ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕【5】
ー神の軍勢教団施設:第7ドームー
新興宗教団体【神の軍勢】総信者数一万人(推定)
新興宗教団体【新世界】と対立関係にあるカルト指定教団である。
【神の軍勢】の協議は「人類の救済」。「ドーム」と呼ばれる教団施設で、「計画」はちゃくちゃくと進められていた。
来たるべき「聖なる戦」に用いる神器。化学兵器の製造である。
目的は、国家中枢機能の停止。ならびに教団による日本国の掌握。それは史上2例目の化学兵器を用いたテロ事件となった……はずであった。
化学兵器製造部屋に白衣の男が薬品の入った瓶などを写真に収めていた。すると、頭上から声が落ちてくる。声のする方へ顔をあげると製造部屋の二階、吹き抜けの通路となっているところからこちらを見降ろしている男が居る。
【神の軍勢】教祖:高橋超源(たかはしちょうげん)
超源「…ようやく尻尾を現したね。神に逆らう愚かなネズミ。まさかキミだとはね。残念だよドクター英。」
金髪で青色のワイシャツに黒のズボンで白衣を着た目の周りが酷いクマの男、英はじめが驚いた様子もなく返事をした。
英「フフフ…神様ごっこで満足していればいいものを、テロルまで計画するとは。君たちはやり過ぎた。」
超源「……ドクター英。君はRAHOWA(RacialHoiyWar)を知っているかね?馬鹿な白人共が唱えている「人種差別」だよ。」
私は「選別」をしようとしているだけだよ。神の軍勢の信徒達と教祖たる私の、理想郷を築くための「選別」をね。
英「やれやれ…「賢い異常者」はことさら厄介だねぇ。」
超源「何とでもいいたまえ。しかし…本当に残念だよ。君には、いずれ私の右腕のポストを用意しようと思っていたのだが……」
教祖がパチンっと指を鳴らした。すると機材の影から二人の男が現れた。信徒の装束を着た大柄と小柄な二人だがその手には両刃の長剣を持っている。
英「!(気配を感じなかった…)」
超源「彼らに会うのは初めてだろう?彼らは私の親衛隊茂田と森だ。「救世会」永島銀次による信徒殺害以来、私を陰から警護していたのだ。さて、覚悟はいいかね?」
茂田と森は長剣を構える。
英「……フフフ、選別だ理想郷だと大層な御託を並べているが…やっていることはヤクザ者と同じじゃないか。」
超源「…もういい。殺せ。」
その発言と同時に護衛二人は飛びかかり何の躊躇もなく前と後ろから長剣を英へと突き立てた。腹から背へ貫く刃と背から腹へ貫く刃。そして吹き飛び散る血液。
超源「フフ…これで不穏分子は片付いた。二人ともご苦労だったな。神の祝福があらんことを。」
茂田「……」
森「……」
突如、護衛の二人が地面に倒れた。二人とも目と口をこれでもかというほどにかっぴらいて小刻みに震えている。
超源「!?!?!?!?きっ……貴様ッッ!!なぜ死んでいない!!?」
二本の長剣が突き刺さったまま英は平然とした顔で立っている。
英「ん?臓器を外して受けただけだよ。」
超源「い……いつの間にあの二人を倒したんだ!?」
ありえない!?奴は微動だにしていなかったのに……!!ドクター英…!貴様は一体……!??
超源はポケットから銃を抜いて死なない男に向けた。その間にも刺さっている長剣を串焼きの串でも外すように引っこ抜いて床へと落とす。当然ながら血が流れだしてシャツや白衣が赤く染まっていくも英は気にせずに教祖へと向き直る。
英「…かわいそうに。君たちは「地獄の門」を開いてしまった……楽に死ねると思わないことだ。」
「「「~~ッッ!!」」」
三人の男が床に倒れ伏せて小刻みに震える。その顔は苦しみ抜いているがのたうつこともできないのか、死にかけの虫のように蠢ている。
その側では英が医療用の針と糸を使い傷口を自分で縫いつけていた。
英「…よし。縫合完了。…さてと。私はこれで必要するよ。運が良ければ48時間以内に死ねる。神に祈ってみてはどうかね?」
新興宗教団体【神の軍勢】総信者数一万人(推定)
新興宗教団体【新世界】と対立関係にあるカルト指定教団である。
【神の軍勢】の協議は「人類の救済」。「ドーム」と呼ばれる教団施設で、「計画」はちゃくちゃくと進められていた。
来たるべき「聖なる戦」に用いる神器。化学兵器の製造である。
目的は、国家中枢機能の停止。ならびに教団による日本国の掌握。それは史上2例目の化学兵器を用いたテロ事件となった……はずであった。
化学兵器製造部屋に白衣の男が薬品の入った瓶などを写真に収めていた。すると、頭上から声が落ちてくる。声のする方へ顔をあげると製造部屋の二階、吹き抜けの通路となっているところからこちらを見降ろしている男が居る。
【神の軍勢】教祖:高橋超源(たかはしちょうげん)
超源「…ようやく尻尾を現したね。神に逆らう愚かなネズミ。まさかキミだとはね。残念だよドクター英。」
金髪で青色のワイシャツに黒のズボンで白衣を着た目の周りが酷いクマの男、英はじめが驚いた様子もなく返事をした。
英「フフフ…神様ごっこで満足していればいいものを、テロルまで計画するとは。君たちはやり過ぎた。」
超源「……ドクター英。君はRAHOWA(RacialHoiyWar)を知っているかね?馬鹿な白人共が唱えている「人種差別」だよ。」
私は「選別」をしようとしているだけだよ。神の軍勢の信徒達と教祖たる私の、理想郷を築くための「選別」をね。
英「やれやれ…「賢い異常者」はことさら厄介だねぇ。」
超源「何とでもいいたまえ。しかし…本当に残念だよ。君には、いずれ私の右腕のポストを用意しようと思っていたのだが……」
教祖がパチンっと指を鳴らした。すると機材の影から二人の男が現れた。信徒の装束を着た大柄と小柄な二人だがその手には両刃の長剣を持っている。
英「!(気配を感じなかった…)」
超源「彼らに会うのは初めてだろう?彼らは私の親衛隊茂田と森だ。「救世会」永島銀次による信徒殺害以来、私を陰から警護していたのだ。さて、覚悟はいいかね?」
茂田と森は長剣を構える。
英「……フフフ、選別だ理想郷だと大層な御託を並べているが…やっていることはヤクザ者と同じじゃないか。」
超源「…もういい。殺せ。」
その発言と同時に護衛二人は飛びかかり何の躊躇もなく前と後ろから長剣を英へと突き立てた。腹から背へ貫く刃と背から腹へ貫く刃。そして吹き飛び散る血液。
超源「フフ…これで不穏分子は片付いた。二人ともご苦労だったな。神の祝福があらんことを。」
茂田「……」
森「……」
突如、護衛の二人が地面に倒れた。二人とも目と口をこれでもかというほどにかっぴらいて小刻みに震えている。
超源「!?!?!?!?きっ……貴様ッッ!!なぜ死んでいない!!?」
二本の長剣が突き刺さったまま英は平然とした顔で立っている。
英「ん?臓器を外して受けただけだよ。」
超源「い……いつの間にあの二人を倒したんだ!?」
ありえない!?奴は微動だにしていなかったのに……!!ドクター英…!貴様は一体……!??
超源はポケットから銃を抜いて死なない男に向けた。その間にも刺さっている長剣を串焼きの串でも外すように引っこ抜いて床へと落とす。当然ながら血が流れだしてシャツや白衣が赤く染まっていくも英は気にせずに教祖へと向き直る。
英「…かわいそうに。君たちは「地獄の門」を開いてしまった……楽に死ねると思わないことだ。」
「「「~~ッッ!!」」」
三人の男が床に倒れ伏せて小刻みに震える。その顔は苦しみ抜いているがのたうつこともできないのか、死にかけの虫のように蠢ている。
その側では英が医療用の針と糸を使い傷口を自分で縫いつけていた。
英「…よし。縫合完了。…さてと。私はこれで必要するよ。運が良ければ48時間以内に死ねる。神に祈ってみてはどうかね?」