ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【6】
ー絶命闘技会ドーム:屋外パーティ会場ー
巨大なかがり火を中央にバイキング形式で開催された大会最終日前夜祭、観客だけでなく闘技者たちも混ざりちょっとしたお祭り騒ぎになっている。
特設されている超大型モニターに会長である片原滅堂が映し出されると元気良く両腕を振り上げて叫んだ。
滅度「明日はいよいよトーナメント最終日じゃ!!飲んで騒いで悔いの残らないように楽しむんじゃぞい♪」
ラルマー「久しいなハサド殿。貴殿を見つけた時は、笑いをこらえるのに苦労したぞ。」
ハサド「私こそ、思わず素に戻ってしまいそうだったよ。」
ラルマー13世と【アラブの旋風】ハサドが親しげに話す様子を【メディスンマン】の蕪木浩二が驚いた顔で眺めていた。
蕪木「(あのラルマー殿下と親しげに……ハサドさん貴方何者?)」
ハサド「おお、そうだ。ラルマー殿、紹介しよう我が友カブラギだ。カブラギの所属する湖山マートは、事前に小鳥遊グループと取引を行っていた。東洋電力に近づき、クーデターの情報を逐一報告していたのだ。」
蕪木「ハサドさんには随分助けられましたよ~私が秘密裏に社長たちを保護する間、私のアリバイ工作をしてもらったり♪」
ラルマー「(ところで貴殿が王子ということは?)」
ハサド「(いや、伏せている。)」
ラルマー「そうか。うむ、ではハサドの友は余の友だ。カブラギよ、よろしくな。」
蕪木「いやー、んっふふ、これは何ともこうえいでございます。」
掲げられた杯に恭しく自分の杯を当てる蕪木、そしてハサドもそこに加わるように杯を当てて皆一様に口元へと運んだ。
はたから見れば美青年二人と野獣という不思議な組み合わせだが案外波長はあっているようだった。
一席を陣取り次々と空の皿を積み上げる男が居た。
悠「ガッガッ、ゴクッゴクッ……ぷはっ、おい、何でもいいから肉も野菜もどんどんもってこい」
城「ま、まだ食べるんですかっ!?」
悠「随分と寝てて腹が減ってんだよ。あと、血だ、血を作る必要がある。」
ぐぃっと口元を拭いジョッキ……ではなく、ピッチャーグラスそのものを口元に運んで半分ほど飲み干した。
久秀「本人がこういってるんだし、持ってきてやりなさい。ついでに、久秀には生の魚料理を持ってきてちょうだい。」
城「は、はい…」
いろんな場所で闘技者やクーデター鎮圧にかかわった者同士が親睦を深める中、闘技ドームの一室の大窓から様子を眺める者が居た。
絵利央「呑気な連中じゃ裏の騒ぎも知らんで。」
滅堂「よいではないか。脅威は去ったんじゃ。」
絵利央「……本当にそう思うとるんか?」
巨大なかがり火を中央にバイキング形式で開催された大会最終日前夜祭、観客だけでなく闘技者たちも混ざりちょっとしたお祭り騒ぎになっている。
特設されている超大型モニターに会長である片原滅堂が映し出されると元気良く両腕を振り上げて叫んだ。
滅度「明日はいよいよトーナメント最終日じゃ!!飲んで騒いで悔いの残らないように楽しむんじゃぞい♪」
ラルマー「久しいなハサド殿。貴殿を見つけた時は、笑いをこらえるのに苦労したぞ。」
ハサド「私こそ、思わず素に戻ってしまいそうだったよ。」
ラルマー13世と【アラブの旋風】ハサドが親しげに話す様子を【メディスンマン】の蕪木浩二が驚いた顔で眺めていた。
蕪木「(あのラルマー殿下と親しげに……ハサドさん貴方何者?)」
ハサド「おお、そうだ。ラルマー殿、紹介しよう我が友カブラギだ。カブラギの所属する湖山マートは、事前に小鳥遊グループと取引を行っていた。東洋電力に近づき、クーデターの情報を逐一報告していたのだ。」
蕪木「ハサドさんには随分助けられましたよ~私が秘密裏に社長たちを保護する間、私のアリバイ工作をしてもらったり♪」
ラルマー「(ところで貴殿が王子ということは?)」
ハサド「(いや、伏せている。)」
ラルマー「そうか。うむ、ではハサドの友は余の友だ。カブラギよ、よろしくな。」
蕪木「いやー、んっふふ、これは何ともこうえいでございます。」
掲げられた杯に恭しく自分の杯を当てる蕪木、そしてハサドもそこに加わるように杯を当てて皆一様に口元へと運んだ。
はたから見れば美青年二人と野獣という不思議な組み合わせだが案外波長はあっているようだった。
一席を陣取り次々と空の皿を積み上げる男が居た。
悠「ガッガッ、ゴクッゴクッ……ぷはっ、おい、何でもいいから肉も野菜もどんどんもってこい」
城「ま、まだ食べるんですかっ!?」
悠「随分と寝てて腹が減ってんだよ。あと、血だ、血を作る必要がある。」
ぐぃっと口元を拭いジョッキ……ではなく、ピッチャーグラスそのものを口元に運んで半分ほど飲み干した。
久秀「本人がこういってるんだし、持ってきてやりなさい。ついでに、久秀には生の魚料理を持ってきてちょうだい。」
城「は、はい…」
いろんな場所で闘技者やクーデター鎮圧にかかわった者同士が親睦を深める中、闘技ドームの一室の大窓から様子を眺める者が居た。
絵利央「呑気な連中じゃ裏の騒ぎも知らんで。」
滅堂「よいではないか。脅威は去ったんじゃ。」
絵利央「……本当にそう思うとるんか?」