ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【5】
ー絶命闘技会ドーム:闘技場ー
英「推定可動域はおよそ140度。人の限界を大きく上回っている。どうかね坂東君?私の推論は当たっているかね?」
坂東「…………すごいな君は。正解だよ。私の関節可動域は、人間のそれとは別物だ。側屈も140度までいくよ。」
瞬間、坂東洋平の首が真下に捻じれ向いた。同じように肩から腕にかけて関節という関節が捩じれ回った。その姿はもはやホラー映画のクリーチャーだ。
鞘香『ヒィッッ!!?くッッッ首が変な方向に!!!』
ジェリー『MAMAAAAーーッッ!!!』
司会解説コンビも観客席からも悲鳴が上がる。
英「フフフ…私の推理力も捨てたもんじゃない。副業で探偵でも始めようかな?」
坂東「…木の毒だがそれは無理だ。悪いが、私は殺す以外の倒し方を知らないんだ。」
捻じれた身体を元に戻して坂東が英へ近づきいていく。
さて…どうしたものか。もはや檎拿術は通じない。スピードこそ私が上だが、スタミナが切れたらいずれは捕まる。躊躇いのない殺意に加え、あの筋力。さらに関節のクッションによって急死攻撃の効果は半減。
なるほどなるほど…中々に苦しい状況だ。
英「…ゴリアテと対峙したダビデは、こんな心境だったのかな?」
坂東「…ダビデは投石でゴリアテを倒したけど……君は何を持っている?」
巨大な死刑囚が目の前まで近づいてきているが死の医師はそれをじっと見つめている。
城「何で動かない!?殺されますよ!!?」
心美「先生逃げてーーーーっ!!」
坂東「逃がさないよ?この距離からは。覚悟はいいかい?英君。」
頭を潰さんと伸びてくる巨大な掌……っが、突然、出血する。何が起こったのか坂東の掌が裂けたのだ。
城「あれはっ!?」
心美「えっ!?」
鞘香『なっ、何が起こったーー!!?坂東選手、突如の出血!!!』
坂東「……」
何が起こったのかわからず傷口を抑える坂東に向かって英が両手を伸ばしたような形で飛び着いていった。
英「フフフ…驚いたかい?これが私の「飛び道具」だよ。」
するとどういうことか、坂東の両肩が裂けて出血する。しかし、「手」は触れていない。英の両手から何か妙なものが伸びて突き立っている。
鞘香『え……!?こっ……!?これは!!??かっ「刀」です!!!英選手の掌から刀のような物が飛び出しているーッ!!!』
そう、掌の中央よりやや下側の辺りから刃物が飛び出ているのだ。しかも小さな刃ではなく2.30センチほどの長さがある刃だ。
英「フフフ……どうだい?そそるフォルムをしているだろう?私の大腿骨から切り出したお気に入りさ。ギミックの設計から骨の加工、手術まで私一人でやったんだ。フフフ…楽しかったなあ。」
坂東「……アリなのそれ?」
英「無論アリだよ。ねえ、レフリー?」
チーター服部「……えっ、その……」
英「仕合のルールくらい事前に把握しておきたまえ。仕合前のボディーチェックを掻い潜った武器は、「使用してもお咎めなし」なのだよ。もっとも私のコレは、「人体の一部」武器と見なされるのは心外だよ。」
チーター服部「(な、なんつー屁理屈を!!!)」
闘技場最上VIPルーム。闘技会会長の片原滅堂は一連の様子を見て高らかに笑った。
滅堂「ホッホッホッ!「人体の一部」ときよった!これは一本取られたわい。のう鷹山?」
会長直属護衛の鷹山ミノルがピンッと姿勢を正して答える。
鷹山「はっ。今後はルールに「肉体改造の制限」を追加すべきかと。」
滅堂「面白いから変えんでもいいぞい♪」
英「推定可動域はおよそ140度。人の限界を大きく上回っている。どうかね坂東君?私の推論は当たっているかね?」
坂東「…………すごいな君は。正解だよ。私の関節可動域は、人間のそれとは別物だ。側屈も140度までいくよ。」
瞬間、坂東洋平の首が真下に捻じれ向いた。同じように肩から腕にかけて関節という関節が捩じれ回った。その姿はもはやホラー映画のクリーチャーだ。
鞘香『ヒィッッ!!?くッッッ首が変な方向に!!!』
ジェリー『MAMAAAAーーッッ!!!』
司会解説コンビも観客席からも悲鳴が上がる。
英「フフフ…私の推理力も捨てたもんじゃない。副業で探偵でも始めようかな?」
坂東「…木の毒だがそれは無理だ。悪いが、私は殺す以外の倒し方を知らないんだ。」
捻じれた身体を元に戻して坂東が英へ近づきいていく。
さて…どうしたものか。もはや檎拿術は通じない。スピードこそ私が上だが、スタミナが切れたらいずれは捕まる。躊躇いのない殺意に加え、あの筋力。さらに関節のクッションによって急死攻撃の効果は半減。
なるほどなるほど…中々に苦しい状況だ。
英「…ゴリアテと対峙したダビデは、こんな心境だったのかな?」
坂東「…ダビデは投石でゴリアテを倒したけど……君は何を持っている?」
巨大な死刑囚が目の前まで近づいてきているが死の医師はそれをじっと見つめている。
城「何で動かない!?殺されますよ!!?」
心美「先生逃げてーーーーっ!!」
坂東「逃がさないよ?この距離からは。覚悟はいいかい?英君。」
頭を潰さんと伸びてくる巨大な掌……っが、突然、出血する。何が起こったのか坂東の掌が裂けたのだ。
城「あれはっ!?」
心美「えっ!?」
鞘香『なっ、何が起こったーー!!?坂東選手、突如の出血!!!』
坂東「……」
何が起こったのかわからず傷口を抑える坂東に向かって英が両手を伸ばしたような形で飛び着いていった。
英「フフフ…驚いたかい?これが私の「飛び道具」だよ。」
するとどういうことか、坂東の両肩が裂けて出血する。しかし、「手」は触れていない。英の両手から何か妙なものが伸びて突き立っている。
鞘香『え……!?こっ……!?これは!!??かっ「刀」です!!!英選手の掌から刀のような物が飛び出しているーッ!!!』
そう、掌の中央よりやや下側の辺りから刃物が飛び出ているのだ。しかも小さな刃ではなく2.30センチほどの長さがある刃だ。
英「フフフ……どうだい?そそるフォルムをしているだろう?私の大腿骨から切り出したお気に入りさ。ギミックの設計から骨の加工、手術まで私一人でやったんだ。フフフ…楽しかったなあ。」
坂東「……アリなのそれ?」
英「無論アリだよ。ねえ、レフリー?」
チーター服部「……えっ、その……」
英「仕合のルールくらい事前に把握しておきたまえ。仕合前のボディーチェックを掻い潜った武器は、「使用してもお咎めなし」なのだよ。もっとも私のコレは、「人体の一部」武器と見なされるのは心外だよ。」
チーター服部「(な、なんつー屁理屈を!!!)」
闘技場最上VIPルーム。闘技会会長の片原滅堂は一連の様子を見て高らかに笑った。
滅堂「ホッホッホッ!「人体の一部」ときよった!これは一本取られたわい。のう鷹山?」
会長直属護衛の鷹山ミノルがピンッと姿勢を正して答える。
鷹山「はっ。今後はルールに「肉体改造の制限」を追加すべきかと。」
滅堂「面白いから変えんでもいいぞい♪」