ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【7】

ー大江戸学園:茶屋小鳥遊堂ー

光姫「ふぅ……すっかり馳走になった」

悠「おそまつさんです。」

光姫「どれも十分に商品として出せるレベルだったが若干、味付けが濃いようじゃな。」

悠「昼定食のオカズ枠で出す予定ですからね。かちっとした食事というよりは、白飯が進むってのをメインにしていく予定なんです。」

光姫「なるほどな。どうりで……儂も白米を食べ進めてしまうわけじゃ…。」

悠「おかわりするほどに」

光姫「このことは由香里には内緒じゃぞ。」

悠「了解です。」

光姫「悠の容態は大体わかったが他のものはどうなんじゃ?」

悠「全員を知ってるわけじゃないですが……おれが知る限り一番回復が早かったのは金剛ですね。視力も回復して2週間もしないうちにトレーニングを再開したみたいで……。」

光姫「驚異の回復力というかなんというか……」

悠「回復力もですが肉体的な部分が異常ですね。室淵のおっさん、ユリウス、凍夜、おれにさんざん打たれて骨の一本も折れてなかったみたいですし。っか、【鬼鏖】でカウンター極めたの頬骨すら砕けてなかったみたいだし。」

光姫「わりといっとることが無茶苦茶なんだが……」

悠「まぁ、金剛は余裕で復帰してるって感じですね。摩耶も先日顔出しに来てくれたけど元気そうでしたよ。」

光姫「寅はどんな感じじゃ?」

悠「あー……寅は結構難儀してるみたいですね。周りには再起不能っていわれてますし。」

光姫「……右拳か」

悠「えぇ、知っての通り、あの加納アギトの肘で穿たれましたからね。原形をとどめてるだけでも奇跡的といってもいい。」

光姫「それでどうしとるんじゃ?」

悠「とりあえず砕けた拳、骨の治療に集中してるみたいですね。個人で酸素カプセルまで購入してるみたいだし。とにかく一秒でも早く戦線復帰するつもりでしょう。」

光姫「治療の間、休むつもりもないようじゃな。」

悠「止まってたらどんどん筋肉が落ちていきますからね。右拳は集中治療、それ以外は鍛錬を続けるでしょうね、寅は」

光姫「どいつもこいつも……」

悠「まったくですよねぇ」

光姫「お前さんもじゃからな」

悠「ファッ!?」

光姫「それにしてもアレだけの激闘を終えてほとんどの者が既に回復し終わっているのが何ともまぁ……。」

悠「英の処置が完璧だったんでしょうね。性格には難ありだけど医者としては柳も認めてるレベルでしたし。」
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