃその困ったような顔は?営業しておるのじゃろう?」
悠「あー…はい。いらっしゃいませ。」
光姫「茶を二つじゃ。」
悠「はい、畏まりました。そちらの縁台に座ってしばらくお待ちください」
「よろしいのですか、光姫さま?」
光姫「よいよい。「ねずみや」は人気店だ。またいつだってゆける。しかしこのような小さな地味な店は次に来たときにあるかどうかはわからんぞ」
「なるほど~」
悠「聞こえてんだけど」
光姫「うむ、聞こえるようにいっておる」
悠「……」
光姫「期待しておらんわけではないのだぞ?先ほどお主がすすっておった茶、あれは確かによい香りじゃった」
悠「そりゃどうも。(悔しいから一番時間のかかる淹れかたしてやろう。)」