ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【8】
ー大江戸学園:林内ペンションー
水都光姫さんに料理指導の打診を受けておれはペンションとやらに足を運んだ。山から吹きおろす涼しい風に、木々がざわめいている。
悠「ほー、立地としては悪くないな。ここまでも険しいってほどの道でもないし。」
吉音「森林浴ってやつだね。」
迦楼羅「ハイキングだな。」
城「でも、ここを行き来するとなると結構な運動量ですね。」
悠「……吉音と城派まだ分かるんだが、なんでカルラまでいるんだ?」
迦楼羅「昨日話を聞いてたから」
悠「アッハイ。」
深く突っ込むのはやめておいて……もう少しペンションの周りを確認する。屋根付きのウッドテラスには、八人掛けのテーブルとバーベキューコンロがある。その向こうには芝生が植わった庭だ。
実にペンションらしいペンションだ。と、その時、箒を持った青年が外へと出てきた。そしてこちらに気付くと声をかけてくる。
「あ、いらっしゃいませ。ご予約のお客さんですか?」
悠「いや、客というか光姫さんに依頼を受けてきた者なんだが……。オーナーさんかな?」
「あ、いえ、僕はバイトのものです。どうぞ、中に入ってください。オーナー!」
バイトの後に続いておれ達も中へと進んだ。玄関を入ってすぐに、広々としたリビングダイニングがある。ウッドテラスを面した側は全面が窓になっていて、芝生が植わった庭と森が見える。木の質感を生かした内装は落ち着いた雰囲気で、宿泊客は食事の時以外も、ここでくつろいでいるのだろう。
「ああ、どうもどうも、よくいらしてくださいました。私がオーナーの皿井明弘(さらいあきひろ)です。」
悠「どうも初めまして、小鳥遊悠です。それと……」
吉音「吉音です!」
迦楼羅「迦楼羅だ。」
城「城厘です。」
悠「すいません、うちの従業員と連れみたいなもんです。」
皿井「まぁ、おかけください。暑かったでしょう冷たい麦茶を用意しますから。あ、それと彼はバイトの湯原君です。」
湯原「湯原和人です。こちらには住み込みでバイトをしています。」
悠「住み込みでバイトを入れてるってことは結構繁盛してねんじゃないのか?」
皿井「さすがに一人で全てを切り盛りするのは難しいですからね。ですが、湯原君は真面目で手際もよくてほんと大助かりですよ。」
湯原「いや、そんな……」
悠「ちなみに料理の方はオーナーさんが?」
皿井「一応はそういう形ですが調理補助として湯原君に手伝ってもらっていることも多いですね。」
水都光姫さんに料理指導の打診を受けておれはペンションとやらに足を運んだ。山から吹きおろす涼しい風に、木々がざわめいている。
悠「ほー、立地としては悪くないな。ここまでも険しいってほどの道でもないし。」
吉音「森林浴ってやつだね。」
迦楼羅「ハイキングだな。」
城「でも、ここを行き来するとなると結構な運動量ですね。」
悠「……吉音と城派まだ分かるんだが、なんでカルラまでいるんだ?」
迦楼羅「昨日話を聞いてたから」
悠「アッハイ。」
深く突っ込むのはやめておいて……もう少しペンションの周りを確認する。屋根付きのウッドテラスには、八人掛けのテーブルとバーベキューコンロがある。その向こうには芝生が植わった庭だ。
実にペンションらしいペンションだ。と、その時、箒を持った青年が外へと出てきた。そしてこちらに気付くと声をかけてくる。
「あ、いらっしゃいませ。ご予約のお客さんですか?」
悠「いや、客というか光姫さんに依頼を受けてきた者なんだが……。オーナーさんかな?」
「あ、いえ、僕はバイトのものです。どうぞ、中に入ってください。オーナー!」
バイトの後に続いておれ達も中へと進んだ。玄関を入ってすぐに、広々としたリビングダイニングがある。ウッドテラスを面した側は全面が窓になっていて、芝生が植わった庭と森が見える。木の質感を生かした内装は落ち着いた雰囲気で、宿泊客は食事の時以外も、ここでくつろいでいるのだろう。
「ああ、どうもどうも、よくいらしてくださいました。私がオーナーの皿井明弘(さらいあきひろ)です。」
悠「どうも初めまして、小鳥遊悠です。それと……」
吉音「吉音です!」
迦楼羅「迦楼羅だ。」
城「城厘です。」
悠「すいません、うちの従業員と連れみたいなもんです。」
皿井「まぁ、おかけください。暑かったでしょう冷たい麦茶を用意しますから。あ、それと彼はバイトの湯原君です。」
湯原「湯原和人です。こちらには住み込みでバイトをしています。」
悠「住み込みでバイトを入れてるってことは結構繁盛してねんじゃないのか?」
皿井「さすがに一人で全てを切り盛りするのは難しいですからね。ですが、湯原君は真面目で手際もよくてほんと大助かりですよ。」
湯原「いや、そんな……」
悠「ちなみに料理の方はオーナーさんが?」
皿井「一応はそういう形ですが調理補助として湯原君に手伝ってもらっていることも多いですね。」