ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【8】

ー大江戸学園:茶屋小鳥遊堂ー

悠「大分客がはけてきたな。」

城「ですね」

悠「うちの店でも忙しいことがあるんだなって言いたそうな顔してんな。」

城「言いがかりが過ぎませんか!?」

寅「実際その通りだろ」

左近「ここまでムラッ気のあるお店もふつうありませんしね。」

悠「お前ら……。っか、今日はなんか長居してるな。普段は飯食ったらさっさと帰るのに」

寅「別にいいだろ」

左近「寅さん、オーバートレーニングで注意受けて今日は完全にオフなんでさぁ。」

寅「拳を治したいならとにかく腕を使うなといわれたから拳以外を重点的にトレーニングしてただけなんだがな……。」

悠「というか休めといわれてるんだろ…。大人しく休んどけよ。」

寅「うるせぇ。」

悠「おかしいな、ねぎらいの言葉をかけただけなのに罵声で返される。」

寅「お前にそういうことを言われても嫌味にしか思えねぇんだよ。」

悠「流石にそれはひねくれ過ぎでは?」

寅「あ?」

悠「城、なんとかいってやれ。」

城「あの、お客さんが来てますよ。」

悠「はい、いらっしゃー……」

迦楼羅「いらっしゃたぞ、悠!さぁ、結婚しよう!!」

悠「ふぉわぁ…」

寅「どんな声出してんだ」

左近「そしてあちらの魏のお嬢さんは挨拶が告白になってますね。」

悠「カルラ……どうしてここに、というかなんでここを知ってるんだ…。」

迦楼羅「調べれば簡単にわかるぞ?」

悠「まったく情報がないはずの人間を調べたら簡単にわかるってのはどういうことなんだろうな……。」

左近「情報がないってことはないでしょうよ。小鳥遊兜馬の息子、闘技会で準優勝、他にも久秀さんの会社の関係……そこら辺から調べたらわからないこともないはずでさぁ。まぁ、それを差し引いても……魏の仕事がすごいってことでしょうけどね。」

迦楼羅「そんなことより新居はどこにする?子供は何人作ろうか!!」
抱きっ!
悠「あー……助けて?」

寅「知るか」

左近「邪魔になったらあれですし、私らは帰ります?」

悠「待って、一人にしないで!」
ググッ
迦楼羅「チュー!」

城「スゴイ、悠さんが本気で引き剥がそうとしてるのに押しとどめるのでせいいっぱいだ……。」

左近「まぁ、飛びついて抱きつくってことができてる時点で相当な体力がないとできやしませんしね。」

寅「ていうか、俺らは何を見せられてんだ。」
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