ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【6】

ー絶命闘技会ドーム:屋外パーティ会場ー

悠「……」

関林「それであの野郎がいったんだよ。」

剛三「おいおい、下ネタかね。」

蘭「あ、焼きそば美味しい。」

悠「……」

禍谷「久しぶりに暴れたのう!」

鹿野「我々もまだまだ現役でいけるな。」

とまり「何か騒ぎがあったらしいな」

詠子「そういえば、劇中の途中から抜け出してましたよね?」

凍夜「ああ、ちょっとバーで一杯ひっかけてただけだよ。」

悠「……」

光姫「なんと……非常階段で生き埋めになっておったのか?」

崇「幸い、瓦礫に埋もれはしなかったがな……コイツを連れていったのは間違いだった。」

鈴猫「うぅ……ごめんなさい……。」

末吉「横綱!一緒にお写真いいですか?」

龍王山「もちろんでごわす。」

虎王山「今度うちの部屋に遊びに来るか?」

悠「……」

吉音「詠美ちゃん、詠美ちゃん、お友達ができたよ!」

迦楼羅「迦楼羅だ。」

エレナ「エレナです。」

詠美「あ、あなたね……友達はいいけど少しはじっとしてて本当に……。」

暮石「二次会も行くッス?」

駆吾「当然、今夜は飲み明かそう。」

悠「……」

大屋「ボゲェェッ……」

「飲み過ぎですよ大屋様。部屋まで遅らせましょう。」

パーティ会場を抜けてひとり森の奥までやってきた小鳥遊悠。すっかりと降りた夜の帳に都会では見れない星の光が散らばっている。

ふーっと息を吐くと同時にドロッと鮮血が口から零れ落ちた。そのまま座りこんで木に背を預ける。

いよいよ、痛みも感じなくなってきやがった…。あと三つ……それだけ持てば問題ない……。

最終日が、始まる。



大会三日目、東洋電力によるクーデターが勃発。クーデター鎮圧後、主犯 速水勝正、共犯 ロナルド原口、河野秋夫、以下三名を拘束。

強力を強要された四社はお咎めなし、東洋電力との利害関係にあった夢野国博は、クーデターへの関与を否定するも、現在処分待ち。

守護者 龍旼、護衛者を二名惨殺し逃亡。既に願流島から出奔したと思われる。

大会四日目、最後のオフ日。何事もなく平穏に終わる。

明けて五日目。闘技絶命トーナメント最終日。

観客たちは闘技場ではなくVIPルームに目を向けていた。

【氷帝】氷川涼
【超人】紅
【夢の国から来た男】根津マサミ
【獄天使】関林ジュン
【破壊者】河野春男
【モンスター】ユリウス・ラインホルト
【吼える闘魂】鎧塚サーパイン 
【黒呪の亡霊】因幡良
【暗黒鳥】沢田慶三郎
【土俵の喧嘩屋】鬼王山尊
【大物喰】金田末吉
【顔のない男】小鳥遊窈
【闘神】右京山寅
【測定不能】室淵剛三
【海坊主】賀露吉成
【解剖魔】英はじめ
【滅殺する牧師】茂吉・ロビンソン

闘技者たちが一様に集まり仕合の始まりを待っている。

「おお…!闘技者が揃い踏みだ!」
「圧巻だな…!」

周防製鉄社長の周防みほのも息を飲んだ。

…すごい…!いよいよ決まるんだ……一番強い闘技者が!
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