ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【7】
ー絶命闘技会ドーム:闘技場ー
鞘香『レフリーはチーター服部。ベテランが捌きます。』
チーター服部「……トーナメントで俺が担当するのはこの仕合が最後だ。正直、準決勝、決勝とレフリーとして立ち合いたい気持ちはある。だが、これだけは確信している。今大会ベストバウトは間違いなくこの仕合になる。最も間近で見届けられること、至極光栄だぜ。」
初見「…………フ~~思いっきりハードル上げてくれちゃって、まあ……」
アギト「…………服部。頃合いだ。」
鞘香『さあッ!始まるぞ!!!三回戦最後の通過者はどっちだ!!?』
チーター服部「構えてェェアァッ!!ッ~~~~始めッ!!!!」
「「「「ウオオオオオオおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!」」」」
三回戦最終仕合、開戦。
同時、初見泉は普通に歩きだした。
金剛「!(構えない、「絶好調」な証拠だ。)」
対して【牙】は構えていた。猫足立ちで両手を縦に備える。
鞘香『これは珍しい!加納選手がアップライトの構え!五代目【牙】を襲名し、闘技仕合に参戦したばかりの頃、アップライトを多用していたという加納選手。ここにきて原点の構えに戻してきた意図とはいったい!?』
金剛「……(何を考えている?)」
鞘香『片や散歩のように歩みを進める初見!片や日頃のスタイルを捨てガッチリと構える加納!邂逅は間近です!』
初見「……(そうそうこの感じでいいんだ……こういう立ちあがりが理想的なわけよ。)」
二回戦みたいな「速攻」は、好みじゃねえんだ。……うん、俺のスタイルじゃねえな。大体、どいつもこいつも馬鹿の一つ覚えみたいに速攻を仕掛けてくるよな。
……理解できんぜ、何をそんなに急ぐかね?……とか考えてる間に、到着っと。
加納アギトの間合いギリギリで停止する。
城「!!あそこは【牙】の…」
更に前へほんのわずかににじり出ようとした瞬間、ザブッと風が舞った。
初見「……おー怖え。薙刀を相手にしてるみてえだ。」
初見の足下の地面が「裂けて」いる。
鞘香『な、なんだ!!?地面になぎ払ったような跡が!!!』
城「な、なんですいまの…」
悠「左ローだ。」
アギトが動いたようには見えない。それほど速い左のローキック。もはやそれは蹴りではない刃物だ。
初見「……」
さあて……労働の時間だ。
棒立ちでいる初見は肉眼では感知できない程度に膝が下がった。
瞬間、牙の左ミドル一閃。泉は両碗でガード。追撃に右のストレート、当然これもガードする……が、後方に大きく吹き飛ばされた。
膝の関節を巧みに使い衝撃をいなしているのにもかかわらず打たれた腕が足が軋み痛みに似た痺れが纏った。
鞘香『レフリーはチーター服部。ベテランが捌きます。』
チーター服部「……トーナメントで俺が担当するのはこの仕合が最後だ。正直、準決勝、決勝とレフリーとして立ち合いたい気持ちはある。だが、これだけは確信している。今大会ベストバウトは間違いなくこの仕合になる。最も間近で見届けられること、至極光栄だぜ。」
初見「…………フ~~思いっきりハードル上げてくれちゃって、まあ……」
アギト「…………服部。頃合いだ。」
鞘香『さあッ!始まるぞ!!!三回戦最後の通過者はどっちだ!!?』
チーター服部「構えてェェアァッ!!ッ~~~~始めッ!!!!」
「「「「ウオオオオオオおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!」」」」
三回戦最終仕合、開戦。
同時、初見泉は普通に歩きだした。
金剛「!(構えない、「絶好調」な証拠だ。)」
対して【牙】は構えていた。猫足立ちで両手を縦に備える。
鞘香『これは珍しい!加納選手がアップライトの構え!五代目【牙】を襲名し、闘技仕合に参戦したばかりの頃、アップライトを多用していたという加納選手。ここにきて原点の構えに戻してきた意図とはいったい!?』
金剛「……(何を考えている?)」
鞘香『片や散歩のように歩みを進める初見!片や日頃のスタイルを捨てガッチリと構える加納!邂逅は間近です!』
初見「……(そうそうこの感じでいいんだ……こういう立ちあがりが理想的なわけよ。)」
二回戦みたいな「速攻」は、好みじゃねえんだ。……うん、俺のスタイルじゃねえな。大体、どいつもこいつも馬鹿の一つ覚えみたいに速攻を仕掛けてくるよな。
……理解できんぜ、何をそんなに急ぐかね?……とか考えてる間に、到着っと。
加納アギトの間合いギリギリで停止する。
城「!!あそこは【牙】の…」
更に前へほんのわずかににじり出ようとした瞬間、ザブッと風が舞った。
初見「……おー怖え。薙刀を相手にしてるみてえだ。」
初見の足下の地面が「裂けて」いる。
鞘香『な、なんだ!!?地面になぎ払ったような跡が!!!』
城「な、なんですいまの…」
悠「左ローだ。」
アギトが動いたようには見えない。それほど速い左のローキック。もはやそれは蹴りではない刃物だ。
初見「……」
さあて……労働の時間だ。
棒立ちでいる初見は肉眼では感知できない程度に膝が下がった。
瞬間、牙の左ミドル一閃。泉は両碗でガード。追撃に右のストレート、当然これもガードする……が、後方に大きく吹き飛ばされた。
膝の関節を巧みに使い衝撃をいなしているのにもかかわらず打たれた腕が足が軋み痛みに似た痺れが纏った。