ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【8】
ー大江戸学園:林内ペンションー
悠の詩的のおかげで、今朝の朝食は大成功だった。
葉月は食べだしたとたん、目を丸くした。
葉月「どれもすごく美味しい。どうなってるの?」
飴矢はグルメブロガーだけに、普段との違いに一目で気づいた。飴矢はスマホで撮影してから食べ始める。
飴矢「思った通り旨い。これは皿井さんが作ったんじゃないね。」
皿井「やっぱり、わかりますか。実は小鳥遊さんに教わったんです。」
飴矢「そうだろうと思った。まあ、もとのレベルが低いからね。」
和人は朝食の時間が終わった後、賄を食べたが、ボイルして焼いた粗びきソーセージを噛むたびにジューシーな肉汁が弾けて、たまらない旨さだった。
この調子で、きょうの夕食も悠のアドバイスを受けたらいい。そう思っていたが、午後にって食材を買いに行く前、悠から電話があって、自分の店の方が忙しいらしく夜に夕食までに顔を出せるかわからないといわれた。
皿井も悠を当てにしていたらしく不安げな表情でいった。
皿井「メインディッシュはどうしよう。当初の予定じゃラーメンだったけど。」
和斗「ラーメンですか」
皿井「うん。この辺りはラーメン屋がないから、珍しいかと思って」
和斗もしばらくラーメンは食べていないから賛成したが、皿井がちゃんと作れるのかが気がかりだった。サイドメニューは餃子と冷奴、ご飯の注文があった場合はザーサイをつける。
食材の買い出しを終えてペンションに戻ってきたのは、四時前だった。リビングダイニングでは、飴矢が今日もエアコンの真下でスマホに何か入力していて、葉月はノートパソコンにむかっている。
飴矢から夕食は何かと聞かれて、それに答えた。
飴矢「今日もあの人……小鳥遊さんに相談するの?」
和斗「いえ、今日は何か用事があるそうで…」
飴矢「じゃあ、今日の夕食はいらない。鮒口で食べてくるから。」
葉月「飴矢さん冷たいですね。食べてあげればいいのに。」
飴矢「僕は読者の為に美味しい物を食べなきゃいけないんだ。皿井さんは良い人だけど、情に流されるわけにはいかないよ。」
四時を回って厨房に入り、夕食の準備を手伝った。
ラーメンは鶏ガラベースの醤油ラーメンで、麺は中華風の縮れ麺、餃子は豚の挽肉とキャベツとニラを餡にした。餡はボウルに入れて、醤油、ニンニク、砂糖、片栗粉、塩コショウ、ごま油で下味をつけたが、難しいのは包み方だった。
皿井は料理本を見ながら、慣れない手つきで包んでいる。和人も見様見真似とあって、包み終わった餃子は形が歪だった。
悠の詩的のおかげで、今朝の朝食は大成功だった。
葉月は食べだしたとたん、目を丸くした。
葉月「どれもすごく美味しい。どうなってるの?」
飴矢はグルメブロガーだけに、普段との違いに一目で気づいた。飴矢はスマホで撮影してから食べ始める。
飴矢「思った通り旨い。これは皿井さんが作ったんじゃないね。」
皿井「やっぱり、わかりますか。実は小鳥遊さんに教わったんです。」
飴矢「そうだろうと思った。まあ、もとのレベルが低いからね。」
和人は朝食の時間が終わった後、賄を食べたが、ボイルして焼いた粗びきソーセージを噛むたびにジューシーな肉汁が弾けて、たまらない旨さだった。
この調子で、きょうの夕食も悠のアドバイスを受けたらいい。そう思っていたが、午後にって食材を買いに行く前、悠から電話があって、自分の店の方が忙しいらしく夜に夕食までに顔を出せるかわからないといわれた。
皿井も悠を当てにしていたらしく不安げな表情でいった。
皿井「メインディッシュはどうしよう。当初の予定じゃラーメンだったけど。」
和斗「ラーメンですか」
皿井「うん。この辺りはラーメン屋がないから、珍しいかと思って」
和斗もしばらくラーメンは食べていないから賛成したが、皿井がちゃんと作れるのかが気がかりだった。サイドメニューは餃子と冷奴、ご飯の注文があった場合はザーサイをつける。
食材の買い出しを終えてペンションに戻ってきたのは、四時前だった。リビングダイニングでは、飴矢が今日もエアコンの真下でスマホに何か入力していて、葉月はノートパソコンにむかっている。
飴矢から夕食は何かと聞かれて、それに答えた。
飴矢「今日もあの人……小鳥遊さんに相談するの?」
和斗「いえ、今日は何か用事があるそうで…」
飴矢「じゃあ、今日の夕食はいらない。鮒口で食べてくるから。」
葉月「飴矢さん冷たいですね。食べてあげればいいのに。」
飴矢「僕は読者の為に美味しい物を食べなきゃいけないんだ。皿井さんは良い人だけど、情に流されるわけにはいかないよ。」
四時を回って厨房に入り、夕食の準備を手伝った。
ラーメンは鶏ガラベースの醤油ラーメンで、麺は中華風の縮れ麺、餃子は豚の挽肉とキャベツとニラを餡にした。餡はボウルに入れて、醤油、ニンニク、砂糖、片栗粉、塩コショウ、ごま油で下味をつけたが、難しいのは包み方だった。
皿井は料理本を見ながら、慣れない手つきで包んでいる。和人も見様見真似とあって、包み終わった餃子は形が歪だった。