ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【8】

ー大江戸学園:茶屋小鳥遊堂ー

悠「とーりーあーえーずーはーなーれーろーー!」
ぐぐっ!
迦楼羅「わかった、それでいつ結婚する?」

城「いっさいブレない、折れない、そして離れない。」

左近「一貫してるって意味じゃ大したもんでさぁ。」

寅「帰るか」

悠「ひとりにしないでって!」

寅「ひとりにじゃなく、二人きりにしてやろうという心遣いだろうが。」

左近「おっ、上手いこと言いますねぇ。」

悠「やかましいわ!!」

寅「あ?」

悠「とりあえず、ここは店だ。そして営業中だ。席について注文するか出るかしろ!」

迦楼羅「分かった。じゃあ座る。」

城「素直なところもあるみたいですよ。」

左近「仕事が終わるまでお客として居座れるという答えに行きついただけじゃないですか?」

悠「ひぇ…」

城「あ、メニューです。」

迦楼羅「あん、ありがとう。どうしようかなー、お茶とお菓子のセットにしようかな。」

左近「……ああやってると普通の女子高生って感じですね。」

寅「知らん。」

城「あの、お団子とお茶のセットの注文はいりました。」

悠「……あいよー。」

迦楼羅「ところで、本当に悠が作ってるの?」

城「あっ、はい、お料理は全部悠さんが作っています。」

迦楼羅「凄い楽しみだ!!」

左近「あれ、こんなテンションで小鳥遊さんが大好きな女性がもう一人いたような…。」

寅「臥劉だろ。……そういや、似てんな思考ってか行動が……」

左近「ひと悶着が起こらなきゃいいんですけどね。」

寅「起こったとしても俺らには関係ねぇ。」

悠「全部聞こえてんだよ。やめろよ、不穏なこと言うの。やめろよっ!!」
カタカタ

城「こぼれます、お茶こぼれますよ!?」

悠「も、持っていけ。」

城「はい、お待たせしました。」

迦楼羅「ありがとう、いただきます。」

悠「ふぅ……とりあえずはこれでOk」

寅「ただ問題ごとを先送りにしてるだけじゃねぇか?」

悠「……」

寅「人が話してんのにどっち向いてんだ殺すぞ」

悠「無茶苦茶言ってくれる。」

「すまんが、ちょいと良いかのう?」

悠「はい?って……光姫さん、いらっしゃいませ。」

光姫「賑やかなところすまんがちょいと頼みたいことがあるんじゃが、良いかな?」

悠「えーと……おれにですか?」

光姫「うむ。ちょいと仕事を頼みたくてのう。まずは話を聞いて貰いたいんじゃ。」
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