ｰ大江戸学園ｰ

由真「こら、輝！わたしが小鳥遊君と話しているのになんで邪魔するのよ」

「会話っていうか、もうすでに営業トークじゃないのかにゃ？」

由真「な、なんですって」

「ねぇねぇお兄さん。ちょっとお話聞かせてもらってもいいかなぁ？」

悠「あー？っか、きみだれ？」

輝「おっととごめんごめん。また先走っちまった。おいらは輝。比良賀輝(ひらがてる)ってんだ、よろしく！」

悠「おう、よろしく」

輝「で、この大江戸学園でこういうもんを出版(だ)させてもらってるんだけどね」

悠「これは…新聞？」

輝「そう「エレキ新聞」おいらが作ってる瓦版さ」

悠「へぇ、そうなんだ。すごいな」

由真「すごくないわよ。だって輝の新聞ってガセネタばっかりなんだから」

輝「ガセネタばっかりだって！？そいつは聞き捨てならないぞ！せめて半分ていってくれ」

悠「半分はガセかい…」

新聞に目を通してみた。
たしかに胡散臭い見出しが多い。

由真「こんな新聞の書き方していいならなんだって書けるじゃない」

輝「そんな訳でお兄さんのインタビューを取らせておくれよ。」

悠「なんでそんなわけでなんだか分からんが、特に面白いことは答えられないし。おれ部外者だぞ」

輝「大江戸学園に部外者ってすっごく珍しいんだよ。」

悠「それただ不審者の締め上げじゃん。ガセよりひどいぞ。っか、おれ昼飯食いに来ただけだし」

輝「むむっ」

新「お昼御飯！」

悠「うわあ！？」

新「おはようございます」

悠「お、おはよ。」

新「お昼休み？」

悠「そ、そうらしいな」

新「よし、お昼御飯をたべにいこう！」

悠「元よりそのつもりだがお前が俺を誘ったよな？」

新「一食奢りだよ」

悠「それ目的か！！」

新「はい、しゅっぱーつ！」

悠「うにゃーー！？」

由真「……」

輝「……」



～強制移動中～



ｰ大江戸学園:食堂ｰ

悠「そんなに引っ張らなくても逃げないよ」

新「違うよ。早くいかないとご飯が逃げちゃうんだよ」

悠「飯が逃げるってなんだよ…まぁ、いいや。俺はなに食うかな…」

新「いつものちょうだい」

「あいよ～」

悠「お、常連ぽいな。じゃ、おれも同じで」

「ええっ！？」

悠「なんだ？」

「あんた「新さんスペシャル」を注文するつもりかい」

悠「なにそれ」

「この新さん専用の特別メニューなんだけど」

悠「新、お前特別メニューなんかあるのか」

新「えへへ」

「こっちゃ別に構わないんだけどね。」

悠「いいよ、同じの二つたのむ」

「あいよ。じゃそっちのカウンターで受け取ってくれ。」

悠「……おい新？一応聞くが、お前、変な虫とか蛇とか好物だったりしないよな。ミハイルみたいに」

新「しないよぉ、あたしおばけじゃないもん！」

悠「ならいいけど…」