ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【7】

ー大江戸学園:茶屋小鳥遊堂ー

城「おはようございます。」

悠「おはよう。ホントに来たんだな」

城「えぇ…。」

悠「とりあえず今日から働いてもらう。分かってると思うがふざけた真似をしたら顔面のど真ん中に拳をゆっくりと時間を掛けて押し込んでいくから覚悟しておけ。」

城「ただ殴るってことじゃなく時間を掛けてめり込ますっていうのが悍ましいんですけど。」

悠「半分くらい埋まったら開放してやる。」

城「それ陥没してるんですが……」

悠「じゃあ、やることを説明していく。メモを取っても取らなくていいし、何度聞いても答えてはやる。」

城「…………一回聞き直すごとにどうなるんですか?」

悠「皮膚をひとつまみぶん千切っていく」

城「言ってることがさっきから恐ろしすぎるんですけど」

悠「ふふっ」

城「なに笑ってるんですか!?」

悠「安心しろ、こんなこというのはお前にだけだ、特別だぞ」

城「こういう特別は一切いらないです!!」

悠「それでやることだが」

城「は、はい」

悠「とりあえず店開くまでは掃除、開店になったら接客だ。具体的には客に声をかけてテイクアウトか店内で食うか確認して案内。」

城「はい。」

悠「テイクアウトの場合は注文を聞いておれに伝えろ品物用意するから、それを支払いしてもらって渡す。」

城「はい。」

悠「イートイン客はまず席に案内、メニューを渡す。すぐに注文する客もいるからこの注文長は常に持っとけ。すぐに注文しない客だったらいったん離れて水の準備。注文の品をかいたら注文票を調理場の前のボードに貼りつけつつオーダーをおれに伝えろ。」

城「はい。」

悠「基本的にお前は接客とレジだけがメインだ。料理とか茶を入れるのは全ておれがやる。」

城「わかりました。」

悠「一応聞いとくが……バイト経験はあるか?」

城「ないです。」

悠「だろうな、何かそんな感じしたわ。ま、とりあえず開店時間まで掃除してろ。あ、調理場はおれがやるから、それ以外をやれ。道具は奥の部屋にある。」

城「了解しました。」

悠「よし、働け。」


~数時間後~


城「……あの」

悠「なんだ」

城「開店してからお客さん来てないんですが……。というか、前のお店は凄い行列なんですが……。」

悠「ああ、あっちの店は人気店なんだよ。美人の三姉妹でやっててな。それ姉妹目当てのリピーターも多い。」

城「は、はぁ…」

悠「うちにもちらほらとリピーターはいるが……まぁ、それはいい。手が空いてる間はお前はこれで遊んでろ。」
ポイッ

城「わっ、な、なんですかこのピンポン玉」

悠「それを落とさないように空中にバウンドさせ続ける。最初は1玉、もし同時に3玉できるようになったら次の鍛錬を世話をしてやる。」
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