ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【6】

ー絶命闘技会ドーム:周辺ー

雷庵「ハッハッ……テメェ等!邪魔すんじゃねぇ!!!」

左右の腕で二人の人間を吊り上げ一気に頭から地面へと叩き落としながら叫んだ。

視線の先には護衛者別動隊殲滅部隊の隊長であり片原滅堂の息子、片原烈堂が三朝、皆生、羽合を連れて手近なガーディアンを蹴り倒している。

烈堂「吼えるな阿保こっちも任務なんだよ。頼むぜ魏一族。」

烈堂がそういうと魏一族の集団がさっきまで数で押していたはずの守護者たちを次々になぎ倒していく。

森の中に潜んでいた風水と変造がひこっと顔を出した。

風水「あれ!?」

変造「アイツらは!!禅襲撃組じゃねぇ、魏の里居残り組だ!」

雷庵「殺すぞコラァ!!」

「無茶言うなって」

変造「……そうか!連中が侵入者の排除を引き継いだから、護衛者が合流で着たわけか。」

風水「最初っからそういう計画だったんだろうねー。」

闘技ドーム内の闘技場ではラウンドガールたちの曲芸が行われ観客たちは大盛り上がりになっている。

「君たちとこんなところで出会うとは……いいのかね?「外のイベント」に参加しなくても。」

「いやいや、自分、そういうのはもうこりごりなんで。後は、若い連中に任せるッス。」

「儂が動かんでも既に雲山のところがうごいているしな。」

「ウチも弩躬が頑張ってくれてるから問題ないわ。」

「オィラのところも息子が頑張るさ。」

観客席に横並びで座って話しているのは【関林ジュンの師】蔵地駆吾、【摩耶の組み技の師】暮石光世、【龍帝】九頭竜道玄、【鳳翼】鳥居鳳、【美猴王】猿渡東である。

駆吾「おいおい、暮石君はまだまだ現役だろう?」

暮石「いやいやぁ~、はははっ。」

軽く笑う暮石光世はこの面子の中では一番若い。

駆吾「だが、皆の言う通りかもな。ファンタスティックな後輩を持ったものだな。」

道玄「そういうことだ。」

暮石「闘技会のことは、当事者に任せましょうや。部外者は静観ッス。」

駆吾「ちなみに他の十神組はどうしたのかね?」

道玄「島には来ているが……ガーディアンとやらで遊んどるんだろう。」

鳳「雲水さんはお父上様と一緒らしいわ。」

駆吾「なるほど…………失礼。ちょっとトイレに。」

道玄「儂も」

猿渡「オィラも」

そういうと三人の男が立ちあがって席から離れ居てく。

暮石「言ったそばから!?っとに、このオッさんらは……。」

鳳「むしろ、今までよく大人しくしていた方じゃないかしら。」

暮石「まぁ、このイベントも終わりが近いみたいッスよ。」
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